新しい「マイ・ルール」

Facebook・船木 威徳さん投稿記事【 新しい「マイ・ルール」 】

「『新しい』生活様式」という、私には、非常に「不快な」ことばを聞きます。

新型コロナウイルスの感染拡大抑制のために、「みんなで、こんな『新しい』生活スタイル」でやっていこう、とわざわざ政府をはじめとする、各機関が推奨しているのだから、きっと、今後は新型コロナよりも『はるかに感染者数、患者数の多い』季節性のインフルエンザや、肺炎球菌、梅毒、肺結核、各種の食中毒の感染拡大が起こりそうなときは、毎回、毎回、『もっと!新しい』生活様式を教えてもらえるのだろうと信じています。

「自粛要請」ということばも日本語として私は、はじめから、非常に奇妙に感じていましたしやはり、私のもっとも大切にしているもののひとつ、愛すべき日本語の使い方としては、強い不快を感じます。

< 自粛(じしゅく) >

[名](スル)自分から進んで、行いや態度を慎むこと。

「露骨な広告を業界が自粛する」

類語: 自重(じちょう)、自戒(じかい)

< 要請(ようせい) >

[名](スル)必要だとして、強く願い求めること。

「会長就任を要請する」

~以上、出典: デジタル大辞泉(小学館)

国民ひとりひとりが、自主的におこなうべきことを「必要だからこうしてくれ」と、強く願い求めたいなら十分な情報公開が必須ですし、人命や社会生活に関わることですので、各分野の人たちの意見を、恣意的に選ばれた専門家「らしい」人たちにとどめずに広く聴き、あたりまえですが「その記録はすべて残して」、その上で、国民が、十分に納得して、「自分から進んで、行いや態度を慎むこと」ができるようにしなくてはならないと、私は考えます。

そもそも、公的な力は、個々人の「生活様式」に口をはさむなど、最低限にすべきなのは言うまでもないこと。公共の福祉、みんなの健康に重大な影響を与えかねない問題があり、その抑制に効果が見込まれる勧めだとするならその効果の検証を繰り返し行い、公開することが必須です。

こんなことを書くと、つまり、国やその下部機関である(としか思えない)行政や、マスコミが広く伝えるところのやり方、方向性に、多少なりとも意義を唱えるような話をすると

やたらと、私の記事の下や、メッセンジャーでも、否定的な意見、あるいは私に回答を求める質問が寄せられます。

・お前の主張は筋が通らない、証拠を示せ

・これで自分がコロナに感染したら、後遺症を残さずお前が治療できるのか?

・お前は、自分の頭で考えろというが、この状況で普通の人たちにどうしろと言うのだ?

・こんな別の考えを聞いたのだが、どう思うか答えよ

・専門家や国や行政だって一生懸命やっているのだからそれを認め、その人たちに任せるべきだ

・この保健所、あの病院でこんなことを言われたが医療の専門家として意見を聞きたい

・・・などなど。

なにが気にくわないのか、滑稽なくらい、ものすごい論調でまくしたてる人もいますが、この日本は、表現の自由が保障されていますから、私の話が気にくわないなら、読むのをやめればいいだけでしょう。

国やマスコミのいうことが、誤りのない、最善・最高の生活指針だと信じるなら、好きなようにすればいいし私は、私とまったく違う考えを誰が持っていようがまったくもって、私の関知するところではありません。

汚いことばでののしられても、私は、その書き込みもすぐに消去するだけで、ほとんど記憶にも残りません。

反対意見があるのは非常によいことです。

互いに、徹底的に学び、相当の準備をして、意見を求めるのはよいのですが、私は、そこには、一切の感情を捨てた、冷静さと、通常以上の、徹底した礼儀を求めます。

不特定多数の人たちが閲覧できる状態で、執拗なネガティブな書き込み(当方の信用・名誉を毀損しかねない内容のもの)を繰り返す人については顧問弁護士にそのまま内容を転送します。

自身の、身元も明かすことすらしていない人たちの「なんでこんなにたくさんの人たちが、こいつの記事を読んだり、引用したりしているのだ、気にくわない。同じように、こいつを気にくわないと思っている人たちの『ため』にも、おれが、代表してひとこと言ってやろう」レベル(としか感じられない)の書き込みは消しますし、メッセージにも、これまでどおり、返事など出しません。

自身で努力して学び、考えて、自身の意見を堂々と表明してください。

そうすれば、自然と、その人のもとにも同じ意見の人たちが集まってくるでしょう。

はっきり言っておきますが、それまでには相当の時間をかけて、努力することが必須です。

私と同じように、寝る間を惜しんで勉強すべきで、他人の記事に妙な書き込みをするなど、

無駄なことをしたところで、だれも注目もしないし、同情されることもありません。

というわけで、書き込まれた意見や、いただいたメッセージに返事を出すかどうかは、今後も一切、当然ながら私の決めたとおり、私の自由なのは変わりませんが、その最低の条件として、その人のプロフィールに

●詳細なプロフィールの記載

実名(フルネーム)、年齢、性別、職業などの履歴(会社名・所属、学校名、現在無職の方は最後の勤務先)

●顔写真

イラストは不可。動物や風景の写真など論外。

●過去に投稿した記事

自身で投稿したものか、引用記事でも、自身のコメントをつけたものが数十件はあること。

があることとしますが、年齢、会社名などは公開したくない事情もよく分かりますので、メッセージをいただく際に、記載をお願いします。

(もちろん、大部分の肯定的な意見や「シェアします」のような断りには

自己紹介などいりません。)

最後にひとつ。

よく「無症状の人間でも、例えば若い人から高齢者に新型コロナウイルスを移す可能性もあるのだからもっと徹底した外出の規制、旅行を規制すべきだ」と言う意見を聞きます。

ここには「これまで自粛の『要請』に素直に応じて一生懸命自宅にこもっていたのに、一方で好き放題、外に出ているヤツがいるから、自分たちは外に出られない、まじめにやっている者が報われないなんて許せない」という気持ちも混じっているのかも知れません。

ですが、ウイルスはコロナウイルスだけではないしこれまで誰もが、社会のなかでうつし合って、風邪を引いたり、はしかや、水ぼうそうになったりしています。

高齢者の死因の上位に肺炎が入っているように、世間(家庭、職場、学校)でも、病院に入院中でも、普段から家族や友人、同僚やお客さん、医療機関の医師や看護師から、ウイルスや細菌をもらっては自分もだれかにうつしているのは、人類の何千年の歴史ではあたりまえのこと。(血液など体液を介して感染を起こすものは別です。

普通の生活では起きないもので、明らかに予防できるからです。ここで言っているのは、人があたりまえの生活をしていてうつしたり、うつされたりしかねないごく普通の感染症のことです。)それを、調べようもなく、突き詰めようもないことをこれからは「私にこのウイルスをうつしてきたかもしれないあいつは、許せない」と今後、社会全体で騒ぐのでしょうか。

全身、口のなか、鼻や耳の穴から、食道や胃、腸まで、細菌だらけ、ウイルスだらけの私たちが特定のウイルスを世界からなきものにするなど不可能です。

もしも、もしもそれが、仮にできるとするなら、毎年のように、世界で何十万、何百万の人たちを襲いたくさんのひとを死に追いやってきたインフルエンザについてさえ、なぜ「外出自粛」を「要請」してくれなかったのでしょうか?

もしかしたら、肺炎で亡くなる人たちを、もっと減らせていたかも知れないのに・・・と、考えるのは私だけなのでしょうか?

~王子北口内科クリニック院長・ふなきたけのり