体(呼吸)と祈り

http://sadhana.jp/karada/1100.html  より

【27】聖体からの恵みを体をとおして受ける-1(愛と知恵に富むことばを願う)

  この祈りは、「想像と祈り」コーナーの、【27】の冥想を前提にしています。(この祈りを試みたい方は、まず「想像と祈り」コーナーの、【27】の冥想を済ませてください。)

 キリストの聖体が胸にとどまられます。「想像と祈り」No.27で観想したともし火のあったところに、聖体が場を占めて、今までの輝かしい光の中に荘厳にとどまられます。ご聖体がしっかり着座されることで、私の胸は、光の場合に加えさらに聖体からの直接の愛を受けます。聖体の愛が私の胸に広がります。さらにこの愛は、私の体全体にも広がります。さらに自分のいま居る部屋にも、地球全体にも、宇宙にも広がります。

 聖体に脈打っている「パンの愛」(注1)が、私の中で十分に根付きますように。愛が強まりますように。聖体に脈打っている愛で私が愛せますように。そういう愛の人になれますように、――そのように願ってしばらく時を過ごしましょう。(7分)

 次いで、聖体は、眉間に移られます。今までの光の中央に荘厳に聖体が場を占めます。この輝かしい光とともに、聖体からの恵みが私の眉間のところに広がります。眉間のところには、知恵の恵みが届きます。私はいっそうよく目覚め、気付きが増し、知恵が深まります。この目覚め・気付き・知恵の恵みは、ここから広がり、私の体全体にも、私が今いる部屋にも、地球全体にも、さらに宇宙にまで広がります。

 この目覚め・気付き・知恵が私の中で十分に強まりますように。私がいつもそれに導かれますように。今十分に時間をかけて、そのように祈りを続けましょう。眉間のところに留まられる聖体を見ながら、祈りを続けましょう。(7分)

次に第三段階で、聖体は、喉のところに移られます。今までの光の中央に聖体がとどまられます聖体は、喉のところに広がる輝かしい光のなかから、ことばの恵みを分けてくださいます。

 聖体から恵みが届きます。聖体は、新しいことばを授けてくださいます。そのことばの恵みが、私の中全体に広がります。さらに、私の居る部屋にも、地球全体にも、さらに宇宙にまで広がります。 新しいことばの恵みを願いましょう。(5分)

 聖体は、ばらばらであった私の愛と知恵とことばを、今一つにつないでくださいます。聖体からの恵みの新しいことばは、愛にあふれ、知恵に富むことばです。愛や知恵から離れがちな私の喉を、愛と知恵に結び付けてくださるように祈りましょう。私がいつも、愛にあふれ知恵に富むことばを発することができるように祈りましょう。(7分)

 結びに、たとえば、典礼聖歌75番「神よあなたの言葉」を歌ってこの祈りのしめくくりとしましょう。

(注1)「パンの愛」――キリストが最後の晩餐で、パンをご自分の体にお変えになったことを、よく考察してみると、次のことが解ります。つまり、キリストは、神的な力で、ふつうのパンをご自分の体に変化させ、人に食べられるものになさった。こうして、キリストは、人間を霊的に活かそうとしています。食べられて、人を内側から豊かに生きられるように高めようとする。しかも、食べられるものになるためには、十字架で自分を捧げるというおん父への捧げの道を辿る必要がありました。以上のなさり方の全体に、極めて大きな愛が現われていますので、この愛し方を、要約的に捉えて「パンの愛」と表しました。

【28】聖体からの恵みを体を通して受ける-2(愛と知恵に富む行動を願う)

 この祈りは、「想像と祈り」コーナーの、No.26とNo.27、それに「体と祈り」コーナーのNo.27の祈りを前提にしています。

 準備の祈りが済むと、前の項と同じく、キリストの聖体が胸にとどまられる冥想を十分に行います。

 次いで第二に、聖体が眉間に移られてからの冥想も、前の項の仕方で十分に行います。

 第三には、聖体が下腹部に移られるのを想像し、そこにおいて聖体からの力の恵みを、求めることをします。

 聖体が下腹部において、あの美しい光の源の中央にとどまられるのをよく想像します。聖体からの神の力が、美しい光とともに、私の下腹部に広がり、さらに横隔膜の方から胸の方へ、さらに喉を通り頭にも広がります。聖体からの神の力は、私の体中に満ちます。聖体からの神の力は、美しい光とともに、私の体から溢れ出て、今いる部屋をも満たします。さらに、この神の力は、地球全体を包み、さらに宇宙にまで伸びます。

 この聖体からの神の力に包まれていましょう。この神の力によって、私の中の弱さ、恐怖心、臆病、引き込み思案などが消されて行きます。

 ここまで、胸にとどまられる聖体からの神の愛(パンの愛)を求め、また、眉間にとどまられる聖体からの目覚め・気付き・知恵を求めたうえ、下腹部にとどまられる聖体からの神の力をも求めました。ここで、聖体がこれらの三つをしっかり一つに結び合わせてくださるように求めることはなんと素晴らしいことでしょう。

 その求めの組み立てと内容は次のようになります。すなわち、聖体が、胸の愛と眉間の目覚め・気付き・知恵と下腹部の神の力とをしっかり一つに結んでくださることを求めるのです。これによって、私の行いが、いつも神様からの愛と目覚めと気付きと知恵に満たされたものになることを求めるのです。「どうか、聖体が、胸の愛と眉間の目覚め・気付き・知恵と、下腹部の力とをしっかり一つに結んでくださいますように。そして、私の行いが、神の愛と目覚めと気付きと知恵に満ちたものになりますように」と、くり返しくり返し、祈りましょう。

 聖体拝領を恵まれた後に、この祈りをすることは、聖体に対する敬意の意味でもたいへん相応しいです。しかし、もし、聖体拝領が叶わない場合でも、ともかく私たちは、一年の間に実に多くの聖体拝領をしていますから、この祈り方は有効です。

 こうして、幾度も幾度もくり返しこの祈りを重ねるなら、私たちは次第に、パンの愛と目覚めと気付きと知恵のある人に、さらに行いにまでそれを達成できる人へと高まって行くことが恵まれます。


【29】聖体からの恵みを体を通して受けるー3(神のいのちと祝福に満たされた言動の人になれるように)

 このコーナーのNo.27では、聖体からの恵みを、胸・眉間・喉で、また No.28では、胸・眉間・下腹部で受けました。

今回は、腰部中央と頭頂とを加えましょう。そして、その延長上でそれらを総合するまでに進みましょう。

聖体は、いま、腰部中央にとどまってくださいます。あの美しい色の光の中央にとどまられます。そこにとどまられる聖体をよく見ましょう。この聖体から神のいのちが、溢れます。神のいのちは、私の身も心も「聖なる方向に伸びて」充実することをもたらしてくれます。神のいのちは、あの美しい光とともに、腰部中央を源として広がり、腰部全体に溢れます。さらに、下腹部にも、横隔膜あたりにも広がります。そして、さらに上の方、胸にも、頭にも満ちます。こうして私の五体の隅々にまで広がります。さらに、聖体からの神のいのちは、自分の居る部屋をも満たします。さらに、地球全体をも包み、そして宇宙にまで伸びて広がっています。この聖体からのいのちを満身でいただきましょう。

聖体は、今度は頭頂部に移られます。そこで、あの美しい光の中央にとどまられます。その聖体をよく見ましょう。この聖体から、神様の豊かな祝福が、美しい光とともに溢れます。この祝福によって、私は神様の子供となる資格をいただきます。私は、神様の愛子として受け入れていただけます。私は存在そのものとして、自分を喜ぶことが恵まれます。その祝福が私の頭内部にも、さらに胸にも、腹にも、下腹部にも伸びて広がります。こうして、その祝福は、私の五体一杯に満ち溢れます。そして、この祝福は、私の体から溢れ出て、自分の居る部屋をも満たします。さらに、地球全体をも包みます。さらに、宇宙にまで伸びて広がります。この聖体からの祝福を満身で受けましょう。

ここまで冥想を進めた後は、この冥想を、No.27とNo.28の冥想内容と結び合わせましょう。祝福を一杯に受けた、いのち溢れる者として、ことばも行いも、神様からの恵みに満たされることを、願いましょう。

祝福を一杯に受けた、いのち溢れる者として、聖体によって、愛と目覚めと気付きと知恵に満ちた「ことばと行い」の人になれますように願いましょう。

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