まわりてめぐる縄文

Facebook・清水 友邦さん投稿記事

縄文は母系社会を築きアニミズムを信仰していました。

動物、植物、鉱物、すべての生き物は精霊が宿っている兄弟姉妹であり、人間は命のネットワークの結ぶ目の一部にしか過ぎないとかんがえていました。

食べ物は精霊から分け与えられた物なので感謝して、儀式をしてお返ししなければならなかったのです。

住まいと集落は区切られていない円環構造をしていました。

生と死は円環構造をしており死は精霊の世界に帰るだけであり、すべての先祖の魂はそこから女性の胎内に宿り再び生まれてきます。

村の真ん中に墓地を作り、神聖な墓地を中心に家が建てられていました。

身分の上下や差別がなく、支配服従の関係がなく、金持ちも貧乏もないので、犯罪も争いごともありませんでした。

北海道の北黄金貝塚からは、ポリオ(小児マヒ)に感染して歩行できなかった推定18歳の女性の人骨が見つかっています。

縄文は障害を持って一人では生きていけない人を支える社会だったのです。

貝塚はごみ捨て場ではなく死と再生の儀礼をする神聖な場所でした。

縄文以降は男性原理が強く働くようになり、身分の上下が生まれ、支配者があらわれます。

支配者の祖霊を上位にピラミッド構造の中央集権の支配体制になりました。

土地は私有財産となり、良い水田、資源がある土地をめぐり争うようになりました。

あらゆるものに差異を設け、損得や効率の良さを優先する男性原理が優位になり

自分と異なる障害者は要らないと殺すようになりました。

家は仕切られ堀と塀に囲まれ家には鍵がかけられるようになりました。

村の中心にあった墓地は、村のはずれの境界にもうけられました。

現代になると先祖を敬う気持ちがなくなり遺骨の受け取りを拒否する人が増えています。

そして、「もういらないと思った」と警察官が遺体をゴミ捨て場にすてるようになりました。

男性原理が優位になると神話的思考をしなくなりました。

人間は自然界の頂点に立つ上位の存在なので森林は根こそぎ伐採して、自然環境を破壊して、植物も動物も絶滅しても良いと考えるようになりました。

人間はすべての生き物と互いに関連しあって生きているということを忘れてしまったのです。

縄文と縄文以後の違い

         母系  男系

       精霊信仰  祖先信仰

         祭器  武器

       平等社会  階級社会

開放的な円環構造の集落 堀と柵に囲まれた村

   仕切りのない住居  区分された住居

      財産の共有  私有財産

      神話的思考  科学的合理的思考

精神文明  物質文明

男性原理が強すぎると誰も幸せになれないと気がついた人が増えた時に

男性原理と女性原理が統合された社会へ向かいます


秋田県鹿角市大湯の環状列石ストーンサークル直径52メートルの万座遺跡と、130メートル離れた直径44メートルの野中堂遺跡の二つの遺跡の中心部を結んだ線上に、冬至の日の出と夏至の日の入りが起きるようになっていました。

岩手県奥州市で発掘された縄文前期の大清水上遺跡の集落は長さ10メートル以上もある大型竪穴住居62棟が直径約20メートルの中央広場の中心部へ向けて同心円の放射状に並ぶ形で形成されていました。

北黄金貝塚(きたこがね かいづか)

水場には1200点以上に上る「破壊された石器」が敷き詰められていました。

貝塚はゴミ捨て場ではなく神聖な祈りの場だったのです。

秋田県鹿角市大湯の環状列石ストーンサークル直径52メートルの万座遺跡と、130メートル離れた直径44メートルの野中堂遺跡の二つの遺跡の中心部を結んだ線上に、冬至の日の出と夏至の日の入りが起きるようになっていました。

石川県能登半島の真脇遺跡

縄文時代のウッドサークル(環状木柱列)

研究者によると先住民は炎を囲み、太鼓などのリズムに合わせて夜中まで歌って踊ることが好きでした。


青森県の上北郡野辺地町にある、国指定重要文化財になった土偶

野辺地町立歴史民俗資料館

亡くなった幼児の足型のペンダント

キウス周堤墓群(キウスしゅうていぼぐん)

縄文最大の遺跡  北海道千歳市

青森県平川市唐竹地区堀合遺跡から出土

キウス周堤墓群(キウスしゅうていぼぐん)

縄文最大の遺跡  北海道千歳市