香る人

https://note.com/hibana_to_bloom/n/n373215efa860  【香る人】より

街でふとすれ違った香りに鼻腔から脳へ、脳から胸が戸惑うほど反応してしまう経験はあるだろうか。そんなことがたまにある。そして、つい先日あった。なんて魅惑的な香りなんだ。。この香りはどこから?誰から?

先日美術館に行った時、官能的なクリムトと呼応するかのように香っては消え消えてはまた香りここよ、こっちよ、と弄ばれるような絶妙な品と色気と凛とした奥ゆかしさを何度も波のように心地良く漂ってくる。

ついに出口でこの人だ!とつきとめ、思わず声を掛ける。

「この香りはあなたですか?ずっとどなただろうと思ってました!」

ふふっ、と上品に微笑んだその方は、ご自身で香水店を経営されている香りのスペシャリストだった。

嗅覚ほど繊細で、鮮烈にあらゆる感情を呼び起こすものはないように思う。

脳とどこよりも近く太くつながっているのではないかと思うくらい一気に時空を超えるパワフルな感覚。

日本にはそれこそ繊細な香りの文化が昔からあった。

香道、匂ひ袋、香枕など、こと女性は文に髪に衣にと、香りの効力を知っていた。

さり気なくそこはかとなく(香る、わかる)、というのは日本文化の最も特徴的な美だと思う。

お茶道具の取り合わせや着物や帯、小物の柄合わせは繊細な感覚と知識をひけらかすわけでなく、やり過ぎず、わかる人にはわかるくらいの、おぉ!そんな組み合わせをされますか!という大人の表現が無限にある。

そんな遊び心ある本物の日本人女性に憧れる。

一方で西洋の文化の中で生まれた香りは、完全美を目指して足していく、塗り替えていく油絵のような相反するイメージがあって、自分も含めて、負けてしまうのか、上手に自分のものとして使いこなせている日本人は少ない気がする。

自分で自分の香りはわからない上、刻々と香りは変化していくので、つける香りもつける箇所も量も、何が最適か自信がいまいち持てず、若い頃免税店で買った香水はどれも使い切ったことがない。

それだけに、彼女の香りの選択が、身にまとい方が、あまりに稀に素敵で尻尾ふってついて行きたくなる。

この私の反応は彼女が「こう言っては失礼かもしれませんが、」と前置きの上、「計算通り」だったそうで、香水選びのプロの彼女にはよくあるご経験だそう。

早速翌々日、彼女のお店に伺い、コンサルテーションを。という間もないくらい、私の表現する言葉の奥深くの、本当はこうありたいを私よりも的確に捉えられ、一瞬で丸裸。

まるで子供のように。

普段「こうありたい」と思っているいつもの私が選ぶだろう3本と、そんな私がもっと出した方がいい、そして本当は出したい私に合う2本を選んでくださった。

前者3本のうち一本はあの日彼女がつけていたCartierのPanther。

後者2本は自分では決して到達しなかっただろう香りでありながら、

私の中心、奥深くにキュッと蕾でいた子をはらはらはらと開かせてくれるような、

私でいていい、と力が抜け血色が蘇ってくるような穏やかに溢れる歓びの香りだった。

もうイチコロですわ。これは、買ってしまう。おそらく10年以上ぶりの香水購入。

彼女とこの香りとの出会いにも増して、香水の良さがわかったのはそのあと。

時折ふと自分から香るこの香りがアンカーとなり、ありたい自分への誤差をアジャストしてくれる。

一日に何度も、ひとりでに新しい理想のdefaultが自分と重なり本当にdefaultとなっていくのを感じることができる。

どんな出会い、どんなご縁が本当の私らしさを開かせ香らせるか、試してみないとわからない。

ただ、自分の感覚はやっぱりいつも知っている。


http://haruka-tenmei.blog.jp/archives/61676197.html  【徳の香る人】より

「人は、個別の世界と宇宙をもっていて、お互いの関係性のなかで、影響し合いながら、生きていくもの」それぞれが尊い存在....それが唯我独尊です。

~千回これを鍛と言い万回これを練と言う~

鳳は、翼を広げれば世の中が真っ暗になるぐらいの大きさです。南の果てまで飛んでいく姿を見てセミや小鳥たちが笑います。そんなことをしなくても木から木へ移るだけで生きていけるのになぜ?

理由などありません。

今は、生きざま、昔は死にざま 気楽なモノよ 

  

   ハルカびとよ いざゆかん

 

     鮮やかに咲き 鮮やかに散る  山中 康弘     

                           

徳の香る人

(不退転と書いてあります。師のいわおが高校の時に彫った言葉です。意味は、「なんのこれしき」そんな逃げない姿勢の事です)

FBで教えて頂いている小林たけし殿の言葉をお借りします。

徳の香る人になるには自分を創ることー

「花は香り 人は人柄」

見た目にいくら華やかで艶(つや)やかでも、造花には真に人を引きつける魅力はない。人もまたいくら実力があっても、傲慢(ごうまん)で鼻持ちならない人に人間的魅力はない。ではどうしたら徳の香る人になれるかそれは自分を創ること!

自分を創るとは?

一 人生に対して覚悟を決めること。覚悟を決めない限り、真の人生は始まらない。

二 傲慢になるな、謙敬(謙虚で、敬い慎むこと)であれ、と教える。不遇の時には謙虚だった人が、うまくいきだすと傲慢になる。人間の通弊(つうへい)である。だが、傲慢になった時、天はその人の足をすくう。

三 誠実であれ、ということ。誠実は古来聖賢がもっとも大事にした人間最高の徳目である。 小林たけし

あえてもう一つ加えれば、「久」であろう。久しく続けることで、人生の大則は揺るぎないものになる。

ー致知出版社藤尾秀昭編集長の言葉より

西郷隆盛さんの事を増田宋太郎さんは、こう思っていました。「かの人、誠に妙な人物だ。1日接すれば、1日の愛が生ずる。三日接すれば、三日の愛が生ずる。しかれど接する日を重ね、今や去るべくもあらず。故に事の善悪を超越し、かの人と生死を共にする他、我が生きる道はない。」

簡単に言えば一緒にいればいるほど離れ難い人物で、善し悪しでもない。生死を共にするしか俺に生きる道はない

さてハルカびとの君は、部下に惚れられていますか?惚れられる徳を備えていますか?

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