全力で立つとは孤独を生き切ること?

全力で立つ空きびんに薔薇の花

全力で立つとは孤独を生き切ることかもしれません。

内容(「BOOK」データベースより)

人はひとりで生れ、ひとりで死んでゆく。恋人がいても、家族に囲れていても、しょせん孤独。群れていても、若くても、老いても孤独。ほんとうに自分が孤独だと感じたことがない人は、真に人も愛せない。孤独と向かい合い、飼い馴らし、新しい自分と出会える人だけが人生に輝く道を発見する。孤独を生ききるにはどうすればいいか。答えがこの本にある。

https://bookmeter.com/books/488180 【感想・レビュー】 より抜粋

とても救われました。自分が求めていた回答を事細かに頂いたように感じました。恥ずかしながら、瀬戸内寂聴先生のことは名前とどんな方であるか知ってた程度でした。先生の本を読むのは初めてです。本屋さんでタイトルに惹かれ購入しました。 ここ最近、自分自身孤独な気持ちでいっぱいで生き延びるので精一杯な毎日を送っています。人とうまく付き合っていきたいのに、嫉妬や思い込みで傷つけてしまいます。アンナカレーニナの気持ちがよくわかってしまいました。先生の本に出てくる女性たちのように、強く孤独に向き合って生きていきたいです。

人は、愛があっても孤独、群れていても孤独、若くても、老いても孤独であり、孤独を皮膚の上のもう一つの皮膚として、死ぬまでそれと共生して生ききろうと著者は語りかけます。私は、孤独を悪ととらえ、孤独感の少ない生活が幸せだと考えていましたが、そうではないのだと思いました。孤独と向かい合い、新しい自分と出会える人だけが人生に輝く道を発見するとのこと。読書も孤独な営みのひとつですが、これからも大切にしたいです。

いろんな人生があるんだなと思いました。 表面的には人からよく見える人生だとしても、本で書かれているような孤独を感じてる色んな人の人生に共感する部分がありました

人間はどこまでいっても孤独だ。一人で生まれ、一人で死んでいく。周りに人がいても、ふと孤独を感じる時がある。人間関係に悩む、寂聴さんのお悩み相談。

孤独って怖い。でも人は1人だもんね。10年くらい前に占い師さんに孤独の星が見えると言われドキドキしているけれど、今のところ恵まれた人生だ。感謝をして謙虚に!と思う毎日。

寂聴さんのもとを訪れた人への人生相談。人生は究極的には孤独なもの、そのことを受け入れなさい、その孤独を飼いならしなさい、自分のものにしなさい。といいながら、その態度は「あなたの淋しさはよく分かるよ、決してあなただけの悩みじゃないよ、話はいつでも聞くし相談にのるよ」。この明らかな二律背反は、「己の孤独を理解して噛み締め、なお他人の孤独に寄り添うべし」、という孤独の向こう側であるべき態度の模範とも思えた。やっぱ器がでかいわ。男向けのも聞きたいけど、そんなもん他の男に聞けよって言われそうだな。

いろいろな孤独について書いてある。中でも老いの孤独は死ぬまでつきまとうので、うまく、付き合っていくしかないという。想像すると少し怖いけれど、周りに共感しあえる友達がいれば和らぐかな。 昔、何かで孤独を感じた時買った本だけど、何があったのかは思い出せない。嫌なことも忘れてしまえるものなんだな。

何故、今これを再読する?(笑)「私はいつの頃からか孤独を自分流に飼いならして、今では切っても切れない伴侶として、むしろ頼もしく思っています。」先日より、『星の王子さま』読書会のネタになりそうな本を読み漁っています。瀬戸内寂聴が「孤独を飼いならす」と言っているので気になりました。フランス語の「apprivoiser」は直訳すると「(動物を)飼い馴らす」「(人に)心を開かせる」と説明されます。『星の王子さま、禅を語る』という本もあったし……こちらも共通点が見いだされそうです。

いくつかの立場の方々が孤独と寂しさを着こなせないで、寂聴先生の元を訪れて癒しを求めるという設定で、寂聴先生からの一方通行の説法でした。読者たる私は、その傍らでなんとなく聞いているという立場でしかないのを最後まで拭い切れなかった。本書との出会いが時期が早すぎたんですね。必要になった時のために、手の届くところにおいて置きます。

この本て相談形式の形をとった創作だったのね。4年前は気づかなかった。 だいぶネタ的に古くなってる気はした。

以前、小池龍之介さんが「人間とは己の業に閉じ込められた孤独な生命です」と書籍に書いていました。これを読んだときは意味がわかりませんでした。その後、アルボムッレ スナサマーラ長老の十数冊読みまして、しばらくして、ある日ひらめくように先の小池さんの言葉の意味を理解しました。人間は他人を操作することはできない。自分も他人に操作されることはない。自分の幸不幸は全て自分の行為の結果である。つまり自業自得です。孤独とは当たり前の真理なのです。

この本では実話を元にその真理を丁寧に説得するように解説しています。主に女性の孤独を中心に描いています。また終盤は老いと孤独について描いてます。男性のケースも登場します。

孤独と死という現実を直視し今後の生き方を考え直す良いきっかけになるかと思います。

是非、読んでみてください。