新型コロナ死者が現状ゼロのブータンの伝統治療から見える 東洋医学と西洋医学の共生

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なんで四天王寺さんがこんなに亀さんを大事にしてはるかというと、亀井堂というお堂の中で大きい亀さんのお口から流れ出るお水で経木を流して、個人が極楽浄土に行けるよう願うんやって。 写真はやったから撮られへん ...


Facebook・Mami Noseさん投稿記事

ブータンという国、

何故か心引かれます

https://macrobiotic-daisuki.jp/bhutan-medicaltreatment-247726.html?fbclid=IwAR3aSSTutaILXL7xkZucBDyYPra4qzWGNvg5N8xfjFoSNMkZWgeFV_zRNPs

【新型コロナ死者が現状ゼロのブータンの伝統治療から見える

東洋医学と西洋医学の共生】  より

新型コロナウイルスの世界的なパンデミック。先の見えない日々の中で、みなさんはどのように過ごされていますか?

「幸せの国」「桃源郷」そんなイメージのあるブータン。大国がコロナの抑え込みに悪戦苦闘する中で、ブータンのコロナ対応がひそかに注目されています。

人口14億人の中国と13億人のインドに囲まれながら、ブータンのコロナによる死者がゼロというのです。

★「【地球コラム】コロナ死者ゼロの奇跡-「幸せの国」ブータン」時事ドットコム

コロナは日々状況が変わっていきますので、現在の状況は分かりませんが、首相が現役の外科医であるなど、ブータンは世界的に見て、非常にユニークなところがあります。

私たち人類は、新型コロナウイルスという未曽有の事態を前に、大きな転換期にいます。

私自身が2015年にブータンを訪問した経験をお伝えしながら、ブータンという小さな国の伝統医療をヒントに、私たちの暮らしと健康を考えてみたいと思います。

「幸せを考え続ける国」ブータン。

大切なのは「すべての生きとし生けるものへの尊重」ブータンは、ヒマラヤ山脈の麓にある小さな国です。北は中国、南はインドに挟まれています。人口は約75万人で、主な宗教はチベット仏教です。

言語はゾンカ語と呼ばれるオリジナルの言語を話しますが、若者は学校教育によって、英語も話すことができます。

国が国土の6割の森林を保有しており、環境保全で世界をリードする国です。

「自然との共生」「すべての生きとし生けるものへの尊重」が、国民的イデオロギーとして形成されています。

世界的にも珍しいブータンの医療制度

ブータンの人々は、昔からチベットに赴き「チベット医療」を学んでいました。

1660年頃にブータン建国の父・ナムゲルが、自分の主治医を連れてきたのが「ブータン医療」の始まりと言われています。ブータンでは、東洋医学による伝統治療をとても大切にしてきました。伝統治療の具体的な内容については、後で詳しく解説していきます。

ブータンの病院は基本的に全て無料。日本の国立病院との違いは?

ブータンでは、健康省が運営するBHU(Basic Health Unit)と呼ばれる病院が、各ゾンカ(都道府県のようなもの)に一つ以上あります。

日本にも厚生労働省が運営する国立病院がありますが、ブータンの医療は、一部を除いて

基本的に全て無料で提供されています。

お金がないから医療を受けることができないという状態にならないのが、日本との一番の大きな違いです。

ブータンでは、1980年代から90年代にかけて医療基金が設立されました。

ブータンの伝統治療に欠かせないものと言えば薬草です。

高地で採れた薬草を加工し政府に売り、政府が国家予算で買い取ります。

逆に、病院が政府から薬草を買い取るときは無料です。

医師の給料は、国家予算から健康省に支払われる仕組みになっています。

そのような透明性のある循環が、ブータンの医療と人々の命を支えています。

ブータンでは伝統治療と現代医療を患者が自由に選択できる

ブータンでは伝統治療(東洋医学)と現代医療(西洋医学)は、同じくらいに重要視されています。前述したBHUには、それぞれ伝統治療のセクションと現代医療のセクションが存在し、全国のすべてのBHUで患者はどちらの治療を受けるかを自由に選択できます。

患者が自分の判断で選択することが難しい場合は、アドバイスを貰うことができます。

ある伝統治療院では、自分の意思で来る人が8割、残りの2割はアドバイスを貰いに来る人だそうです。

伝統治療のセクションは、健康省の部署の一つであるDTMS(Department of Traditional Medicine Services)によって運営されています。

伝統治療院では、事務局、診察、外来(薬のみ)の3つに分かれており、患者はまず外来に行き、必要な場合は診断書を持って診察に行きます。儲ける為の医療ではなく、人々の健康の為の医療。そんな当たり前の価値観を、ブータンは守り続けています。

ブータンの安定した医療制度を生むしっかりとした教育

ブータンでは医師を目指すときに、東洋医学を学ぶか西洋医学を学ぶか、自分で選択することができます。東洋医学も西洋医学も難易度的に違いはありませんが、どちらももの凄く厳しい試験を、何回も突破しなくてはなりません。

具体的には、高校途中までの10年間の教育を好成績で通過した人のみ、高校最後の2年間で、医師になるためのコースを学べる権利を取得できます。

この時点で、東洋医学を学ぶか西洋医学を学ぶかを選択します。

伝統治療医になりたい人は、伝統や文化をカレッジで学び、西洋医になりたい人もそれに特化した科目を学びます。

その後、さらに5年間メディカルスクールで学んだ人だけが、3回しか受験できないとても難しい最終試験を受ける権利を取得できる、そんな途方もない道のりです。

それに加えてブータンでは、医師にはスピリチュアルな感性や資質も不可欠です。

東洋医学と西洋医学を同等と考えるブータン

私たちが日本で受ける医療のほとんどは、西洋医学による現代医療です。

西洋医学では、体を分けて考えます。

痛みのある部位を薬を飲んで治す、悪い腫瘍を手術で取り除く。現代医療では、病気になった部位を集中して治療します。

それに対して東洋医学では、全てのものは繋がっていると考えます。

どこかの部位が悪いとき、そこの部位だけに問題があるとは考えずに、体全体をじっくりと観察し、体が持っている自然治癒力を最大限に生かすサポートをします。

そして、体全体を観察するのはもちろんですが、心と体も繋がっていると考えます。

例えばブータンの伝統治療院では、鼻の奥を洗浄する伝統治療が行われていますが、

これは鬱病に効くとされています。

もちろん、東洋医学か西洋医学のどちらかが一方的に優れているなどということは決してありません。外科手術などは、西洋医学だからこそできることです。

問題は、この世界の中で東洋医学と西洋医学のバランスが失われ、西洋医学が圧倒的に力を持ってしまったことです。

ブータンのように、東洋医学と西洋医学が同じように行われている国は、世界的に見ても非常に珍しいのです。

ブータンの伝統治療は健康な人のための医療

ブータンでは、東洋医学による伝統治療は、「健康な人のための医療」西洋医学による現代医療は、「健康を崩してしまった人のための医療」とされています。

このような考え方の根底には「幸せ」という概念があると考えられます。

ブータンの公用語であるゾンカ語で「クズザンポー」は、日本語で「こんにちは」という意味ですが、「クズザンポー」の言葉の語源は「あなたの身体と心が幸せでありますように」

というものです。

ブータン社会には遥か昔から、社会の大切な基礎に「幸せ」という概念がありました。

「幸せ」であるためには、心も体も健康である必要があります。

そのため、日本では病気になった人が病院に行きますが、ブータンでは健康な人も病院に行くのです。

ブータンの伝統治療院ではどのような治療を行うのか?

ブータンの首都・ティンプーにある伝統治療院【National Traditional Medicine Hospital】

ブータンの伝統治療院では、長い歴史が受け継がれている、様々な伝統治療が施されます。

医師との診察という堅苦しい感じではなく、心と体に静かに語りかけるように治療していきます。

ブータンの主な伝統治療の方法

瀉血(しゃっけつ)

良くない血を外部に排出させる治療法。

ブータンのカレンダーには治療には良くない日が定められていて、8・15・30番目の日は、瀉血は行わない。

◆スチームバス/ハーバルバス

◆季節に合わせたクレンジング

薬で上から吐く方法と、下から排泄する方法がある。

デトックス効果。

◆鼻の奥を洗浄する

頭痛のみならず、鬱病にも効果があるとされている。

◆アニマ・セラピー

薬草をすり潰したものをお尻から注射する。

腸内洗浄効果。

◆マッサージ

◆ラボス・ハーバル・コンプレッション

薬草を発酵させたものを、体に塗って治療。

ブータンの伝統治療には、暦がとても重要です。

体には71のメインポイントがあり、

それらは全て暦に対応しています。

5つのチャクラを意識したブータンの伝統医療

「チャクラ」とは、体の中にあるエネルギーが集まるポイントのような場所です。

はっきりと目に見えるようなものではありません。一般的にチャクラは7つあると言われていますが、ブータンでは5つのチャクラを意識します。

◆頭頂(神経を統括する場所)

◆のど(声)

◆胸(感情・思考)

◆腹(生命・出産・消化)

◆性器

これらのチャクラを意識することで、伝統治療はより一層の効果をもたらせてくれます。

ブータンの伝統治療をアレンジして自宅で実践!

今回は自宅で簡単に出来る方法として、瞑想を取り入れたハーバルバスをご紹介します。

ブータンで採れるものと同じ薬草やハーブを手に入れることは難しいので、身の回りで手に入るハーブを使用します。

どんなハーブを使用していただいても大丈夫ですが、おすすめは「レモングラス」です。

レモングラスの香りは脳に作用し、疲労回復やリフレッシュ効果があると言われています。

ハーブにはそれぞれ違う効果があるので、お気に入りのハーブをブレンドしてみましょう。

たとえば、肌荒れにはローズマリー、消化不良にはミント、むくみの改善にはドクダミなどがおすすめです。

お気に入りのハーブが揃ったら、お湯を入れた湯船にハーブを入れます。摘みたてのハーブは、ガーゼなどに包んでそのまま入れるのがおすすめです。

一度、お湯で煮だしてエキスを抽出する方法もあるので、色々と試してみましょう!

自宅でハーブを手に入れるのが難しい方は、エッセンシャルオイルやハーブ入りのバスソルトを使用してみましょう。

「マインドフルネス」で心と体の繋がりを取り戻す

ハーバルバスの入浴に瞑想を組み合わせることで、さらに心も体もリラックスさせましょう。「マインドフルネス」は簡単に言えば、「心と体のすべてが、今というその瞬間に委ねられた状態」です。

大地の呼吸のリズムに、ご自身の呼吸のリズムを合わせることが大切です。

湯船に浸かりながら、ゆっくりと目を閉じます。

そして呼吸に意識を集中して、自然のリズムを感じながら、

「今この瞬間」にゆったりと心と体を委ねていきましょう。

大切なのは、「心と体の繋がり」、「自分と自然の繋がり」です。まずは、あまり難しく考えずに実践してみましょう。

ブータンに学ぶ、東洋医学と西洋医学の共生

科学が進歩して、人間が全てを手に入れられると思いこんだ21世紀。しかし、新しいウイルスを前に、私たちは驚くほどに無力です。

どれだけ科学が進歩しても、私たちは命あるちっぽけな生命の一つにすぎません。

新型コロナウイルスは私たちに、そのような現実を突きつけました。

伝統治療の根っこには、私たちが失ってしまった「人間と自然の繋がり」があります。

残念ながら現在の日本では、ブータンのような東洋医学と西洋医学の共生は、現実的とは言えません。

しかし、伝統治療や東洋医学の根っこにある「人間と自然との繋がり」を私たち一人一人が暮らしの中で取り戻していくことは可能です。

それは、東洋医学と西洋医学の共生を超えた「人間と自然の共生」です。

新型コロナウイルスが収束したとしても、私たちは豪雨災害などの地球環境危機に、向き合い続けなければなりません。

ブータンの伝統治療には、不安と恐怖が取り巻く現在の世界の中で、私たち一人一人の暮らしを見つめ直すたくさんのヒントが詰まっています。行き詰まってしまったこの世界の中で、ブータンのような国がさらに注目され、私たちがより良い一歩を踏み出せることを願ってやみません。