https://horti.jp/8735【ハス(蓮)の花とは?】 より
ハスは、インド、中国、オーストラリア、日本などの温帯~熱帯域の湿地に広く分布する水生植物です。約1億4000万年前から地球上に存在していたとされています。
水の底に塊茎(カイケイ)という大きな根っこをつくり、そこから茎や葉っぱを伸ばして生長します。草丈は50~100cmほどで、茎の先に花を咲かせます。
根は「蓮根」、花を支える花托は「ハチス」と呼ばれ、葉っぱや芽など植物全体が食用や薬用、様々な方面で利用されてきました。
学名 Nelumbo nucifera 科・属名 ハス科・ハス属 英名 Lotus
原産地 インド、中国、オーストラリア、日本 開花期 7~9月 花の色 白、ピンク、黄
別名
水芙蓉(スイフヨウ) 不語仙(フゴセン) 池見草(イケミグサ) 水の花(ミズノハナ) 蓮華(レンゲ) ハチス
ハス(蓮)の名前の意味は?
ヒンドゥー教の神話や聖典には、泥の中から茎を伸ばして花を咲かせるハスの様子が、清らかに生きることの象徴としてたびたび登場します。このイメージは、仏教にも継承されていきます。仏教では、智清や慈悲の象徴とされ、死後の極楽浄土に咲く花として親しまれました。
そのため、如来像の台座や仏像を安置する厨子という仏具の扉に花が彫られています。このような宗教的背景から、インド、スリランカ、ベトナムでは国花とされ、今でも多くの人に愛されています。
ハス(蓮)の花言葉や由来は?
『清らかな心』『休養』『神聖』『雄弁』『沈着』『離れゆく愛』
「清らかな心」という花言葉は、泥水を吸い上げながらも美しい花を咲かせることに由来します。
「休養」は、午前中に咲いた花が午後には閉じてしまう様子を表したものです。
また、花が雄弁なことで知られるエジプトの神オシリスに捧げられたことから、「雄弁」という花言葉をもつようになりました。
ハス(蓮)の開花時期と見頃の季節は?
『清らかな心』『休養』『神聖』『雄弁』『沈着』『離れゆく愛』
「清らかな心」という花言葉は、泥水を吸い上げながらも美しい花を咲かせることに由来します。
「休養」は、午前中に咲いた花が午後には閉じてしまう様子を表したものです。
また、花が雄弁なことで知られるエジプトの神オシリスに捧げられたことから、「雄弁」という花言葉をもつようになりました。
ハス(蓮)の開花時期と見頃の季節は?
名前 蓮(ハス) 睡蓮(スイレン)
花
水面より上に咲く 水面に咲く
葉
● 円形● 水を弾く● 光沢がない ● 切れ込みがある● 水を弾かない● 光沢がある
特徴
● 根が蓮根として食べられる● 花托がある ● 食用には向かない ● 花托がない
ハス(蓮)の種類や品種は?
ハスには塊茎が大きくなるように改良された「食用ハス」と、花を鑑賞する「花ハス」の2種があります。
花ハスは、もともとヌシフィラとルテアの2種しかありませんでしたが、この2つをかけあわせて100以上の園芸品種が作り出されました。
花は大きさによって、26cm以上を大型種、12~26cmを中型種、12cm以下を小型種と分け、一重や半八重、八重、千重咲きなど様々な咲き方をします。
そのたくさんな品種の中でも、今回は代表的な品種をいくつかご紹介します。
黄花蓮(キバナハス)
ルテア種と呼ばれる、アメリカに分布する黄色い花を咲かせる種類です。「アメリカハス」とも呼ばれ、ヌシフィラ属との交雑でたくさんの園芸品種が作り出されました。
大賀蓮(オオガハス)
「二千年蓮」の別名で知られる、中型一重咲き品種です。2000年以上前の地層で発見された種から発芽、開花が成功し、世界最古のハスとして話題になりました。
金輪蓮(コンリンレン)
江戸時代に中国より渡来した中型の一重咲き品種で、花の縁がピンク色をしています。
別名を「法華寺蓮(ホッケジハス)」といい、奈良県の法華寺が名所とされています。
西円寺青蓮(サイエンジセイレン)
山口県の西円寺に古くより植えられてきた中~大型の白花八重咲き品種です。
同寺の僧侶が中国に留学した際に持ち帰った「廬山白蓮(ろざんびゃくれん)」だといわれています。
清月蓮(セイゲツレン)
純白の花びらが見事な、中型一重咲き品種です。江戸時代から観賞用として親しまれてきました。
漢蓮(カンレン)
別名「白玉蓮(しらたまはす)」と呼ばれ、やや緑色をした白い花を咲かせます。草丈40cmほどにしか生長せず、日本で見られ最小種となっています。
バージニア
アメリカバージニア州原産の大型種です。黄花蓮より花色が濃く、先端が丸みを帯びているのが特徴です。
ハス(蓮)の花の歴史は古い
ハスはピンクの一重咲き品種が最も古いものとされ、そこから様々な花色、花形の品種が生まれました。由緒ある寺院とゆかりのあるものも多く、育った場所にちなんだ名前がよくつけられているんですよ。
お寺を参拝したときに蓮池に立ち寄って、由来や歴史について知っていくのも楽しみの1つかもしれませんね。
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