NHK俳句に学ぶ「神の旅」 : 俳句の入り口

http://blog.livedoor.jp/haikunoiriguti/archives/1013219735.html 【NHK俳句に学ぶ「神の旅」 : 俳句の入り口】  より

●選者:小澤實さん

●ゲスト:田中恒清さん(石清水八幡宮宮司)

  神職は神様に祈願する時、祝詞をサクシン(?)サクヒン(?)する。(作文かな?)

  そのたびに、言霊のある幸(さきは)ふ(?)祝詞をつくらなければならない。

  俳句の中には凝縮されている言霊がある。

  俳句・和歌をたしなんでいる神職が多い。

(小澤さん)祝詞と言うのは詩歌の原点になるのでしょうね。

(小澤さん)「神の旅」と言う季語ですが、出雲に集まった神様はどんなお話しをなさるのですか?

 (田中さん)

  ご分霊(神様の分身)は幽世(かくりよ)のことを相談する。

   幽世とは、現世(うつしよ)とのタイゴウ(?)であり、

  人の生死や縁結びとか様々なことについてご相談なさる。

○田中恒清さんの好きな句

  葱畑の小さき神もお留守かな (野村喜舟)

日本には万物に神が宿ると考える汎神教(はんしんきょう)と言う考え方がある。

自然も人間も一体の物、物にも神が宿る。それらを大切に。

者と物は一体で、命と心が宿る。

大自然は大きな災害をもたらすことがあるが、

新たな恵みも与えてくれる。

自然に対する畏敬の念を持ち続けた国民である。

(小澤さん)自然に対する姿勢は俳句と重なる所がある。

  俳句と言う詩にも思想があると思うが、神道の思想と重なると考えていいでしょうか。

※むかご66:祝詞や言霊について、深いお話しを伺うことができました。 

●兼題:「神の旅」または自由

  淵過ぎて瀬の波立つや神の旅 (小澤實)  

○一席

  神の旅海に白兎のよく飛びて  (加藤いろはさん) 

      白兎(はくと)

選者: 旅に出ていらっしゃる神様の目で見ている。

  風が出て海が波立っているのを 白兎と表現したのがうまい。

  白兎にはイナバの白兎。大きな句。リズムがいい。

○二席

  神の旅どうかお願いいたします (酒井かよさん)

選者:この句には驚いた。楽しい。

○三席

  電気柵張りし田の神旅立ちぬ  (池﨑悦子さん)

選者:獣の害で電気柵をはりめぐらしている現代。

  現代の神をうまく表した。

●俳人のことば  広瀬直人

 蛇笏忌の夕日目玉のごとくなり 

    飯田蛇笏忌は10月3日

 鳥雲に入る駒ヶ嶽仁王立ち

直人は’49年「雲母」に入会し飯田蛇笏に師事した。

●入選のポイント

添削前:神の旅ブルックナーの終楽章

添削後:ブルックナーの終楽章や神の旅

選 者:下5が6音なのはおさまりが悪い。

  上5の字余りは気にならない。

  字余りは上5だけにしておくのが秘訣。

●季語について考えておきたいこと

 季語と季題の違い

季題:神の旅

季題から発生した様々な言葉が季語

季語:(神の旅、神立、神の旅立、神送、神の留守、神迎、神在祭

○歳時記の表題になっているのが「神の旅」季題

 傍題となっているのが派生季語。

 一物仕立ての時は派生季語をつかう。

 取り合わせの時に季語を使うと力がないので季題を使う。

※なるべく季題(表題)を使うようにと習っていましたが、

 取り合わせの句では、季題を使うべきであることをはじめて知りました。

 ただし、俳句はリズムも大切、取り合わせの時に派生季語を使った方がいい時もあるのではないかしら?

 小澤實先生教えて下さいませ・・・