◆潜在意識を一瞬で書き換えて、行動パターンを変える方法ー効果的なアファメーションの作り方
一般的に、潜在意識を書き換えるのに効果的な方法としては、「アファメーション」が知られています。
このアファメーションとは、「今まで自分自身に言い聞かせてきた概念や信念、あるいはセルフイメージを、新しい言葉を繰り返すことによって新しいものに書き換える」という効能を持っています。
よく、「ありがとうと、たくさん唱えましょう」というようなアファメーションなどは、一般的にも多く知られている方法かもしれません。
けれども、確かにアファメーションは潜在意識を書き換えるのに効果的なのですが、実はここに心理的な罠が存在しており、
実際には、「プラスの言葉を言えば言うほど、状況が悪化したり、精神状態が悪化する」というようなことも起きてしまうんですね。
こうした「アファメーションによる潜在意識の書き換えの失敗」がなぜ起きるかというと、これは、私たちは常に、言葉を唱えるとき、「顕在意識」つまり、「自分の頭で考えなら言葉を発する」ということを行っているからです。
例えば、「ありがとうと100回唱えましょう」と言われて、チャレンジした人がいたとします。
けれどもその人にとって、今この時点の状況が、とてもじゃないけれども「ありがとう」なんて言えるものではない、さらに言ってしまえば、失恋したばっかりで、心は傷ついているし、元カレにも未練はあるし、ありがたいなんて一つも思えないよ…
というような心理状態だったとします。
すると、「ありがとう」という言葉は、言えば言うほど、
○どうして私がありがとうって言わなきゃいけないの?
○ありがとう、って、何に対してありがとうなの?
○確かに高い視点から見れば、「学ばせてくれてありがとう」かもしれないけれど…今はただただ寂しい
○そもそも浮気をされたので、相手に対して「ありがとう」なんて言えない
○今は死ぬほど苦しくて、自分のどこが悪かったのかばかり考えてしまう
というような内的な会話、つまりその人自身の本音や想いが沸き上がってしまうんですね。
けれどもこれは「感情を持つ人間」であれば、ごくごく自然なことなのです。
人間の心には、今まで慣れ親しんだ状態を無意識的に優先的に選択してしまうという働きがあります。
つまり、今まで苦しかった状況で、それが突然、劇的に幸せに変わったとしても、いきなり自分の生活が激変してしまったことに心が耐えられず、以前の慣れ親しんだ「苦しい状況」を無意識的に選んでしまうということがあるんですね。
どんなに過去、苦しかったとしても、「これから未来、幸せかも知れないけれど、自分が経験したことがないことは怖い」からこそ、「幸せじゃないけれど、今までよく知っている感覚や世界」にしがみついてしまう…
これが「変わる恐怖」です。
アファメーションでいきなりプラスの言葉を入れようとすると、今まで不幸で自己否定癖があり、苦しい状況にあった人ほど、
「え?でも急にそんなこと言われたって、そんな良いことあるわけないでしょ。」というように、プラスの言葉がけを拒絶してしまうのです。
このように、「過去苦しかったからこそ、新しい状況が信じられない」「自分が良くなることを受け容れがたい」「愛されるのになれていない」「楽してしっぺ返しを食うのではないか」などから、幸せやプラスを拒絶してしまうということが起きがちです。
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