http://sadhana.jp/sozo/1200.html より
【18】聖イグナチオに導かれて聖書の場面を観想する-4(ご復活)
『霊操』の218番から225番に記されるところを、従来通り、ミゲル・バラ訳の原文の通りに引用します。
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【準備の祈り】
いつもの通りにする。
【第一の準備】
内容をまとめること。ここでは、キリストが十字架上で息を引き取り、神性は、霊魂から離れたままの肉体と常に結ばれ、同じく神性と一致した霊魂が古聖所に下ったこと、そして、そこから義人の霊魂を解放し、墓に帰った後、主はよみがえり、肉体と霊魂を具えて聖母に出現されたこと。
【第二の準備】
見えるように場所を設定すること。ここでは、聖なる墓のありさまを見、聖母がおられる場所か家の各部を一つ一つ眺め、同じように聖母の部屋、祈祷室などに目を留める。
【第三の準備】
望んでいるものを願うこと。ここでは、わが主キリストのこれほどの大きな栄光と喜びゆえに、烈しい喜悦を覚えるために恵みを願う。
【要点第一】
(人物を見ること。そして、自分に目を向け、そこから何らかの益を収めるように努める。)
【要点第二】
(彼らが話している言葉を聴くこと。前と同じくそこから益を収める。)
【要点第三】
(彼らが何をしているかを見ること。そして何らかの益を収める。)
【要点第四】
受難では隠れているかに見えた神性が、今、復活において、その真正で尊い効果を通しくすしくも見え、現れることを考察する。
【要点第五】
友人同士が普段はどのように慰め合うかに比べて、わが主キリストがもたらす務め、すなわち、人を慰める務めを考察する。
【対話】
霊操の内容に応じて、一つまたは幾つかの対話で終わり、それから主の祈り、一回。
※この後に、内的な五官を当てて観想することもプログラムに組まれています。それは、この場面の観想が繰り返された後に、ご託身とご降誕の部に記したのと同様に行うわけです。
【19】自分の内奥に光る灯火
この冥想は次のように行います。最初の5分間体の各部の感じ取りをし、その後、自分の心の中に入るよう想像します。もし、不安を感じるようであれば止めて下さい。現実に戻って下さい。
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リラックスして座り(あるいは腰掛けて)目を閉じて下さい。背中を真直に伸ばして、頭のてっぺんから爪先まで体の各部分の感覚を感じ取って行きます。注意深く、忍耐強く、平静に。・・・・(5分)
そろそろ想像に入ります。最初は自分の心の中に入っているように、想像して下さい。自分の中に暗闇だけが見つかります。空っぽです。・・・・(1分)
少しずつ心の奥底に入ります。知性の源に着きます。そこも暗闇で空っぽです。・・・・(1分)
もう少し深く入ると感情の源に入ります。そこも暗闇で空っぽです。・・・・(1分)
更に深く入ると意志の源です。同しように暗闇で空っぽです。・・・・(1分)
もっと奥に入ります。想像の源です。まだ暗闇で空っぽです。・・・・(1分)
霊に入ります。まだ暗闇です。けれとも霊のいちばん奥底に小さな火種が燃えているようです。その火種は神様に向かって、ちょっと輝いています。神様に向かって愛の動きのように輝いています。・・・・(1分)
その火種に名前を付けて下さい。例えば、私の神、私のすべて、イエスよ、アバ父よ、み心よ、主よ、神、愛、聖霊来たれり、その他自分の好きな呼び名を付けて下さい。唱えないで聞いて下さい。霊の奥底から聞こえてくるように想像して下さい。この言葉は火種と共にいます。霊の奥底から湧き出るように聞こえてきます。・・・・
(8分)
その言葉が頭に響くように想像します。・・・・(1分)
だんだん胸の中に拡がって響き渡ります。・・・・(1分)
その言葉は心臓にも響き渡ります。・・・・(1分)
その言葉はお腹にも拡がります。・・・・(1分)
だんだん体全体に響き渡ります。・・・・(1分)
その言葉はこの部屋全体に響き渡っています。・・・・(1分)
その言葉はこの家全体に拡がって響き渡っています。・・・・(1分)
その言葉は地球のどこでも聞こえてきます。・・・・(1分)
その言葉は宇宙の中に拡がっています。・・・・(1分)
その言葉は大きな叫びとなって自分の中、霊の奥底から溢れ出て宇宙まで拡かっています。大きな滝のように、どこでも聞こえてきます。・・・・(1分)
最後に御父、御子、聖霊に対して、自分の愛を表現して下さい。
1分経ってこの祈りを終ります。
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聖歌でしめくくることは、とても美しい結びになります。(たとえば、典礼聖歌119番「主は私の光」)
20】自分の歴史の中にイエスが来られる―3
「想像と祈り」のコーナーで、【8】と【13】に、「自分の歴史の中にイエスが来られる」の冥想法を掲げました。
ここでは、とくに【13】の延長として、深めることを目指しましょう。(この祈りは、元来【13】の祈りとワンセットになるものです。)苦しかった体験の例をさらに広く見渡し、それを通して神様を賛美することに取り組みます。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
しばらく静かに坐して心を鎮めます。(5分)
その後【13】で到達した、〈イエス様の来訪で慰められた体験〉に、もう一度入りましょう。じっくり腰を据えて、イエス様のお姿をよく見、お示しくださる慈愛のわざに触れ、その愛に包まれましょう。(5分)
今度は、次のところに意識を移動させて行きます。
【13】の不幸な体験以後、現在までにどのような辛い不幸な体験があったでしょうか? 思い浮へて下さい。一つずつ思い出すごとに、苦しみの時寄り添ってくださるイエス様に包まれるようにしてください。そして、神様を賛美して下さい。この辛い出来事の故に賛美します。この失敗がありましたから賛美します。この罪を犯しましたから賛美します。どうぞやってみて下さい。どんな心の動きがありますか、祈りながら意識して下さい。(5分)
次に、見つめる体験を、今現在のものにします。ここでも、イエス様が自分に慈愛を示し、その愛で包んでくださるのを感じましょう。・・・・そして、次の意識で祈りましょう。「神様はこの苦しみによって、どんな善を引き出されるのでしょうか。」教えて下さるよう祈って下さい。神様はこの辛い出来事から善を引き出して下さるのです。どんなことですか。(4分)
しばらくの間神様を賛美して下さい。自分なりの言葉を使って、心の中で神様を賛美し感謝を捧げて下さい。(1分)
将来どんな辛い事が起こっても、神様に感謝して下さい。出来ますか。(2分)
まだ目を閉じたまま、今自分が居る部屋に戻ってください。音を聞いて下さい。この部屋の大きさを思い浮へてください。ここで何をしていますか。この部屋に戻ってどんな感情、気持ちが涌きますか。平安ですか、喜びですか、それとも辛い気持ちですか、出来るだけ意識して下さい。(3分)
最後にもう一度神様を賛美して下さい。すへてを支配しておられる神、あなたの感情をも支配しておられる神様を賛美して下さい。2分経ってこの祈りを終ります。
典礼聖歌130番「主をたたえよう」を歌ってこの祈りを結びましょう。
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