http://vicul.net/archives/12716 より
宇宙、存在、生命、神、感覚、全てが統合される。そんな気がする”音の神秘”。
“神が音に託した指紋”。ミクロの中に広がる宇宙と存在と生命のめくるめく世界があなたを待っています。
102.528ヘルツの音の振動で水に現れる紋様
音が宇宙創成の源?
ヨハネによる福音書/ 1章 1-3節
初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。
この言は初めに神と共にあった。
すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。
出典:一般財団法人 日本聖書協会
モノの形は音そのものなのではないか?そのようなことを考えてしまうような科学の研究分野があります。”波形形態学”と呼ばれ、海外では研究が盛んな分野であるものの、日本ではまだ研究の進んでいない分野の一つであるそうです。
物理学者であると同時に音楽家でもあったドイツの科学者・エルンスト・クラドニは、ある時、薄く砂をまいた皿のそばでヴァイオリンを弾いたところ、音の振動で砂が形を創るということを発見しました。これはクラドニ図形と呼ばれ、音がモノの形を象るということを証明した事例として有名です。
どことなく細胞の形や花の形を想起させるような幾何学文様が現れています。音の周波数(音波の振動数)により形が次々と変化していく様は、まさに神が音に託した宇宙の神秘と感じざるを得ないロマンティックに溢れた事象であると言えます。
また、砂だけでなく、液体も音の振動を受けて複雑な幾何学文様を象ります。スイスの科学者ハンス・イエニーは個体・粉末・液体など様々な媒体を対象にトノスコープと呼ばれる実験装置を使用してこの研究を進めました。
34.35ヘルツの音の振動で水に示される形
24.25ヘルツの音の振動で水に示される形
宇宙に現れる音と形の神秘
土星の北極に現れた六角形
土星の北極の六角形 (惑星探査衛星「カッシーニ」撮影)
上記の写真はNASAとヨーロッパが共同で打ち上げた惑星探査衛星「カッシーニ」が撮影した土星の北極の写真です。奇妙な六角形が北極を覆っていることが分かります。この六角形はどうしてできたのでしょうか。
こちらの動画では、よく聞くと音が流れています。その音の周波数によって7角形が万華鏡のように変化していきます。上記の土星の北極に見られる六角形も天体の発する周波数が影響し、これまで見てきたクラドニ図形などと同様に象られているのではないかと思われます。
音、即ち波動の象るこれらの図形は様々な民族文様にも非常に似ているという印象を受けますが如何でしょうか?
アラベスク文様
ペルシャ絨毯
どれも一様に言えるのはフラクタルな構造的様相を呈しているということです。
自然界のデザインにはどこか共通したものがある。自己相似性という原理だ。これを数学的に表現しようというのがフラクタルだ。つまり同じ式の繰り返しから自然界のデザイン生成をしようというものだ。
この手法は、特に新しいものではない。こうした自己相似性により複雑な図式が生成されることは昔からコッホ曲線やシェルビンスキーのカーペットなどとして知られていた。それがコンピューター・シミュレーションの導入により急速に発達したというのが最近の動きだ。
コッホ曲線
金剛界曼荼羅
マントラの音が曼荼羅を描く
クリスタルボウルの中に水を張り、ボウルの縁をスティックで静かにこすって行くと、やがて水面にさざなみが生じ、その波が美しく複雑な模様を描きはじめる。さらにこすりつづけると、模様を描く水のエネルギーはますます活動性を高め、あたかも沸騰しているように水面から無数の水滴を撥ね上げて、その高さは30センチ以上にも達する。ボウルが発する倍音を全身に浴びる人間の細胞ひとつひとつの中でもおなじことが起こっていると思うと、何か気が遠くなりそうな、いっそこの身を宇宙の摂理に捧げてしまいたいという切ない感情が湧いてくるのはぼくだけだろうか。
出典:静流の部屋
「氣」は簡単に言えば「物が細い管を通るときの振動により生み出された波動」である。
もっと言えば、血液中の分子原子素粒子のぶつかり合い摩擦による振動波動であるのである。
人間の場合は主に何億という毛細血管の中を血液が通るときの振動波動なわけである。
樹木も氣を出すというのはたいていの人の知識にあると思うが、樹木の場合、まあ、植物全体に言えることだが、主に毛細管現象で水を維管束の中を吸いあげるときに起こる波動である。
要するに波動なので、生き物ということに限定しなければ、それ以外の存在でも、氣と言えばいえなくもない波動を発生しているのである。
電波・赤外線・可視光線・紫外線・X線・ガンマ線などの電磁波もそうであるし、電気そのものが波動だろうから、電線、家電製品、携帯電話、パソコン、テレビ、電子レレンジ、シェーバーとなんでもかんでも波動を生んでいるのである。
山の中でも波動ということでは、樹木はもちろん、小川のせせらぎや動物なんかが氣を発しているのである。
たとえば砂利道も波動を生むのである。
あのでこぼこが模様となって波動を生むのである。
つまり、図形も波動を生むのである。
曼荼羅やインドの独特な衣服の模様やジャワ更紗なんかもそういう感覚を元にして生まれてきたものである。
出典:象気功
その方向(注釈:波動形態学)でいっそう成果を挙げたのは(中略)スーザン・ダージェスのビデオ作品「ヘルメティカII」(1989)である。この作品で、彼女は、水銀粒に低周波の振動をかけたときに生じる形態の出現と変化を、実に興味深い仕方で映像化した。
というのも、そこでは0ヘルツから3000ヘルツまでの振動が加えられるに応じて水銀が、円形から出発して、二角形、三角形、四角形、五角形、七角形、二十角形、四十角形という八つの形態をとるのが同時に見られ、しかも移行の動きがわかるように作られているからである。中心から等距離に配置されたこれら八つの水銀流の運動のうち、私にとってとくに面白かったのは、九ヘルツ前後で三角形が生ずること、その三角形が四角形に移行する過程で、逆三角形と重なることであった。
このような形をどこかで見たと思ったら、ヒンドゥ教のヤントラ(マンダラの原型)の基本形であったのである。(それはまたユダヤの星のかたちでもある)(中略)通常、視覚的なイメージの配置として捉えられているマンダラの原型は、音声的・振動的なものであり、そのことは仏や菩薩の姿でなく音あるいは響きをマンダラ状に描いたヤントラのうちにあらわれていることを明らかにした。
出典:中村雄二郎「かたちのオデッセイ」(岩波書店)
出典:静流の部屋
人間の超無意識にこれらの音と波動の神秘が潜在的に眠っていて、だから、様々な民族文様あるいは宗教美術にクラドニ図形的な文様が現れているんじゃないかとかなんとか想像を巡らせると存在の神秘に心奪われてしまいますね。
もしかしたら、生命の誕生にも、この、「音の振動が物体を象形的な図形として形作る」という事象と大きな関係性があったりするのかもしれません。
生命誕生が如何に奇跡的かということについて、タンパク質のスープに、大きな圧力(例えば雷など)を加え、タンパク質が結合し、生命が生まれる確率は、”ある箱の中に、時計を構成する部品を入れ、その箱をランダムにガチャガチャと振り、いつの間にか時計が完成する確率と等しい”という例えがあります。
それぐらい、生命誕生とは不思議且つ奇跡的であり、不可解な謎が多く、そして、それは科学者にファンダメンタリスト(大いなる”神”というデザイナーがこの宇宙をデザインしているということを信奉する人々の総称)が比較的、多数いる理由の一つにもなっているそうです。
もしかしたら、生命の誕生という事象の鍵は”音”なのかもしれません。
原初的な海(タンパク質のスープ)になんらかの周波数の通奏音が鳴り響いていて、つまり、その”音”の振動によって生物的象形が形作られる土台がある上に、雷などの外部からの大きな圧力によりタンパク質が結合することで生命が生まれたのではないかなあ。
いずれにせよ、あらゆる事象を見通す存在を仏教では観音様と呼びますし、人々が古代から”音”に対して特別な気持ちを抱いていたことは間違いない気がします。
最後に雅楽から越天楽をお届けし、この記事の筆をおきたいと思います。
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