http://souzounotane.com/article/454092895.html?seesaa_related=category より
3.価値の創造
前回までは、「基本四象限」のお話しをしてまいりました。
本日は、平面であった「基本四象限」を立体に見立てることにより、文字通り社会構造を違った角度から見ていくとどうなるのかについてお話しをして参ります。
Ⅰ.立体視への見立て
基本四象限とは、「外面」「内面」「集団」「個々人」の四つの枠組み(四象限)を持っています。これを便宜的に『理の面』と呼びます。
そして、基本的に左右、上下、前後に分けられるため、立体にすると2×2×2=8で「八つの領域」ができます。
では、これらの関係性を見てくことにしましょう。
①青の面『理の面』<基本四象限>
下の図をご覧ください。まずはじめに「青い面」には縦の緑のラインと横の赤いラインがあります。
縦の緑のラインは、左右に分け、左の領域を「内面(精神・心理領域)」、そして右の領域を「外面(身体・社会領域)」としました。
そして、横の赤いラインは環境を上下に分け、上の領域を「個々人(精神・身体領域)」、そして下の領域を「集団(心理・社会領域)」と定義しました。
確認できましたでしょうか。青い面つまり『理の面』とは「基本四象限」のことで、
左上の「精神」
右上の「身体」
右下の「社会」
左下の「心理」
の四つの象限からなる枠組みでした。
これのそれぞれに「公」「私」の側面が存在することになります。
このご説明をする前に、後二つ『知の面』と『感の面』の見立て方を解説して参りましょう。
②視点をずらして視野を広げる
1.『知の面』を意識する
それでは、次に縦の緑のラインが面として見えるように回転操作を加えていきます。緑のラインは実は線ではなく、面として存在しているので、その面が見えるように手前左領域に緑の面が入るように、回転していきます。
いかがでしょうか。これで、緑の面は手前左領域にも、後手右領域にも広がる面として理解でき、青い面は手前右領域と後手左領域にも広がる面として確認できると思います。
2.『感の面』を意識する
では、同様に視点をずらして、今度は横の赤いラインを見ていくことにしましょう。横の赤いラインも本来は線ではなく面として存在するので、今度は視点を上昇させて赤い面が見えるようにしていきましょう。
いかがでしょうか。これで、赤い面も確認できました。私たちの環境はこの「三つの側面」に規定されています。
「赤い面」は上下を分かつ面であり、
「個々人」と「集団」を分かつ。
これが『感の面』であり、
(こころ)に関与します。
「緑の面」は左右を分かつ面であり、
「内面」と「外面」を規定する。
これが『知の面』であり、
<あたま>に関与します。
「青い面」は前後を分かつ面であり、
「私人性」と「公人性」を定める。
これが『理の面』であり、
[からだ]に関与します。
Ⅱ.「八つの方向」を意識する
最終的に「三つの側面」で区切られた「八つの領域=八つの方向」が生まれます。
次にこれら八つのパートについて解説していきましょう。
今、ご説明した通り、三つの側面それぞれに『個々(人)』『集団』、『内面』『外面』、『公人性』『私人性』という2つの領域があります。これらを組み合わせ、さらに八つのパートを表現する適切な言葉を入れていくことにしましょう。
それでは、説明して参りましょう。
『個々』『内面』『私人性』=精神
『個々』『外面』『公人性』=身体
『集団』『外面』『公人生』=社会
『集団』『内面』『私人性』=心理
『個々』『外面』『私人生』=利己
『個々』『内面』『公人生』=人格
『集団』『内面』『公人生』=規律
『集団』『外面』『私人生』=帰属
[※規律は後(裏)になるためこの立体図では認識できません。]
そしてさらに、『内部』『外部』を規定していきます。中央部が『内部』であり、外側の6つは『内部』と『外部』を併せ持つことになります。
『外部/内部』=精神
『外部/内部』=身体
『外部/内部』=社会
『外部/内部』=心理
『 内 部 』=利己
『外部/内部』=人格
『 内 部 』=規律
『外部/内部』=帰属
となります。ここまで淡々と説明して参りましたが、複雑だと思われる方もいらっしゃるでしょう。でも大丈夫です。あくまでもイメージやデザインとしてご理解ください。
ここで着目するのは、内部の「利己」と「規律」の領域です。ここは基本的には、「利己」が「身体」から派生し、「規律」が「心理」から派生していることがわかります。
「派生」とは、平面的な基本四象限の見立てでは見えなかった領域、つまり認識していなかった領域が新たに表れてくるという意味です。
立体にすると「身体」に「利己」という領域が重なっていたこと、「心理」に「規律」という領域が重なっていたことが認識されるようになります。
それではなぜ「身体」と「利己」、「心理」と「規律」とが重なるのでしょうか。
「身体」から「利己(心)」を作り出すのは「私人性」であり、「心理」から「規律(性)」を作り出すのは「公人性」であるということに留意していただきたいのです。
同様に「社会」から「帰属(心)」を生み出すのは「私人性」であり、「精神」から「人格(性)」を生み出すのが「公人性」であるということです。
この辺については、次回、もう一度解説をしてまいりましょう。
最後に内部の「規律」というのは実は公として秩序に関係し、「利己」に対して「利他」の精神に関与するものです。
つまり「規律」=「利他」という関係が成り立ちます。自らの意思に従い、自らの手で、内面の規律心に触れ、細胞を統率している内部の『核』と同様に「正しい振る舞い」を外面や外部に投影しプログラムを書き変えることが可能となる領域なのです。
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