フラワー・オブ・ライフ・「開花」の展開

http://souzounotane.com/article/455742193.html?seesaa_related=category  より

2.「開花」の展開

 前回、東洋思想の『陰陽』理論を基に、「フラワー・オブ・ライフ」の動きにまつわるお話しをして参りました。段階的に形つくられる内部の構造的なシステムに『フラクタル』が含まれており、また、六点のチャージポイントの存在が『展開』を生み出す核(コアスポット)となっていることも以前確認した通りです。

 今回の『開花の展開』を解説するためには、前回の『陰陽』という対極を見極め、その『陰』と『陽』の間に『展開』を創起させるチカラがあることを証明する必要があると思います。

 中心の影響が、他の六つのコアスポットにも波及すると考えれば、オリジナルの動きがどのように『展開』に関与しているかを観ていくことが大切であると思われます。

 今回は、このような中心を意識した『展開』の動きを探って参りたいと思います。

Ⅰ.展開の所以(理由)

 そもそも、なぜ、『展開』しなければならないのかを考えてみましょう。それは、そもそもなぜ『花』は咲くのか。というような問いに近いと思います。

 その問いには、『陰』と『陽』の発想が役に立つと考えています。

 循環や巡りと考えても良いと思いますが、たとえば、『思想』と『科学』の共存や、『技』と『術』、『感情』と『思考』など私たちは二項対立的な発想をしがちです。

 はじめに、『基本四象限』のお話しをしたと思いますが、この時点では、『個々人』と『集団』、『内面』と『外面』のように物事を縦と横の二つの軸から判断していました。

 そしてさらに、これらの見立てを変化させ、立体として見立てた時、考慮する要因は二つではなく、三つの面に広がりました。

 前回の『八綱弁証』でも『陰陽』は結果として理解され、その要素は『虚実』『寒熱』『表裏』という三つの側面から演繹的に考えられていました。

 私たちが、これら三つの側面(アスペクト)のうち、少し見えにくいと思われるのは、『表裏』のアスペクトであり、これが、『公私』の境界になることは以前お話ししました。

 この『公私』の境界が実は『展開』の大元であると考えています。

これは、細胞の分裂に見立てた考え方なのですが、細胞が分裂するときは、対極に中心体や星状体などができ、ここに遺伝子が集約されて分裂していきます。

この作業は普段、私たちの身体の中で、当たり前に行われているのですが、感覚的に言えば、以下に示す3つのことが同時に進行していると考えられます。

一つは、

確実な情報伝達システムが起動される。

二つは、

新たな細胞を平等に生むための能力。

三つは、

細胞を刷新し新しいチカラの源となる。

もう少し、簡潔にいえば、

時間

公正

活力

に関与しているといえるでしょう。

 一つ目の確実な情報伝達システムを起動しているというのは、過去から未来への『時間』に関与し、二つ目の新たな細胞を平等公平に生み出す能力は、細胞間の『公正性』に関与し、三つ目の細胞を刷新し新しいチカラの源とは、『活力』そのものに関与するということです。

 『展開』は、これらすべてに関与しているのですが、はじめのきっかけとして私たちに最もよくわかることは、『情報伝達システム』であると思われます。

 ですから、これが、『理の面』に関与する所以なのです。

 情報の担い手である、遺伝子の働きは、よく御存じだと思いますが、このような『展開』においては、物理的な空間と時間を確保しなければ、それらの変化できる反応も起こらないとするのが一般的な考えだと思います。

 しかし、私は、まったく異なる発想もあるだろうと予測しています。

 それは、物理的な時間や空間という、私たちが認識しているような『意識』のレベルで『展開』が起こるのではなく、これは、むしろ『公正』や『活力』、さらに大いなる『意志』という『存在』自体が生起させているということです。

 『存在』とは『存』と『在』の組み合わせで、物事の『能力』と『状態』を示す言葉です。

 能の下に心と書いて『態』。基本的に、この『態』が本当の『展開』の理由であろうと思うのです。

Ⅱ.『態』と『展開』の狭間

 つまり、この『展開』という言葉は、「シード・オブ・ライフ」から「フラワー・オブ・ライフ」への移行を示す『状態』を示す言葉であると同時に、それらの『態』を表わしているということです。

 『態』をもっと一般的な言い方で表現するならば、『態度』といっても良いかもしれません。

 この『態度』とはいったいなにか。

 『展開』と『態度』の間には、どのような関係性があるのでしょうか。

 この『態』を示すものは、今、細胞分裂のところでご説明したように、三つのことを示します。

一つ、時間的空間的な秩序観

二つ、平等公平などの公正性

三つ、競合、仁愛などの活力

 そして、これらの原動力は、中央に、ある空間を生み出すのです。

 お話しが壮大になりますが、それが宇宙ではブラックホールのようなものかもしれません。最近の情報では、ブラックホールの周囲には、私たちに関する情報の全てが記憶される淵があるとされています。

 まさに、私たち内部のマインドの淵に感情や思考能力や物理的感覚などのセンサーが載っているように、ブラックホールが理解されるようになってきました。

 私たちに内部の感覚は感じ取れません。喉元過ぎれば熱さを忘れます。

 宇宙から生命体まで、首尾一貫した繋がりを持っているとしたら、それは、今、ご説明した三つの事に関与することなのでしょう。

 私たちは、秩序の世界から生まれ、秩序の世界に還っていきます。

 その中心にいつも『存在』しているもの、それは、何かという答えには、まだ少々検証が必要だと思います。しかし、現時点ではそれこそが、内なる『神』なのではないか、とお答えしておきましょう。

 では、これら三つの側面は、内なる『神』とどのような関わりをもっているのでしょうか。あくまでも仮説としての見解ですが、そのことを次回、『開花の回転』でお示ししていくことにしましょう。