http://tocana.jp/2018/02/post_16099_entry.html より
チャクラ(chakra)とは、「車輪」を意味するサンスクリット語だ。ヨガをはじめとするインド発祥の秘教的概念において、人体の背骨に沿って存在する7つの“霊的中枢”とされる。あるチャクラが覚醒すると、それに対応した超能力や霊能力が発現し、性格まで左右されるという。前回は、筆者自身のチャクラ体験を踏まえて、人体に起きる変化を詳しく解説した。今回は、各チャクラが人間の性格に与える影響や、チャクラを覚醒させることに成功した古今東西の有名人たちの超絶エピソードをお届けしたい。
編集部注:ちなみに先日、冬季五輪男子フィギュアスケートで66年ぶりの連覇を果たした羽生結弦選手の成長と躍進の背景にも、このチャクラが関係しているという説がある。
■不安定なチャクラと性格の関係
全てのチャクラを高次元で覚醒させたという科学者であり宮司の本山博氏によると、チャクラは、物理的次元では人体の神経叢(しんけいそう。多数の神経細胞が枝分かれして網状になっている部分)に対応する。どんな人でも7つのうちいずれかのチャクラが不安定に働いており、性格に影響を与えているという。筆者は以前からそのことに強い関心があり、周囲の人々を常々観察しては、あの人はどのチャクラが動いているのだろうと考察してきた。以下に、本山氏の著書と自身の経験を踏まえて、各チャクラによる性格タイプを解説する。なお、頭頂のサハスラーラチャクラの性格タイプは存在しないため、6つのチャクラについて解説する。
・ ムーラダーラチャクラ(第1チャクラ)の性格タイプ
会陰(肛門と性器の間)に位置するこのチャクラが不安定だと、衝動的な行動が多くなり、無意識下でウソをつくことも多くなる。性的欲望も異常に強くなる結果、やたらと元気にあふれ、疲れることを知らないように見えるという。一方で、強情かつ自己反省に欠け、思い込みが激しい人も多く、ストーカーになりがちなのはこのタイプだ。身体の低い位置にあるチャクラほど動物的要素が強くなるが、特にこのチャクラが不安定だと、本能のまま行動する人になり、自分がどのような行動をとったのかよく覚えていない場合もある。非常に明るく元気であることから周囲に大きな影響を与え、振り回してしまうこともしばしばだ。身体的には、泌尿生殖器系の病気にかかりやすい。
・ スワディスターナチャクラ(第2チャクラ)の性格タイプ
ヘソ下三寸の臍下丹田(せいかたんでん)に位置する。性質はムーラダーラチャクラと同じ。
・ マニプラチャクラ(第3チャクラ)の性格タイプ
胃の位置にあるマニプラチャクラは感情の中枢であり、ここが不安定な場合は消極的・受動的・内向的といった傾向が強くなる。それは、気などのエネルギーを「受ける」チャクラであるためで、霊的存在の憑依も起こりがちだ。
日本人は“腹でものを考える”といわれ、古くから腹には魂や感情が宿ると考えられてきた。この事実は、「腹が立つ」「腹を探る」「腹を見透かす」といった表現からも伺える。つまり、日本人が語る「腹」とはマニプラチャクラに相違ないのだ。日本の文化が、良くも悪くも感情を主体として成り立ってきたことも、チャクラの概念で容易に説明できるだろう。マニプラチャクラが不安定な人は、胃の働きが弱く、消化器系の病気になりやすい。筆者自身もその例に漏れず、子どもの頃からずっと胃弱で、あまり多く食べられない。日本人で慢性胃炎、胃潰瘍、胃がんといった病気が多いのも、ある程度チャクラの働きで説明できそうだ。
・ アナハタチャクラ(第4チャクラ)の性格タイプ
心臓の高さに位置するこのチャクラは「愛」の中枢である。ここが働くことで全人類に対する愛に目覚めたり、積極的・外交的な性格となる。逆にここが不安定な人は、攻撃的な性格が目立ち、自己主張が強いため他者と衝突しがちだ。日本人にはあまり多く見られないタイプだが、消極的な人間が多い日本社会において、このような性格の人々は指導者や管理職に就きやすい。また、アナハタチャクラが不安定な人は、心臓系や循環器系の病気にかかりやすくなるほか、血管系の病気にも注意が必要だ。
・ ヴィシュダチャクラ(第5チャクラ)の性格タイプ
喉の辺りに位置し、甲状腺や呼吸器をコントロールするヴィシュダチャクラが不安定な人は、全身の倦怠感、皮膚の病気、解毒機能の減退などの症状が起こりやすく、消化器系の病気にもかかりやすくなる。また、根気がなく物事を長く続けることが苦手だったりする。精神的には、ひどく虚しさを感じたり厭世的になりやすい。結果、覇気に欠けていつもボーッとし、「あの世」に心が行ってしまっているような雰囲気の人が多くなる。
逆にこのチャクラがよく働く人は物質的な執着がなくなり、少食でも平気になるうえ、実際の歳より若く見えるようになる。かくいう筆者も過去の記事にある通り、2年以上にわたって1日1食の生活を続けている。編集部からは、「お腹が空かないのか」と奇異の目で見られているが、そもそも“空腹”という感覚がわからなくなるのだ。
・ アジナチャクラ(第6チャクラ)の性格タイプ
眉間の「第三の目」、アジナチャクラが不安定だと自律神経失調症、ホルモンのアンバランス、不眠、思考力減退などの症状が現れる。また、人間以外の、動物などの霊に憑依されることもあるという。目が不自由な人は、アジナチャクラが機能していることが多いと思われる。「第三の目」が覚醒した人は洞察力が鋭いのが特長で、思索を練ったり、文章を書く職業の人にも見受けられる。さらには発明・発見の能力にも優れる。アジナチャクラの性格タイプの人は、あまり多くないだろう。
■チャクラが覚醒した賢人たち
では次に、各チャクラが著しく覚醒した人や、チャクラの働きによって世界に名を轟かせた人々を紹介しよう。
・ ムーラダーラ/スワディスターナチャクラ(第1/2チャクラ)の覚醒者
前述の通り、身体の下方に位置するチャクラほど動物的次元が強く、それが目覚めると野性的本能が強くなる。強靭な身体を作るための「肥田式強健術」を生み出して“超人”と呼ばれた肥田春充氏(1883~1956)などは、鍛錬によってスワディスターナチャクラが目覚めたようだ。
しかしこのチャクラの扱いは難しく、一般のサラリーマンなどが覚醒すると部下と強引に性的関係を結ぶといった例もよく見られるが、このような傾向が顕著であるのは、やはり新興宗教やカルトの教祖だろう。社会生活を営む上では覚醒しすぎる危険性を伴うチャクラでもあるため、ヨガ修行ではマニプラチャクラ(第3チャクラ)よりも上にあるチャクラを先に覚醒させることを薦めるグルも多い。
・ マニプラチャクラ(第3チャクラ)の覚醒者
日本の霊能者の多くは、胃のマニプラチャクラが働いており、エネルギーなどを「受ける」こと、つまり受動的な降霊現象などが得意だ。1980~90年代までテレビで活躍した霊能者・宜保愛子氏もこのタイプと考えられる。
宜保氏については、その能力の真偽を疑う人々が多く、40年以上にわたり超常現象を研究してきた筆者の見解も「ブラックの部分がないとは言い切れない」というものだが、肯定的な側面もある。かつて宜保氏は、テレビ番組の企画でAMI(経絡臓器機能測定装置、チャクラの働きを科学的に推定できる)の測定に臨んだ。その結果、マニプラチャクラの気エネルギーが強いと認められたのだ。その時、AMIの開発者である本山氏は「あまり霊能力を使うと長生きできなくて損しちゃうよ」とアドバイスを伝えた。ところが、宜保氏は精力的にテレビ番組に出演し続け、2003年に“胃がん”で帰らぬ人となった。霊能者や超能力者が一つのチャクラに対応する能力を駆使し続けると、対応する臓器に異常が生じて短命になる場合がほとんどなのだ。
・ アナハタチャクラ(第4チャクラ)の覚醒者
心臓の辺りにあるアナハタチャクラの覚醒者として誰よりも有名な人物は、やはりイエス・キリストだろう。「愛のチャクラ」であるアナハタが目覚めたことで、愛を最優先とする教えを説いた。また、インドの慈愛の聖母アンマも同様のケースといえる。イエスは公衆の面前で水をぶどう酒に変え、そしてアンマも水をプディングにしてみせたが、このような物に働きかける超能力は、まさにアナハタチャクラ覚醒の賜物である。
日本では、「新体道」という体術の創始者である青木宏之師が、手を触れずに“気”で相手を倒す「遠当て」の達人として知られるが、AMIで青木師を8回測定したところ、8回とも「アナハタタイプ」という結果が得られている。
・ ヴィシュダチャクラ(第5チャクラ)の覚醒者
喉の辺りに位置するヴィシュダチャクラが目覚めると、透視能力やテレパシーが使えるようになる。本山氏によれば、これらの能力は、他のチャクラが覚醒した時と比べものにならないほど次元が高く、人の過去生までわかるようになるという。そして、食物を摂取することなく生きられるようになった人々も多い。インドの聖者パラマハンサ・ヨガナンダ師が著した『あるヨギの自叙伝』(森北出版)に登場するドイツの聖女テレーゼ・ノイマンや、インドのギリバラという女性ヨガ行者がこれに該当する。ギリバラに至っては、なんと50年間も食物を口にしなかったという。日本人では、明治時代の超能力者・長南年恵(ちょうなんとしえ)氏が20歳の頃からほとんど食事を取らず、生水しか口にしなかったといわれる。
存命中の人物としては、過去の記事でも紹介されているが、オーストラリア生まれの女性ジャスムヒーン氏が知られている。彼女はすでに20年間もほとんど物を食べずに生きており、それは「プラーナ(宇宙エネルギー)」を摂取しているから可能なのだと語っている。
いずれにしても、こうした人々はヴィシュダチャクラで変換された別次元のエネルギーを取り込んでいるため、何も口にせず生きていけるようだ。彼らに共通することは、実際の年齢よりずっと若く見えることだが、内臓などを酷使しないため老化が抑えられているのかもしれない。このチャクラが多少開いている筆者自身、1日1食で何ら問題なく生きており、常に実際の年齢より10歳以上は若く見られる。さらに特筆すべきは、このような不食人間たちが、なぜか女性ばかりであるある点だが、理由は不明である。
・ アジナチャクラ(第6チャクラ)の覚醒者
眉間のアジナチャクラが目覚めると、自己統制が効き、常に全体の立場から物事を捉えて行動することができる。直感に優れ、ものごとへの執着心も消える。歴史に名を残す発明や発見を成し遂げた人々の多くは、同チャクラが働いていたと推測できる。
もっとも代表的な覚醒者は、やはり釈尊(ブッダ)だろう。本山氏によれば、釈尊は長年の修行の末にアジナチャクラが目覚め、自分や他人の過去生や輪廻転生の法則、地球の成り立ちに至るまで、宇宙の真理を悟ることができたという。著名な思想家や芸術家も、実は同チャクラが働いていたという事例は枚挙に暇がない。筆者自身、過去5回のAMI測定結果を見ると、(ヴィシュダやマニプラほどではないが)アジナチャクラに気の流れが見られた。歳を重ねるに従ってその働きも活発になり、執筆をはじめとする創作活動に影響しているかもしれない。
■人類にとって最重要なもの、それはチャクラ
人体において、我々が食物の摂取などにより得た性(生)エネルギーを、高次元エネルギーに変換する、それがチャクラの役割だ。古今東西の天才や芸術家と呼ばれる人々が生涯独身を通すケースが多いのは、このような性エネルギーを浪費せず、創造エネルギーへと昇華することによって偉業を成し遂げていたからだろう。同様に、巫女などのシャーマンが“処女であるべき”とされたのも決して偶然ではなく、性エネルギーをチャクラで霊的エネルギーへと変換することが求められるからだ。
結局、天才や超能力者と凡人の違いは、性エネルギーを子作りや快楽追求のために浪費するか、それともチャクラで創造エネルギーへと昇華させ、人類にとって普遍的な価値をもつ偉業達成につなげるかどうかの違いではないだろうか。こうして見てきたように、チャクラというものは、突き詰めれば人類論や文明論へと発展するものであり、人類にとって最も重要な概念の一つといえるのだ。
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