フラワー・オブ・ライフ―古代神聖幾何学の秘密〈第1巻〉抜粋

フラワー・オブ・ライフ―古代神聖幾何学の秘密〈第1巻〉抜粋

マカバは「スピリットと肉体に同時に作用する、逆方向に回転する光のフィールド」

スピリットと肉体(またはその人の現実の解釈)を1つの世界や次元から、もう1つの世界や次元へと移動させられる乗り物です。

マカバには、新たな現実の創造もできるなど他の機能がありますが ここでは、私たちがもともとの状態であった高次の意識へ戻るという目的のために助けとなってくれる、次元間を移動する乗り物としての面に主に焦点を当てていきましよう(ヘブライ語で「マーカヴァー」とは戦車を意味します)。

・もとの状態へ戻る

自分のもとの状態へと戻ることは自然なプロセスです。

しかしそのプロセスは自分自身の思い込みや考え方によって、簡単にも難しくもなります。

たとえば呼吸を整えたり、すべての生命のパターンとのあいだに無限の精神的なつながりを実現したりといった、マカバの単なる技術的なことに没頭するだけでは充分ではありません。少なくとも、もう1つの要因がマカバそのもの以上に重要になります。それは「聖なる愛」によって理解し、現実化し、生きることです。ときには「無条件の愛」とも呼ばれるこの聖なる愛こそ、マカバを生きた光のフィールドにしてくれる第一の要因なのです。聖なる愛を抜きにしては、マカバは単なる機械でしかありません。それを創造したスピリットは、みずからに制限をもうけることになり、もはや一番高いレベルの意識(そこにはもうレベルすら存在しませんが)に到達して「故郷へ帰ること」は決してできなくなってしまうのです。

1つの次元を超越して移助するためには、無条件の愛を経験し、かつ表現していなければなりません。そして世界は急速にこの高次元へと向かっています。私たちは肉体の内側から外側を見るという分離主義の立場をはなれ、もっと前に進みつつあります。この見方はもうすぐなくなり、完全にすべての生命と融合した感覚と知識をもつ、異なった現実の見方へと変わるのです。その感覚は、私たちが故郷へ帰る旅の道程を一段ずつ上がっていくたびに、どんどん大きくなっていくでしょう。

あとであなたが自分で直接体験できるように、輝くような情熱あふれる無条件の愛でそのハートを開く特別な方法を探求していきましょう。それを受け入れてみるだけで。前には気づかなかったようなことを自分のなかに発見するかもしれません。

・包括的な高次の現実

もう1つの注目すべき構成要素にはたくさんの呼び名がついていますが、現代の言い方にすると「ハイアーセルフ」となります。ハイアーセルフの現実は、文字通りこの世界ではない世界に存在しています。あまりにもたくさんの次元や世界が存在するために、それらを認識することは人間の許容量を超えてしまっています。それぞれの現実レベルはかなり特殊で数学的なものであり、各レベルごとの間の空き方や波長は、音楽のオクターブ内の関係性や、生命の他の面との関係性とまったく同じようになっています。

しかし、いま現在のあなたの3次元的意識はたぶんあなたの高次の面とつながりにくく、そのためこの地球上で何か起きているかという認識のみがあるのです。これは転落していない本来の状態にある存在には、普通はあり得ないことです。通常、存在はまずいくつかのレベルを同時に認識するようになり、やがて成長するにしたがって、ついには音楽の和音のように一度にすべての物事や場所を認識できるまでになるのです。

次に述べるのは一般的な例とは言えませんが、ここで語ろうとしていることを明確にしてくれるでしょう。

私は現在、複数の現実レベルを認識しているある人物と交流を持っています。彼女を研究している科学者たちは開いた口がふさがらない状態です。科学者たちには、彼女がしていることが一体どうやってなされるのか理解できません。彼女は部屋のなかに座っていても、外宇宙から見ていると主張します。NASA(アメリカ航空宇宙局)は彼女に、ある特定の衛星を「見る」ように依頼し、実際にそこに行った人でなければ知らないような特殊な情報についてたずねました。科学者にとっては不可能と思われたことでしょうが、彼女はNASAの機械からリーディングをしました。彼女は衛星にそって飛び、ただそれらを語ったのです。彼女の名前はメアリ・アン・シンフィールドといいます。彼女は法律上では盲目と認定されていますが、目が見えないとは誰も気づかないほど部屋中どこでも歩きます。彼女は一体これをどうやって成し遂げているのでしょうか。

最近、彼女から電話をもらったのですが、話している最中に、彼女の目を通してものを見てみたいかとたずねられました。もちろん、ぜひお願いしたいと答えました。何度か呼吸するうちに、私の視界がぱっと広がり、視野全体に巨大なテレビスクリーンを見ているような、その中を覗き込んでいるような状態になりました。私は自分の見たものに仰天させられました。まるで肉体なしに、ものすごいスピードで空間を飛んでいるような感じでした。星が見え、そのときはメアリの目を通して見ていたわけですが、一群の彗星の脇を通り過ぎていきました。メアリはその彗星の1つにとても近いところにいたのです。

それは私が体験したなかでも、体外離脱体験として最もリアルだったものの1つです。この「テレビスクリーン」の周辺には、さらに小さいスクリーンが12個か14個ほどあり、それぞれものすごい速さで画像を映し出していました。右上の隅あたりのスクリーンでは三角形、光の球、円形、波線、系統図、四角などの形が、光を発しながら急速な動きを展開しています。このスクリーンは、彼女の肉体のすぐそばの空間に何があるのかを示していました。彼女は、その一見なんの脈絡もないようなイメージによって「見る」ことができたのです。また、左下の隅のスクリーンには、メアリが太陽系内の地球外生命体とコミュニケーションしているところが映っていました。

ここ地球で3次元的な肉体を持っていながら、他の次元においての体験も完全に記憶している人がいるのです。こうしたやり方で現実を解釈することはまれです。しかし人は普通、内なるテレビスクリーンは見えませんが、気がついていなくても同時にいくつもの世界に存在しているものなのです。

あなたは現在、おそらく5つか6つの現実レベルで存在しています。この次元と他の次元の間には裂け目があるのですが、あなたが自分のハイアーセルフとつながると、その裂け目を紡ぎなおすことになり、その後あなたは高次のレベルを認識しはじめ、高次レベルがもっとあなたに目を向けるようになります――コミュニケーションの始まりです!

ハイアーセルフとのつながりを持つことは、おそらくあなたの生涯のなかで一番重要な出来事でしょう。私の情報を理解するよりも、はるかに大切です。ハイアーセルフとつながることはマカバの活性化を学ぶよりも重要なのです。なぜかというと、あなた自身が「セルフ(自己)」とつながれば、どんな現実であれ、どうやって段階的に通過すればいいか。またいかにして「神」の完全なる意識に向かい、故郷への旅を続ける自分を導いていけばいいのかについて、きわめて明確な情報がもたらされるようになるからです。あなたはまだ自分の生活を続けなければなりませんが、することなすことのすべての面で、偉大なるパワーと智慧をあなたの行動、思考、感情に授かるようになるのです。

私自身を含めたたくさんの人々が、一体どうしたら確実にハイアーセルフとつながれるのかを理解しようとしています。このつながりを持てた人々の多くは、何がどうしてそうなったのかを知りません。この旅では、どうすればあなたが確実に自分のハイアーセルフとつながれるのかを説明したいと思います。そのために私はベストを尽くします。

つづく

フラワー・オブ・ライフ―古代神聖幾何学の秘密〈第1巻〉ドランヴァロ メルキゼデク(著), Drunvalo Melchizedek (原著), 脇坂りん(翻訳) 2001/12