ヒプノセラピー 退行催眠/前世療法

http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/hypno.html 【■■ヒプノセラピー 退行催眠/前世療法■■】より

■退行催眠

 気持ちの良いイメージの旅をしていただくためにお話をしたり、段階的に身体をリラッ クスさせる方法によって誘導して行きます。そうやって入って行ったトランス状態では、 忘れていた過去が目の前にありありとよみがえることがあります。たとえば子供の頃に連 れて行ってもらった楽しい遊園地、そんな記憶を持っている人は多いでしょうが、そのと き履いていた靴の色や形までリアルに浮かんでくるという体験は、普段の生活では起きて こないでしょう。車にぶつかった瞬間の、空白の数秒間の記憶を取り戻した例もありまし た(ご安心ください、痛くはありません)。私たちのなかには、忘れてしまったものも含 めて実はすべての記憶が眠っています。誘導して行くと、そのなかでもとくに今思い出す ことで解放され、人生が好転して行くような記憶が出てくるのです。もし楽しくないこと を思い出した場合でもそれは必要なものですし、内面の深い自己が賢く選択したものです 。現在のあなたは守られていてまったく安全ですのでご安心ください。

ろうそく

●退行催眠にも種類があるの?

 退行の技法には、一歳ずつ年齢を若返らせて行く段階的年齢退行というやり方と、体験 したい特定の年齢やおおまかな時期をあらかじめ決める、もしくは問題が潜んでいる年齢 を無意識に選ばせる方法で退行するものがあります。

●こんな暗示を無意識に埋め込んでほしいんだけど

 一般的な催眠療法には、願望実現のために特定の「暗示を置く」という方法があります 。たとえば試験に合格したい、競争に勝ってこの事業を成功させたい、などですね。しか し当セラピールームではこうしたことを扱っていません。表面の意識で願うことが、その 人が奥深くから本当に望んでいることではない場合があり得るからです。ただ、催眠状態 で内面の自己から出てきた願望や、ご本人の意識的な願いと内側の声とが合致しているこ とが確認できるような場合は、それをゆるぎないものにするお手伝いはさせていただきま す。催眠状態では過去だけでなく、その人が望む未来をかいま見ることもできます。そこ に到達できるように方向づけする力が潜在意識にはあるのです。

■前世療法

 前世を自分の力で思い出す旅に出てみませんか。霊能力者のリーディングなどで誰かに 教えられるのではなく、自分で体験できます。それは情報として得た前世が本物かど うかを疑わずに素直に信じられるということです。誰にも強制されずに自分が見るわけで すから。そして今まで知らなかった、必要な知識につながります。

 やさしく、くつろげる環境で、気持ちの良いイメージの旅をしていただけるようにお話 をします。おやすみ前の絵本を読むような感じです。また、段階的に身体をリラックスさ せて行く方法によって緊張を解き放ち、心地よい癒しを得ながらトランスへと誘導して行 きます。

●どんなことが起こるの?

 人間誰しも、過去のことをありありと思い出す瞬間があります。もうすっかり忘れてい て、神経回路が消滅してたに違いないような記憶でも、心がある状態に入ると、実に細部 まで憶えていたことに気づいて驚きます。高いところから誤って転落したときなどに、一 瞬の間に自分の人生全部が見えた、という報告をする人もいます。こうしたことが脳の物 理的な作用によって起きているのかどうかは私たちにはわかりません。幼児期ぐらいまで の記憶ならばそうだと納得できるかもしれませんが、トランス誘導で過去へとさかのぼっ て行った場合、幼児期で止まるわけではありません。憶えているはずがない、生まれてく る瞬間の記憶だとか、前世の記憶だとしか言えないようなものがありありと現れてくると ころまで行くのです。

 古い時代や異国の記憶は頻繁に現れてきます。もちろん納得できない方に無理に輪廻の 思想を説くことはいたしません。前世体験というものを受け入れておられ、それを望む方 だけに誘導をさせていただきます。やり方は普通の退行催眠と同じで、最初は現世での記 憶、とくに比較的最近の、思い出しやすいものから始めます。

あかつき

●前世の記憶だなんて言うけど、本当に前世なの?

 この点についてはちょっと複雑な話になりますが、考えることも大切なので触れておき ます。トランス状態において体験する「自分以外の記憶」が何であるかについては、大雑 把に四つほどの説があると思います。参考までに読んでみてください。

 一番単純なのは、自分で知っているイメージの合成に過ぎないという考えです。たとえ ば催眠状態で古代エジプトのファラオの衣装を着ている自分が見えたとします...でも 昨日博物館で「ツタンカーメンと古代エジプト展」を見てきたばっかりだったのかもしれ ません。夢の中では、よく現実の記憶と願望などが合体しますから。しかしこの考えには 注意が必要です。恐れによって自分のなかの批評家が「頭の中のデッチあげさ」などと言 うことが多いのです。せっかく気づきの情報がもたらされても、恐れはそれを台なしにし てしまいます。そしてなによりもこの「デッチあげ説」は、自分では知らなかった過去の 時代の知識が現れたときに疑わしくなります。今までは一度も見たことがなかったのに、 図書館で調べてみたら古代エジプトの衣装の細部がトランス状態で見た通りだった! 実 際にそういう例はワイス博士(後述)などが多く報告しています。当セラピールームでも 、平安時代の武官の衣装として顔の横に付ける扇子状の飾りが出てきたことがあり、後で 調べたら正にそのままの形だったとわかった例がありました(ここに掲載するための了承 を得ています)。射た弓の弦が頬に当たることを防ぐ装具が形式化したものですが、ご本 人は歴史に興味のない人でそれが何なのかまったく知らなかったことですし、専門書なら ともかく教科書レベルでは出て来ない知識ですので、以前にその人が読んでいて忘れてい たという可能性も低いと思います。そのときは階級ごとの服の色分けについても正確な情 報が出てきていました。

 まとめておきますと、最初の説は、催眠状態で過去世のように見えてきたものは「自分 の見たいイメージの合成」に過ぎない、というものですね。

 二番目は、記憶というものは、実は奥底では全人類が共有しているという考え方です。 心理学者であるユングの「集合的無意識」説や、「アカシック・レコード」(アカシャ知 識)などという考え方がこれにあたります。人間の記憶が根本では一つなら、潜在意識ま で降りれば他人のこともすべてわかることになり、超能力者に出会ったら、自分の過去の 姿を読まれてしまうかもしれない、そういう理屈になります。人類共通のデータバンクに アクセスすればいいのですから。この「人間は個々別々の存在ではない」という考え、も っと広く言えば「宇宙は一つである」という説にも発展する考えは、それ自体正しいのか もしれません。ただ、この説をとれば、催眠で出てきた過去世の記憶と思われるものも、 実は赤の他人の経験した記憶が、混線してでたらめに受信されたものに過ぎないというこ とにもなり得ます。そうではない、催眠で見たものは本当に自分の過去世だと思える根拠 は、実はその過去の出来事が今の人生に共通するテーマを持っていて、現在の問題につい ての根拠や解決策を教えてくれたり、感情的にも共感できたりするところにあるのです。 それは非常に感動的な体験なのですが、実際に味わってみなければなかなか納得できない ことかもしれません。

 二番目の説をまとめておきますと、催眠状態で過去世のように見えてきたものは自分の 過去ではない。「人間というものはみんな奥底でつながっているから他人の記憶が見える ことがある」説ですね。

 三番目は少しわかりにくいですが、グループ・ソウル(類魂)説です。マイヤーズ=カ ミングスをはじめとした霊界通信--すでにこの世界を超えたところにいる人たちの霊が 霊媒に乗り移ってしゃべったとされる記録--などで共通して言われる考えで、最近はテ レビなどでも紹介されていますが、個々の人間には数人から数千人までの範囲の魂のグル ープがあり、その個々のグループの中ではカルマ(簡単に言うと、考えや行動に応じた結 果がめぐってくるという考え方--因果応報)が共有されているとする考えです。グルー プを統括する霊的な作用(高次の自我)や、そのグループの中でレベルの高い魂を「守護 霊(神)」と呼んだりもするようですが、この自分のグループの魂というものは、広い意 味では全部自分自身であり、その仲間の記憶が退行催眠などで現れてくると考えることも できます。しかしここで問題になることは、現れてきた過去の記憶が、本当に自分のこと のように感じられるということです。グループ内の個人は同じ波長を持っていると考える べきなのでしょうか、それともやはり自分の過去世なのでしょうか?

 そしてこういうスピリチュアルな観点においては以上の説明以外にも、前世の記憶だと 思われるようなものも、ある霊的な存在が一時的に憑依(もしくはチャネリング)しても たらした情報だというような説明もあるかもしれません。実際に催眠状態で、守護霊とか 天使とか呼びたくなるような叡知を持った存在から導きを得て答えが出てくるような現象 に出会うこともよくあります。ただ、そうしたチャンネルと過去世として見える映像とは 別のものと感じられることが多いのですが。もちろん外部のガイドや守護霊などを信じな い方は自分の内面からの導きだと考えて差し支えありませんし、望まれないことは行いま せん。いずれにしましても、こうした霊的な作用としての説明も一つの説明に過ぎません し、霊的な次元が三次元空間を超えているなら、そこでは時間も私たちの世界のようには 流れてないわけですから、時間というものを前提にした原因と結果の論理自体が通用しな くなってしまいます。説明できないものについてはあまり厳密に考えない方がいいかもし れませんね。

 三番目の説をまとめておきますと、催眠状態で過去世のように見えてきたものは、「魂 はグループを組んでいるから、グループ内の仲間の記憶が見えたんだ」説ということにな るでしょうか。

 そして最後が、実際に自分自身の前世を見ているととらえるものです。しかしこれはグ ループ・ソウルや「宇宙は一つ」といった考え方と矛盾するものではありません。さっき の言い方であえて言うならば、「魂は究極では一つであるかもしれないけれどもグループ を形成しており、また、グループを形成しつつも、その中の個々の魂もやはり輪廻してい る」とでもなりますでしょうか。そして多くの能力者たちがこの考えを受け入れているよ うです。

 ここで大切な点に触れさせていただきたいと思います。それは、前世からの課題がわか ると、現在の問題について新たな光を当てられる、ということです。重要なのはあくまで も「今」であり、年代や名前といった過去世の細部を好奇心から事細かに知ることではあ りません。場合によっては過去の出来事で現在の問題を説明する必要などないことがあり ます。知らなくても前向きに現実を創って行くことができるならそれでいいからです。し たがって不必要な過去世は見えてきませんし、反対に、今必要なものは必ず見えます。  こうした問題についてより深くお知りになりたい方は、フロリダの有名なパイオニアで あるブライアン・L・ワイス博士の本(PHP出版/文庫から「魂の伴侶」など、何冊も 翻訳が出ています)をお読みになると面白いと思います。当セラピールームでも、基本的 にはワイス博士と同じように誘導させていただいています。

■催眠療法でできること

●催眠療法は何をめざすの? 受けたあとで何か変わりますか?

 催眠療法は、医療行為では無く、心身の症状を治すものではありません。ただ、深刻な 体の病気をお医者さんに宣告された方が、その病気とどう向き合い、どういう心の持ち方 であればいいかを知りたくて、催眠療法を受けられることはあります。病気になるという 状態は、恐らくご当人にとって大きな気づきのチャンスなのでしょう。魂のレベルではそ の経験を通じて何かを得たいと思っているのかもしれません。私にはわかりませんが、そ うした方とセッションをさせていただくとき、非常に大きな力と愛によって援助がなされ ていると感じることがあります。催眠状態で湧き出てくるイメージや言葉には、通常の意 識状態では思いつかないような観点からの答えが出てくることがあり、こちらが驚きなが ら勉強させていただくことになります。ただ、診断と医療を打ち切って催眠で治そうなど と考えることは間違いです。ご自身で責任を持った行動をとるようにしてください。

 罪の意識から解放されるということもよくあります。それはすでにこの世にいない人へ の長年の罪悪感だったり、ある行為をしてしまったことについて自分を責め続けてきてい る心だったりします。そんなとき催眠状態で、たとえばその罪悪感を持っている相手の心 のなかに自分をつなげて行くことで新たな事実がわかってきたり、今相手が当人に対して 抱いている肯定的な感情を感じられたりして変化が現れます。こうしたことも、たとえば この世にいない人の心を知ったりであったり、つらい離別の体験の意味が解き明かされる ような体験だったりした場合、それを真実だと実証することは不可能です。ただ、体験さ れた方は大きな高揚感と解放の気持ちを味わったとおっしゃいます。長年そこへ向け続け ていた心のエネルギーが解放され、今の自分に戻ってくるとどうなるのか、やすらいだ気 分とその後の現実の出来事の両面で、ぜひ味わってみてほしいと思います。

●未来世療法もできるの?

 ワイス博士の本を読まれた方は、催眠状態では過去世だけでなく、未来も見ることがで きるということをご存知かもしれません。未来を見るというと超能力や予言のようで、あ るいは落ち着かない気分になるかもしれませんが、本当にそんなことは可能なのでしょう か。リアルな未来の姿が見えるときがあるという意味では、答えはイエスです。当セラピ ールームでも、今生の未来を見ていただくことはよく行います。それは今の問題とそれを 解決するための心構えなどがセラピー中に明らかになってきたときなど、その心構えによ って到達できる、ご本人の望む最善の未来はどんな姿かを見ることで励みにしていただき たいからです。はっきりとイメージできたものはそこへ向かう強力な力を持ちます。もち ろん未来のことは決定しているわけではありませんから、見た通りにする必要はありませ んし、途中で変更したくなったらいくらでも可能です。一番大切なことは常に本人の自由 意志です。ただ、一つの可能性として非常に起こり得るものを、潜在意識は映像として見 せてくれるようです。潜在意識にとっては過去も未来も大差ないのかもしれません。細部 にわたって具体的で、大変感動的な未来の体験、そうしたものがどうして可能なのか、願 望の合成に過ぎないのかどうか、時間の成り立ちというものについて私は説明することが できませんが、お望みであれば誘導させていただくことは可能です。その上でご自身の直 観でそれが何であるか判断してみてください。色々なかたちでの不思議な援助を、私たち は得ることができるのだと思います。

●インナーチャイルド療法は?

 幼かった頃の自分に出会うということは、催眠状態ではもっとも頻繁に起こることの一 つです。忘れていた子供時代の体験がありありとよみがえってきて、そのときの感情で胸 がいっぱいになります。それは喜びと安心であることもあれば、つらい寂しい体験である 場合もあります。どんな体験も、今その人が必要だから現れてきます。そんな自分に気づ いてあげ、受けとめてあげることで奥深くの心のブロックが外れ、素晴らしい癒しが起き てくるようです。こうしたとき、その幼い自分の姿をはっきりと目の前に描いてもらうこ とがあります。催眠状態ですからそれは非常に具体的で、後で驚かれることも多々ありま す。責めていた自分、つらがっていた自分を、どうぞ許してあげてください。その小さな 昔の自分が喜んで、今の問題にも大きな力を貸してくれるはずです。

●守護霊とつなげてほしい?

 ニューエイジの世界ではよく「チャネリング」という言葉が使わるのをご存知でしょう か。その人を見守ってくれる、私たちの次元の外の存在とつながって情報を得ることを言 います。それはキリスト教世界でいういわゆる天使のような存在だったり、守護霊や神だ ったり、妖精や自然霊や別の星系の住人を含むガイドスピリットだったりと様々なようで 、仏教でもダーキニーという女神が現実の世界に姿を現して助けてくれる、などと言われ ます。果してそんなことがあるのでしょうか。私たちとのつながり方もその場限りの援助 だったり、輪廻する魂に付き添っていくつもの世をずっと見守ってくれていたりと違いが あります。たいていの場合、チャネリングする霊媒となる人は特別な資質を持っていて、 送られてくる非言語的な情報やイメージを受け取ってこちらの次元で言葉に置き換え、伝 える作業をすると言われます。不思議な能力ですね。しかしこれは別に信じていただかな くてもいいことですが、催眠状態にあるときは、とくに「チャネラー」とか「霊媒(ミデ ィアムシップ)」と呼ばれるような人でなくても、実はそういう情報を自ら聞くことがで きる場合があるのです。前述しましたが、当セラピールームでもそのようなことを否定す るわけではなく、ご希望があればそれに沿うように誘導することも不可能ではありません 。でもこの問題は大変微妙ですね。多くの方がそこまでスピリチュアルなことには抵抗が ありますし、波長の高い存在に限定するにせよ、それが何であるのかということも論証で きません。そして誰に対してもいつも必ずそのような援助があるとも限りません。ただ、 本でお読みになるような確度の高いチャネリングの情報がもたらされることもあるという ことを、知っておいていただきたいと思います。

●ソウルメイトさがし?

 催眠状態で過去世を見るような体験をするとき、非常に共通した印象的なことがありま す。それは今の人生で出会って深い感情的な絆を感じているような人とは、過去でも何度 も場所を変え、状況を変えながら出会い続けてきたということです。そういう記憶が現れ ることが想像以上に多いのです。世界は広く、人間の数は何十億もいるのですから、何度 も上手に同じ魂と出会い続ける確率を計算すると驚異的ですね。でも恐らくサイコロを振 るようなかたちで現実は出来上がっていないのでしょう。愛し合った恋人と何度も出会う 、親子が立場を変えて何度も学び合う、敵同士が何度も戦う。これはいったいどういうこ となのでしょうか。聞かされる私が不思議です。今親しい人と過去にも会っていたのか、 また、今生では何を学び、なし遂げたくて出会ったのか、それを知りたくて退行催眠をさ れる方もいらっしゃいます。そういう場合、誘導する際もとくにその人との過去世を見る ことができるように、ある程度限定して導くことは可能です。今その情報が必要ならば、 それは見えてきます。「魂の伴侶」は必ずしもロマンチックなものばかりとも限りません が。たとえば、大変な目に遇わされた恐ろしい敵だった人を、今生では肉親に選んで生ま れてきたということもありましたし、会えば耐えるばかりの相手と何度も耐え忍ぶ人生を 自ら選ぶこともあるようです。こういう場合、過去世としての情報が得られると納得がで き、耐えることの意味もわかってきます。相手との現実をすぐに変えることができない場 合も、見方を変えることで関係を好転させて行くきっかけになります。もちろん過去に想 いがとげられなかった相手と、今生でその続きをしたいのだなとわかる場合もありました 。もしプライバシーの問題がなかったらそのまま小説にしてみたいほどです。インスピレ ーションに悩まなくてもきっと何冊も書けてしまうでしょう。何千年もの時を超えて待っ ていた相手と結ばれる、事実は小説よりも奇なり、ですね。

■催眠一般についてのQ&A

●セラピストは霊能者?

 前世への記憶へと誘導したり、時にはガイドからの導きにつなげたりしますが(論証と しては主観的な説明に過ぎません)、セラピストである私自身は霊能力者ではありません 。皆さまの記憶を読み取ったり、未来を予知したりということはできません。そういう力 を持っていて誠実に援助してくれる能力者は素晴らしい導き手だろうと考えますが、私が 「あなたの前世はフランスの貴族だった」というように教えることはありません。あくま でもセラピーを受ける方ご自身の力で見ようとしているものを、より見やすいように援助 させていただいているに過ぎません。

●催眠って、怖い?

 退行催眠はテレビのショーで行われるような催眠術とは違います。知らない間に自分が 不本意なことを言ったりしたりさせられるというようなことは起きません。ロボットにな ったりはしないのです。眠ったように意識を失うこともまったくなく、催眠トランスの状 態でも理性がはっきりと働いていて、何が起きているかすべて把握しています。「視覚的 にも感情でもリアルに過去の記憶を体験しているのに、もう一人の自分はここにいて目覚 めているような不思議な体験だった」という感想を皆さんがおっしゃいます。判断力や身 体の力がなくなってしまうこともあり得ません。覚醒後はすべての行程を完全に覚えてい ます。途中で覚めたいと思えば、それも自由に、しかも簡単にできます。

●私でも大丈夫? 催眠に入るためにはどうしたらいいの?

 何もしていただくことはありません。ただリラックスしてお話を聞いているだけです。 そして座禅ではありませんから、お話を聞いていただいていて気が散ったら、気が散った ままで構いません。潜在意識へと降りて行く催眠状態というものは、催眠に入る人ご自身 が起こしている状態です。誘導する者はその行程がうまく行くように、リラックスしてい ただけるようにする専門家であるというに尽きます。大丈夫です。安心して、くつろいで ください。

●プライバシーは?

 退行催眠の最中に知り得た情報が外部に出ることはまったくありません。守秘義務は完 全に守られていますのでご安心ください。また、言いたくないことを無理に聞き出すこと もありません。見えてきた過去の映像が、その瞬間になってセラピストにも知られたくな いと感じるものであれば、「この問題についてはお話できません」とおっしゃってくださ い。それ以上一切お尋ねしません。催眠中に気が大きくなって話したけど覚醒後に後悔し た、ということも起きません。理性と判断力は常に保ったままでいられます。お酒を飲む のとは違います。

■お受けできない方

 現在心療内科、精神科に通院中の方、お薬の処方を受けている方のヒプノセラピーはお受けしておりません。

■医療行為ではありません

ヒプノセラピーは医療行為ではありません。ヒプノセラピーで体の病気や嘔吐反射、過食・拒食症をはじめとする神経症の原因を見 つけたり、治すことはできません。

■暗示を潜在意識に置くことは行なっておりません

 願望実現のための暗示を潜在意識に置くことや、恐れ、不安、怒り等を感じないようにする暗示を潜在意識に置くことは、行なっておりません。