奥日光 日光連山 女峰山、霊威あふれる馬立からの登拝

http://jinjyaanahibi.jp/originatedistab/2020/07/24/nyohosan_umatate/  【奥日光 日光連山 女峰山、霊威あふれる馬立からの登拝】 より

久しぶりに日光の女峰山を登拝してみました。女峰山は2483mの登り甲斐のある山です。これまで2回登っていていずれも霧降高原からでした。霧降高原からの明るい印象の登山路もよいですが、今回の登拝(登山)は馬立からの登りを選びました。馬立からの登山路は霧降高原からとは対照的に厳しい気配がとても魅力的です。

登山(登拝)当日は7月上旬でしたが、女峰山の登山者は少なく見かけたのは2,3人だけでした。新型コロナの影響があるのかもしれないですが、その辺りは疎いのでよくわかりません。だとしたらもったいないことです。実際のところは梅雨で天気予報がよくなかったというのが大きかったと思います。

ただ、朝方これから出発されようとしている高齢者の20人くらいのザックを背負った団体さんを日光で見かけました。新型コロナを気にせず活動されるのは頼もしいと思いました。コロナが重症化する人は肥満の方が多いようですね。山歩きするような人にはそういう方は余りおられません。

馬立、登山路の雰囲気

これまで3~4回、馬立分岐か馬立には来ていて、また馬立から女峰山への登山路も途中の沢が見えるところまでは登ったことがあります。馬立のとても厳粛で、登山口でありながら奥深い山の雰囲気に魅せられていましたので、いつか馬立から女峰山を登拝したいと思っていました。わたしはこれまで奥日光の山は、男体山、太郎山(新薙、山帽子)、大真名子山、小真名子山、帝釈山など登っていますが、馬立からの登山路は最も厳しく、燻し銀のような渋い雰囲気を醸していると思います。

道迷いの可能性とトイレ

馬立から唐沢避難小屋の登山路はほぼ道迷いの心配はなく、唐沢避難小屋を越えたガレ場になると少しわかりにくい場所がありますが、落ち着いて見渡せば問題はないです。もし濃霧だったらGPSがほしいかもしれません。

林道含め長い登山ルートにトイレはありませんので携帯トイレとポンチョなり簡易ツェルトなりがあると比較的用を足しやすいと思います。

林道歩きと女峰山登山

女峰山の登山口である馬立に至るまで、志津峠を通る林道を歩きました。途中、男体山、大真名子山などを遙拝しました。

梵字飯場跡を過ぎた林道

延々と続く林道です。志津峠までは舗装されていて歩きやすいです。梵字飯場跡からだと志津峠まの間で5km弱、370mほどの登りでした。(ヤマケイオンラインの地図データより)梵字飯場跡から25~30分ほどで開けた道に出た

志津峠に向かう林道を梵字飯場跡以降でしばらく歩くと両側が開けてきます。この先、開けたエリアからは男体山、太郎山などが見えます。

山には山の神さまがおられる場合があることは広く知られておりますが、このあたりの林道は神さまの領分になっているようで、男体山の神さまへの参拝ができました。今日は女峰山に昇るのが目的なので、その旨ご挨拶をするとともに、また、いつか男体山を登りたいということを心に思いました。

こちらの林道を歩く登山者、登拝者の方は意識的、無意識的含め山の神さまに会いに来られる方が多いのだろうと思いますが、神を意識している方はこの辺りで山の神さまに対面し、ご挨拶されているのではないでしょうか。もっと手前の林道や山麓からでも意識をこらせば山の神さまを感じるスポットがあるかもしれませんので探してみてもよいかもしれません。

日光アストリアホテルに宿泊した場合、このあたりまで散歩して遙拝するだけでも価値があると思います。できれば志津峠まで歩くとなおよいと思います。

志津峠以降で大真名子山遥拝

梵字飯場跡からだと志津峠まで1時間~1時間30分くらい、光徳からだと1時間30分~2時間はかかります。志津峠に着くと、いつもほっとした気分になります。特に下山時です。なぜかというとこの辺りは人工物が多くたまに人も見かけますし、人間の領域という感じがするからです。丸太のいすがたくさんあり、祠がいくつかあるのと、避難小屋も少し男体山側に進んだところにあります。

志津峠を越えた林道は両側の笹が多くなってきました。林道とも呼べない感じです。林道は登山の道のようになっていきます。下りと登りがまじります。

途中涸れ沢から大真名子山を望めるので遥拝しました。今回は女峰山の神さまに遙拝できました。大真名子山は女峰山の神さまの管轄なのだろうと思いますが、いつもこちらから遙拝できるとは限らないと思います。

やっと馬立分岐まできました。梵字飯場跡からだとここまで2時間~2時間30分くらい、光徳からだと2時間30分~3時間はかかります。志津峠から馬立分岐まで約1時間~1時間強です。ここまで来るだけで結構へとへとになりました。コロナ自粛などもあり、久しぶりに山歩きしたためだと思います。

馬立分岐から馬立へは10分くらいですが、急な下りになります。下の写真が馬立です。

馬立の沢(水なし)

この馬立の雰囲気はとても好きです。人里遠く離れ、山の気が強く、皮膚がひりつくような一種の緊張感、ここはやばいな気を抜けないなという奥日光独自の空気感があります。他の山域とは違う気がします。特に女峰山周辺はそうです。急峻な山の気と沢を流れる気が漂い自然の力が強い上に神の領界だからだと思います。ここで瞑想して帰るだけでも価値があると思いますが、自然の領域なので野生動物が出てこないとも限りません。

馬立では5分ほどとどまり、ポテトコロッケパンの軽食をし、サプリメントを補給しました。(L-グルタミン、BCAA、ビタミンB、C)この跡、山頂で昼食をと思っていたのですが、疲れすぎて食べられませんでした。(T▽T)

水がない沢を渡ると馬立の登山口です。この登山口を登ると霧が多かったです。女峰山の霧は独特の香りがします。馬立からのルートを登ると、霧降高原ルートと比べるとより樹木の香気が強いように思いました。恐らく帝釈山から登ると樹木の香気はもっと強いと思います。霧降高原ルートの方はどちらかと言えば大地の香りがしたように思いますが、もう一度通ってみて確かめたいと思います。

馬立からの登山道

結構急な登りできつかったです。倒木がたくさんありました。本当にきつい登りの箇所は余裕なく写真は撮れてません。

樹林帯を登ったあと、水がある沢に出ました。この沢を渡ります。ここで少し水を飲みました。隣接したこの沢も渡ります。ここでも二、三口飲みました。

沢を渡り登山路を登ります。しばらく登山道の横を沢が流れます。この沢の上部が唐沢避難小屋の水場なのだと思います。唐沢避難小屋までの登山路も急なので、また高山特有の体のだるさから一歩一歩相当な精神力が必要でした。しかし絶対に休憩はしないようにしていました。ここまできたら地道に山頂に進むしか他に選択肢はありません。普段使わないトレッキングポールを出して頼りきりで登りました。

樹林帯を抜けガレ場が出てきました。

ようやく唐沢到着です。ここまで来れば頂上まであと少しかと思いましたが、疲れ切っていたのでここから山頂まで小1時間はかかりました。

唐沢避難小屋 唐沢でサプリメントを補給しました。

扉をあけて中に入ったところ。内部を見ましたが、グループで十分泊まれそうな雰囲気がありました。ネズミと書いてありました。このような部屋が入口の両側にあります。

唐沢からしばらく進むと山頂までの登りもガレ場と急な山道があり、とてもきつかったです。なんでこんなに厳しい登山になっちゃったかなーと思いながら、のろのろと進みました。苦悶の表情が少し顔に出ているのがわかりました。 顔にしわがつくのはあまりよくないことですので、表情をできるだけポーカーフェース寄りにコントロールするよう努力しました。(^∀^;) 山頂間近、女峰山の神さまが見守る中、ふらふらよたよたしたみっともない登り方はできるだけしないよう気をつけながら登りました。

唐沢避難小屋を出た登山道から見たガレ場 登山道の両側は急なガレ場でした。

女峰山山頂で山岳神に参拝

ガレ場を過ぎ、少し山道を歩き、とうとう女峰山山頂の祠が見えてきました。陽の光が届くような天候になってきました。

女峰山神社

山頂エリアの祠に到着です。やったーとか、嬉しいとかの感情はなく、ほぼ無心でした。やったーと思う気力がもうなかったかもしれません。

いつもは祠に到着するなりお詣りをするところですが、まず平らな岩に腰掛けてひと息つきました。

そして女峰山の神さまへのお詣りを実施しました。この時、前回の登拝時や麓から感じたいつもの女峰山の神さまの様態とは違うことに気づきました。疲れ切っていたのでその時はあれっとしか思わなかったのですが、後から考えると光と癒しの力が濃いように思いました。

また恐らく天候操作もされていたと思います。

わたしはここまで無事に登れたことを心から御礼しました。雨が降らなかったのは本当に助かりました。また険しく長い山路を無事下りれるよう必死にお願いをしました。ここまで真剣に感謝と、下りの安全無事を祈ったのは初めてかもしれません。というのもこの日は消耗しきっていましたので、険しい下りを降りる体力がもうないかもしれないと思ったからです。下りの方が危険だと感じていました。

光のエネルギーで回復

女峰山神社にお詣りしたあと、山頂に移動し休憩することにしました。

山頂エリアにいる間は陽が出てきました。かんかん照りではなく霞のようなもので少し光量を落とした優しい晴れでした。疲れてへとへとになっていたので、女峰山の神さまに10分だけ休憩させていただきますと宣言し、岩に背をもたれかけて休みました。マイルドな晴れでもそれなりにまぶしかったので帽子を顔にかけ目を閉じて疲労回復に努めました。女峰山の神さまのエネルギーと陽の光のエネルギーが体に降り注ぐ感じがしました。何と美しい光の紋様のエネルギーなんだろうかと一瞬思いましたが、すぐに思念がなくなり無心になりました。体がぽかぽかしてきて、頃合だと目をあけるとちょうど10分たっていました。

立ち上がってみると、だるさや気分が相当回復していることに気づきました。実のとところ、へろへろの心体で険しい下りの登山路を下りれるのか大いに危惧していたので、無事下れるのかはこの休憩の回復にかかっていたのです。これは大丈夫だという実感がありました。その通り、最大の難関だと思っていた唐沢小屋までや周辺の岩場、ガレ場を問題なく通過することができました。

山頂の休憩での神さまの計らいで無事に下れるだけの分量を回復させていただいたようです。完全回復していたららくらく降りれたと思いますがそれだと行になりませんからちょうどよかったのだと思います。本当に女峰山の神さまに大感謝です。

ガスで眺望はないですが、上空だけ陽は差していました。

山頂からの眺望です。こちらの方角(恐らく霧降からの登山道の方角)だけ少し眺望がありました。この日唯一の日光タイムでした。食欲がなかったのでサプリメント(L-グルタミン、BCAA、ビタミンB、C)を飲みました。

女峰山下山

山頂で回復したおかげで、無事唐沢避難小屋までの急な下りを終え、唐沢の分岐からは黒岩(二荒山神社)方向に向かいました。唐沢避難小屋を過ぎると樹林帯に入りました(山頂から唐沢避難小屋の間も少し樹林帯あり)。もう下るだけかと思ったら樹林帯はけっこうなアップダウンがありきつかったです。山頂で回復した気分が樹林帯の登りでまた悪くなってしまいました。(>_<)

樹林帯に入った

苦しい登りを含んだ樹林帯を何とか乗り越え、笹原帯にでました。

笹原帯に出た

このあと、延々と続く笹原を歩き、樹林帯が混じり、日光二荒山神社まで到着できました。標高が下がってくると気分もかなり回復しました。かなり下ったところまで女峰山の神さまが見ていただいていた感じがありました。本当に助かりました。

稚児ヶ墓は強い霊気

稚児ヶ墓という名所が途中にあり、仏さま系の像が数体並んでいました。写真を撮ろうかと思いましたが、強い霊気が出ていたのでやめました。写真を撮ると参拝せざるを得なくなりますが、女峰山の神さまを参拝した感触のまま帰りたかったので。もし登りで通ったとしたらお参りしていると思います。

二荒山神社境内はヒル注意

最後、二荒山神社の境内に入った石畳の道で山ヒルの襲撃を受けました。血を吸われるぎりぎりのところで払い落とし、アルコールで2匹撃退しました。気持ち悪かったですが、初めてヒルを見たのでよい経験になりました。二荒山神社から滝尾神社や行者堂への参道はヒルのスポットになっているようです。特に梅雨など雨のときは要注意です。日光市と二荒山神社は冬場に参道の落ち葉を除去し参道をバーナー処理すると山蛭は減ると思います。ほうっておくと広がっていくかもしれません。

以上で女峰山の登拝(登山)は終わりです。

まとめ

超絶厳しい登山でしたが、何とか歩ききれたことで自信になりました。きつかった要因の一番手はコロナ自粛による体力不足と久しぶりの高山の登山だったので高山病になったためだと思います。下山時高度が下がると気分は回復しました。

厳しい体験でしたが後悔の感情はまったくなかったです。恐らく厳しいのは自分が望んでいたものでした。今回の登山行を通じて、気力や体力などのパラメター値や経験値がアップしたと思います。多分根性とか耐力が増しただろうと思います。(^∀^;)。山に入ること、特に厳しい体験であるほど、能力、胆力、頭の働き、霊性にも影響があると思います。だんだん人生観にも影響していくと思います。しかしこれらは人それぞれで、山に入る必要のない方も大勢おられると思います。

教訓:久しぶりの高山は高山病になることがわかったので、今後は利尿効果のあるものを準備するなど対策するようにしたいと思います。ただ、その分トイレをしたくなると思います。

登山日の天候と服装

登山当日は、7月初旬のほぼ曇りでたまにぱらぱらと小雨が降る程度でした。午後は降水確率50%でした。幸いわたしが通る時間帯は殆ど雨が降らずに助かりました。登山の登り、下りを通してほぼ霧に覆われており、眺望はほぼなかったですが、眺望を目的に登ったのではなく登拝という厳しい体験と女峰山の神さまへのお詣りが目的だったので気になりませんでした。

服装・装備

主に使用した装備:25リットルのザック、登山靴、登山用パンツ、登山用アンダーウェア、ベースレイヤーウェア、長袖登山用シャツ、トレッキングポール、ウェストポーチなど。

当日は下りの笹原で登山用パンツが少し濡れたものの気にならない程度。もう少しはっ水力のあるパンツにしてもよかったかもしれない。ぬれた箇所は、太もも部分の一部と下腿部分の一部。

水の用意

今回の登拝(登山)では、水は約1.5リットルを持ちました。夏場の登山としてはやや少ないですが、途中の水場も期待してのものでした。結論からいえば天候が終始くもりだったので水場がなくてもぎりぎり足りる程度でした。頂上でお湯を沸かして調理をする場合は、空の容器を用意しておき途中の沢で水をくんで上がるとよいと思います。わたしは生水を少量飲みましたが大丈夫でした。唐沢避難小屋で泊まる場合は、浄水器をもって上がるのもよいと思います。

登山路の疲労度

今回の登拝では、これまで経験がないほど疲れました。昨年5月の太郎山で食中毒(ヒスタミン中毒)のときと同等以上に精神の力を要しました。登りの登山路では殆ど使わないトレッキングポールを出してすがりつくように登りましたし、下りの登山路(終点、二荒山神社)では長すぎて、平坦な場所だったのに雨上がりの道のスリップで2回ほど膝をついてしまいました。

疲れた要因を考えてみました。自分のコンディションと、登山路の厳しさの完全な読み違いでした。特に林道が長すぎてランニングしたのが失敗でした。

2500m級の高山に登ったのは、約1年ぶりだった。

林道が長くて疲れた。(長かったので少しランニングをした。)

馬立からの登山路が厳しかった。馬立から女峰山への標高差が750mくらいだったので少し甘くみていたが、林道も含めると結構登っていた。(YAMAPのデータで登り累計1394m)

下りは二荒山神社に下ったので長かった。(YAMAPのデータで下り累計2154m)

以上で登山記は終わりです。今シーズンはコロナの影響で山小屋など閉鎖が多いようですが、めげずに出来るだけいろいろな山に登っていきたいです。

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