暦生活 こよみせいかつ@543life
今日は、上弦の月が夜空に浮かびます。
上弦という名前は、月が沈むときに弓を張ったような形に見えることから名付けられました。他にも弓張月(ゆみはりづき)、上の弓張り(かみのゆみはり)、玉鉤(ぎょっこう)など多くの名前で呼ばれます。
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上弦(じょうげん)の月は、こちらで書いています。
もしよければ、月見のお供に、ご覧ください🌓
"私は月の名前を知ってから、夜空を見上げる時間が増えたような気がします。太陽とはまた違う、月の魅力がその呼び名に詰まっているような気がしています。"
▼上弦の月について、知る。
https://www.543life.com/moon/post20200530.html 【上弦の月じょうげんのつき】
こんにちは。暦生活編集部です。今日の月は「上弦の月(じょうげんのつき)」。
夜空に美しい半月が浮かびます。今日は、上弦の月についてお話したいと思います。
「上弦」とはとても日本らしく美しい名前ですね。
満ち欠けする月にはその時々の見え方、形によってさまざまな名前がつけられており、三日月、上弦の月、満月、十六夜(いざよい)、下弦の月など美しい名前が並びます。
それぞれに由来や背景があり、それらを知ると月を見上げるのがより楽しくなるかもしれません。
私は月の名前を知ってから、夜空を見上げる時間が増えたような気がします。太陽とはまた違う、月の魅力がその呼び名に詰まっているような気がしています。
今日の夜空に浮かぶ上弦の月はとてもわかりやすく、毎回見るのが楽しみなお月様です。
上弦という名前は、月が沈むときに弓を張ったような形に見えることから名付けられました。
そう言われて見てみると、なんとも雅な月に見えてきます。
他にも弓張月(ゆみはりづき)、上の弓張り(かみのゆみはり)、玉鉤(ぎょっこう)など多くの名前で呼ばれます。ちなみに玉鉤は、古代中国で儀式が行われた際、革帯をとめたかぎのこと。
上弦の月や弓張月はよく詩や歌に出てくるので、比較的馴染みのある名前かもしれませんね。
上弦の月はちょうど新月から満月へと移り変わる中間に位置し、見上げると面白いぐらいぴったり半分に分かれた月を見ることができます。望遠レンズで月の写真を撮ったとき、クレーターの形がとても綺麗に見える月だなあといつも思っていました。
最後に、個人的にとても好きな上弦の月にまつわるお話をご紹介します。
それは、「七夕の渡し守(たなばたのわたしもり)」。
旧暦7月7日の夜、南の空には必ず上弦の月がかかります。その形はまるで舟のようで、織姫星(織り姫)と牽牛星(彦星)の1年に1度の出会いを叶えるために天の川を渡る渡し舟のようです。2人が無事に出会えるように、見守っていたくなるような不思議な月。
少し先の話になってしまいましたが、ぜひ同じ月をみなさんと見上げたいなと思います。
上弦の月はお昼頃東の空に昇り、夕方に空高く輝き、深夜西の空に沈んでいきます。
もし覚えていたら、ぜひ夜空を見上げてみてください。
他の月の呼び名や、対極に位置する「下弦の月(かげんのつき)」などもまたご紹介できればと思います。
ではでは、今日も素敵な一日をお過ごしください。
https://www.543life.com/moon/post20200518.html 【田毎の月たごとのつき】 よりE
こんにちは。暦生活編集部です。
今日は「田毎の月(たごとのつき)」についてお話しします。
「田毎の月」。風流な雰囲気の言葉ですが、どこかで聞いたことがあるでしょうか。
田毎の月とは長野県千曲市(ちくまし)にある姨捨山(おばすてやま)のふもとの、小さな水田のひとつひとつに映る月のこと。
大きさや形の異なる水田が美しく広がり、郷愁を覚える姨捨の棚田は、5月末からはじまる本格的な田植えシーズンを前に水がはられ、その時々の空の様子を映し出します。
田毎の月も、水がはられたこの時期にしか見ることのできない、美しく幻想的な風景です。
約1500の水田からなるその風景は、国の「重要文化的景観」「日本の棚田百選」に選ばれており、朝、夕、夜、どの時間帯も見惚れてしまう程美しく、この時期には多くの写真愛好家が訪れるそうです。また、姨捨の棚田から見える善光寺平(ぜんこうじだいら)は、かつて武田信玄と上杉謙信が信濃の覇権をめぐり戦った川中島の戦いの舞台です。
姨捨は平安時代から観月の名所として知られ、万葉集にも詠まれています。
江戸時代から明治時代にかけて、開田が進むと同時に小さな水田に映る月影が注目を浴びるようになりました。水田に月が移りゆく様子は田毎の月と呼ばれ、松尾芭蕉や小林一茶などの俳人が訪れ、数々の句を残しました。また、浮世絵師の歌川広重は「信州更科田毎の月」で、水をはった水田のひとつひとつ映る満月を描いています。
絵では全ての水田に月が描かれていますが、実際には月が映る水田はひとつずつ。
田毎の月は、時間とともに月が映る水田が移ろう様子とも、見る者が歩くと水田から水田へ移る月のことだともいわれています。どちらが正解であろうとも、風情がありとても美しく、日本人らしい表現だと思います。
実際にその地へ赴き、自分の目で見ることはまだ叶いそうにありませんが、日本にはこのような心安らぐ美しい風景が数多くあり、昔からたくさんの人々に愛されてきたこと、受け継がれてきたことを忘れないようにしたいと思いました。
簡単でしたが、今日は「田毎の月」のお話しでした。
今日も暦生活をご覧いただきありがとうございました。
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