「長月」

石を積む月の光となりにけり 

https://tenki.jp/suppl/yasukogoto/2018/09/01/28406.html  【「長月」は「夜長月」の意!?次第に長くなる夜に月が冴え輝くころ】  より

記録的な猛暑の8月でしたが、今日からは9月。和風月名では、9月は「長月(ながつき)」と呼ばれます。まだまだ残暑が厳しいものの、空は少しずつ高くなり、日暮れと共に虫が鳴き、秋の気配をそこはかとなく感じるこのごろ。23日には秋分の日を迎え、24日は中秋の名月、十五夜。月が冴え美しく輝く時節です。


「長月」の由来は、夜長月、稲刈月、稲熟月、長雨月と諸説あり

9月になりました。9月の古名は「長月」と書いて「ながつき」。どうして長い月というのか、少々不思議ですね。この由来をたどってみると、「長月」とは、「夜長月(よながつき)」を略したものと考える説が有力なようです。新暦の現在においても、秋分以降になれば次第に日が短くなり、夜が長くなって、この月名を実感できることと思います。

また、ほかの説としては、「稲刈月(いねかりづき)」が転じて。「稲熟月(いなあがりづき)」が約されてと、稲作と結びつけての考え方もあるようです。さらに、旧暦9月は長雨の時期ということから、「長雨月(ながめつき)」とも。「ながめ」と呼ばれる物忌みが行われる月だったようで、この「なが」からきたのかもしれません。

このほか長月の異名としては、菊月、菊間月、詠月、季秋など様々。果てしなく続く感がある今年の酷暑。そろそろ涼しくなってほしいものですね。

暑さもほんとに彼岸まで!?今年の秋のお彼岸は、20日~26日

古くからよく聞く、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉。例年この言葉を実感することが多いのですが、さて、今年はいかがでしょうか。

お彼岸は「彼岸会(ひがんえ)」とも呼ばれ、春と秋とにあるのはご存じですよね。昼と夜との時間が同じ長さになる春分と秋分の日を挟んで、前後3日ずつをさす場合もあります。今年の秋分の日「彼岸の中日」は新暦9月23日。20日が「彼岸入り」となり、26日が「彼岸明け」となります。

ご先祖さまの御霊を供養するために墓参したり、仏壇にお萩や団子などを供えていただく方も多いことでしょう。季節の変わり目、彼岸花が赤く燃えて咲くなか、あの世とこの世がしばし近づきます。

9月24日は中秋名月、十五夜です。お月見の準備もお忘れなく

春は花というように、秋は月。十五夜を「名月」「月見」とするのは、中国の中秋名月の詩歌が輸入される以前にも、日本古来の信仰的な意味合いもあったようです。風雅の行事というよりも農耕の行事で、もともと収穫を祝う習わしがあり、芋や団子、枝豆やすすきの穂などを供えていたとか。さらに月を拝む習慣には、三尊仏の来迎といった仏教的な意味合いも加わって、月見のしきたりの礎になったともいわれています。

今年の十五夜は新暦9月24日。後の月といわれる十三夜は10月21日。昔は十五夜と十三夜、両方見てこそのお月見とされていたようです。月光がさやかに、煌々と輝き降り注ぐ秋の宵。家族や大切な人と夜空を見上げて、共にその美しさを愛でるひとときをお過ごしください。

またの名を十五夜草。名月のころに咲く花「紫苑」

中秋の名月の頃に開花するため、「十五夜草(じゅうごやそう)」と呼ばれる花があります。その花「紫苑(しおん)」は、50cm~2mほどにも丈を伸ばす草花。紫色の花びらも可憐な小さな花をたくさんつけ、平安時代から薬用や鑑賞用に親しまれてきました。徒然草にも風情ある秋の草として、萩やわれもこう、りんどう、菊などと一緒にあげられ、「しをに」と記されています。

また、亡き父親のことを忘れないために植えた花としても、今昔物語に登場。「思い草」とも呼ばれます。

しっかりした茎に、優しげな花をたくさん咲かせる紫苑。お彼岸の墓前や月に供えるにもいいかもしれません。

秋の風は金風とも呼ばれ、西から吹いてくるとか。長月が終わるころには、きっと季節の深まりが感じられることでしょう。身にしむ風に、爽やかな空気に、物のあはれを感じる季節まで、あと少しです。


https://japanknowledge.com/articles/blognihongo/entry.html?entryid=23 【長月(ながつき)】 より

陰暦9月を「長月」というが、語源は明らかでない。ただ平安時代から今でもそのようにいわれることの多い語源説のひとつ、夜がだんだん長くなる月の意の「夜長月」の略称だという説があった(『奥義抄』)。

ほかにも、「稲熟月(いなあがりつき)」「稲刈月(いなかりづき)」「穂長月(ほながづき)」などの変化したものとする説もある。

国文学者の折口信夫(おりくちしのぶ)は、9月は5月同様長雨の時季で、「ながめ」と称する物忌(ものいみ)の月だとした。平安時代には、9月は婚姻や洗髪を忌む月とされていたらしい。

この月は菊の花の盛りにあたるため別名「菊月」ともいう。特に9月9日は「菊の節句」とも「重陽(ちょうよう)の節句」とも呼ばれる。「重陽」とは、陰陽説で奇数を陽、偶数を陰と考え、陽の数つまり奇数の一番大きな数となる9が日月で重なる佳日という意味である。この日には古くから「菊酒」を飲む習俗があった。「菊酒」とは菊で造った酒ではなく、菊の花を浮かべた酒である。

現在ではこの日を特に祝うことは、全国的にみてもまれになってしまった。ただ、九州北部などではしっかりとこの習俗が残っている。有名な秋祭り「長崎くんち」「唐津くんち」がそれで、「くんち」とはこの「九日」つまり「くにち」に由来するといわれている。


https://weathernews.jp/s/topics/202008/200085/ 【秋の情景が浮かぶ 9月の異名「長月」】より

8月も終わり、9月を迎えました。9月の呼び名にはいろいろありますが、その中でも「長月(ながつき)」が最も知られています。

「長月」の由来とは

旧暦の9月は、だいたい現在の10月にあたります。

旧暦9月は秋の最後の月とされていて、日中でも少しずつ風に涼しさが感じられるようになり、秋がだいぶ深まってきます。

秋が深まると日が暮れるのが早くなるため、夜が長い月という「夜長月(よながづき)」が略されて、「長月」となったといわれています。

長月の由来には、ほかにもいくつか説があり、9月は長雨の季節であり、これを「ながめ」と呼んだことからきたとか、9月の別称「稲刈月(いねかりづき)」は「いながりづき」とも読むことから、この上下が略されて「ながつき」になったともいわれています。

秋の景色が目に浮かぶ

9月の異名としては、長月や稲刈月のほかにも、紅葉の季節に入ってくるということで「紅葉月(もみじづき)」と呼ばれたり、

菊の花が咲き誇る月だから「菊月(きくづき)」、「菊咲月(きくざきづき)」など秋らしい呼び名が多くあります。

また、彩月(いろどりづき)、梢秋(こづえのあき)など、秋の色鮮やかな景色を思わせる異名。

夜が長くなることで途中で目が覚めてしまうという「寝覚月(ねざめづき)」もあります。

どれも秋の情景が浮かぶ名前ばかりですね。本格的な秋の到来が楽しみになるのではないでしょうか。

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