杜鵑草(ほととぎす)

https://www.flower-db.com/ja/flower:1687  【ホトトギスとは】

ホトトギス(杜鵑草、学名:Tricyrtis hirta)は、日本固有種で、ユリ科ホトトギス属の耐寒性多年草です。夏から冬にかけて、日陰の場所で、紫紅色の斑点のある花を咲かせます。茎には短い剛毛が生えています。葉は緑色で長楕円形をしており先端が尖っています。花名は、花の模様が杜鵑(ホトトギス)という鳥の胸にある斑点に似ていることに因ります。また、若葉に、油染みのような斑点が入るので、油点草とも呼ばれます。英名の、Japanese toad-lilyや、toad-lilyとは、ユリ科で花の斑点がヒキガエル(蟇蛙、toad)の斑点に似ていることが由来です。和風の庭園や、家庭の庭、鉢植え、花壇に植えられます、属名の ”Tricyrtis”(トリキルティス)は「3つの距」、種小名の ”hirta”は 「粗い毛で覆われた」という意味です。花言葉は「秘めた意思」。花色が白いシロホトトギス(白杜鵑草、学名:Tricyrtis hirta f. albescens)もあります。

一般名:ホトトギス(杜鵑草)、学名:Tricyrtis hirta(トリキルティス・ヒルタ) 、別名:ユテンソウ(油点草)、ジャパニーズ・トードリリー(Japanese toad-lily)、トード・リリー(toad-lily) 、分類名:植物界被子植物単子葉類ユリ目ユリ科ホトトギス属ホトトギス種、原産国:日本の固有種、生息分布:南関東~四国、九州、生活環境:山野の日陰、生活型:多年草 、草丈:30~100 cm、葉色:若葉は緑地に油染みのような斑点有り、葉序:互生、葉形:楕円形、花序径:穂状花序/散房花序/複集散花序、開花期:8月~12月、花形:漏斗状/杯状(合弁花冠)で上向き、花弁数:6、花色:赤紫、花径:3~4 cm。


https://blog.goo.ne.jp/hougetukai/e/6ceb08f6bd719b7e2ad1c09a3b20361f 【杜鵑草 (ほととぎす)が咲きました。】 より 

庭で百合を小さくしたような花が咲きだしました。内側に濃い赤紫の斑点が見られます。

葉は互い違いで生えており、笹の葉に似て先が少し曲がっておりました。

杜鵑草(ほととぎす)です。8月から咲き出すはずなんですが、早いですね。

あの斑点が野鳥のほととぎすの胸毛の模様に似ているから、または基部が曲がっており、姿・形が似ているからか、(上臈(貴婦人)にたとえられるジョウロウホトトギスも)

杜鵑草の名が付けられたそうです。

ホトトギスを時鳥・子規・杜鵑・不如帰・郭公と漢字では書かれるそうですが、野鳥のほととぎすは「不如帰」で鳴き声を音にして漢字表記したもので「時鳥」はその時節柄になると鳴く鳥

花のほととぎすは正式には「杜鵑」で「杜鵑草」とも「時鳥草」「油点草」とも表されます。漢字で表わされると、草の有無で判別するほうが良いようです。

茶道では、時鳥丸壺(ほととぎすまるつぼ)毛利博物館蔵漢作唐物丸壺茶入れがあり、花・野鳥どちらでしょうか。

(茶道大辞典より)

「惜しむらん 人におもえば時鳥」 後水尾院の発句から名付けられております。

ということは、野鳥のほうですね。


https://ameblo.jp/masanori819/entry-12413766052.html  【一日一季語 杜鵑草(ほととぎす)【秋―植物―三秋】】  より

墓の辺や風あれば揺れ杜鵑草   河野友人

河野友人 『雲母』時代の編集同人 穏やかな表情の中に甲斐の古武士然とした意気と風貌を秘めた人であったと申せます。

『観音の胸』など四冊の句集

【傍題季語】

時鳥草(ほととぎす) 油点草(ほととぎす)

【季語の説明】

ユリ科の多年草で、秋、百合を小さくしたような、内側に濃い赤紫の斑点が密にある花を開く。山地の半日陰や湿り気の多い所に生える。葉は互生し、笹の葉に似て先が少し曲がる。斑点が時鳥(ほととぎす)の胸毛の模様に似ているので、この名がつけられた。

【例句】

時鳥草顔冷ゆるまで跼みもし   岸田稚魚 時鳥草鴉も鳴かず雀も来ず    阿部みどり女

杜鵑草一夜の雨にみな散れり     松崎鉄之介

むらさきの滓面いたはし杜鵑草 大橋敦子   杜鵑草血の斑渇きてほろと落つ 吉井潤

【時鳥草とは】

(「杜鵑」とも書く)・百合(ゆり)科。  ・学名 Tricyrtis hirta (杜鵑草) Tricyrtis : ホトトギス属 hirta : 短い剛毛のある Tricyrtis(トリキルティス)は、 ギリシャ語の「treis(三)+ kyrtos(曲)」 が語源。三枚の「外花被」というところの 基部が曲がっていることから。

 学名 T へ

・開花時期は、 8/25 ~ 11/15頃。・秋に日陰に多く生える。・若葉や花にある斑点模様が、鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることからこの名に。葉にある斑点は花が咲く頃には消えるらしい。

・「杜鵑」とも書く。・鳥のホトトギスの方は「不如帰」と書く。

・いろいろな種類がある。ふつうに見かける「台湾(たいわん)杜鵑」や、花の黄色い、「玉川(たまがわ)杜鵑草」「黄花(きばな)の杜鵑草」「黄花(きばな)の突抜(つきぬき)杜鵑草」「高隈(たかくま)杜鵑草」や、その他、「山杜鵑草」「山路の杜鵑草」など。


https://washimo-web.jp/Report/Mag-ShikiHototogisu.htm 【- 正岡子規とホトトギス -】より

薩摩地方の田舎に住んでいると、この時季、夜中から明け方にかけてホトトギスの鳴き声に起こされます。ホトトギスはカッコウ目・カッコウ科に分類される鳥類の一種で、杜鵑、杜宇、蜀魂、不如帰、時鳥、子規、田鵑などと、漢字表記の多い鳥です。

甲高い声で鋭く鳴き続け、口の中が赤いので、ホトトギスは『鳴いて血を吐く』といわれます。ホトトギスはなぜ甲高い声で鋭く鳴くようになったのでしょうか。中国に故事や伝説があります。

長江流域に蜀という傾いた国があり、そこに杜宇(とう)という男が現れ、農耕を指導して蜀を再興し帝王となり望帝(ぼうてい)と呼ばれました。その後、望帝は長江の氾濫を治めるのを得意とする男に帝位を譲り、山中に隠棲しました。

望帝杜宇は死ぬと、その霊魂はホトトギスに化身し、農耕を始める季節が来るとそれを民に告げるために、鋭く鳴くようになりました。また、後に蜀が秦によって滅ぼされてしまったことを知った杜宇の化身のホトトギスは嘆き悲しみます。

『不如帰去』(帰り去くに如かず、帰りたい)と嘆きながら、血を吐くまで鳴き続けたと言われます。ホトトギスの口の中が赤いのはそのためだと言われるようになりました。(以上、ホトトギス - Wikipedia より) 

さて、満34歳の若さで亡くなった正岡子規(まさおか しき)は、死を迎えるまでの約7年間を結核を患って過ごしましたが、喀血した(血を吐いた)自分を『鳴いて血を吐くホトトギス』に重ね合わせ、ホトトギスの漢字表記の一つである『子規』を俳号としました。また創刊した俳句雑誌名『ホトトギス』も俳号にちなんだものです。






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