「前世を記憶する子どもたち」の主な特徴などを詳細に

https://note.com/spiritwind/n/nef483bf56f37  【「前世を記憶する子どもたち」の主な特徴などを詳細に】 より

イアン スティーヴンソン博士は、ヴァージニア大学精神科の主任教授で「生まれ変わり」現象について研究の第一人者でした。博士は既に他界されていますが、彼が率いた研究グループでは今でも研究されているようです。

転生した子どもたち: ヴァージニア大学40年の「前世」研究

ここでは「前世を記憶する子どもたち」の主な特徴などを紹介します。

前世を記憶する子どもたち

イアン スティーヴンソン (著), 笠原 敏雄 (翻訳) 出版社: 日本教文社

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先に、イアン・スティーブンソン博士と同行したジャーナリストの書いた「前世を覚えている子供たち」を読んでいたので、博士の調査に対して事前知識があり、すんなり読めました。ですが、その事例を更に突き進めて深く洞察している点は、さすが博士だと思いました。

これだけ沢山の生まれ変わり事例が集まると、輪廻転生における傾向や統計

がとれる。それに対する考察も実に興味深いものでした。

研究報告をざっくりとまとめてみます。

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●「前世を記憶している」と主張する子供たちの2000例を超える事例から得たデータを元にしている。

●生まれ変わり型事例の典型例の特徴~前世で非業の死をとげた事例が多い。

●この種の事例はどこで見つかるか~生まれ変わり信仰が見られる北インド、スリランカ、ビルマ、タイ、トルコ中南部、レバノン、シリア、西アフリカ、北アメリカ北西部などで、生まれ変わり事例が高率に報告されている。ヨーロッパや北アメリカでもたくさんの事例を発見し調査を行っている。

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■生まれ変わり型事例に頻繁に見られるいくつかの特徴

◆完全型事例とは、

1.もう一度生まれ変わるという予言が行われる(チベット人やトリンギット族は、来世の両親を特定ケースが多く、そうした事例の22%が確認されている。他の文化圏では、自分の家族内にもう一度生まれてくるという例が多いようである。)

2.誰かがその夢を見る(生まれ変わってくる子どもの母親になる女性などが、自分の前に死者が現われ、生まれ変わりたいという願望や意志を表明する夢を見る。)

3.生まれてきた子どもに母班や先天的欠損がある(前世の記憶を持つとされる子どもの中には、前世の人格の肉体に付いていた傷(その他の目印)と符合する母班や先天的欠損を持って生まれて来る者が多い。検死所見や傷跡に関する医学的記録から判明した事例もある。)

4.子どもが前世について物語る

・前世の記憶を持つ子どもが初めてその話をするのは、2歳から5歳までの間がほとんどである。

・話し始める平均年齢は3歳2ヶ月。

・大多数は、5歳から8歳までの間に前世の話をしなくなる。その後の成長は一般に全く正常となる。

・子どもの記憶は、前世最後の日の近辺で起こった出来事の周辺に集中する傾向がある。前世の自分の死に様を覚えているという者が四分の三近くあり、しかも、自然死の時よりも横変死を遂げた時の方が、死の状況を記憶している比率が高い。

・前世で死亡してから現世で生まれるまでの間に起こった出来事について は、ほとんどの子どもが語るべきものを持っていないが、死亡した場所に 留まってその間に起きた出来事を記憶していたり、肉体のない指導者と  出会った記憶を話す者もいる。

・前世時代に知っていた人物や場所や物品を見分けることができる多くの 事例がある。

5.それと平行して変わった行動を示す

・本人が持っているとする記憶に沿った感情を、前世の家族に対して示す 子どもが存在する。

・現世の家族の中では異質であるが、前世の人格が持っていた行動特徴と 一致する行動特性を示す子どもたちがいる。(恐怖症、嗜好、関心、技能 など)

・前世の人格が横変死を遂げた50%に死因に関係する恐怖症がある。

・前世時代とは明らかに異なる社会的階層に置かれている子どもたちは、変わった行動を特にはっきり示す場合が多い。(両親を拒絶したりする)

・記憶の中では自分が成人であるため、それに呼応して同年輩の子どもよりもおとなびたところのある者が多い。

・前世では逆の性別だったという子ども(性転換事例)が前世時代の性別 に相応する行動を起こす者もよく見られる。

6.若干の変異

・真性異語・・通常の方法では習ったことのない外国語を話す能力のこと。

 (通常の生まれ変わり事例の場合、顕著な形では出現していない。)

・死亡と出生の日付が合わない事例・・前世の人格が死亡するより前にその

 生涯を記憶する子どもが生まれている事例がある。(その間隔は1,2日~

 数年)

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◆事例の分析と解釈

・前世を記憶する子どもたちの1095例の62%が男性であった。

・6個の文化圏から集められた725例のうち61%が横変死であった。

・前世で非業の死を遂げている既決例の中で、死ぬ時の模様を本人が語った

 事例は94%にものぼったが、自然死の場合は、わずか52%であった。

・生まれ変わり信仰を持つ文化圏の方が、持たない文化圏よりもはるかに

 多くの事例が報告されている。

・生まれ変わり信仰の他に、人情深く故人にも生者にも執着していたり、

 因果律を重んじていたり、超常体験が珍しくなかったり、イメージ保持

 が高かったり、時間の流れが緩やかで過去を振り返る時間が多いような

 民族でも頻発している。

・生まれ変わる間隔が、報告される事例の発生率が高い国の方が短く、低い国のほうが長いかもしれない。

・母系中心に成り立っているトリンギット族での同一家族内での生まれ変わりでは、母系で結び付いている事例が75%にのぼる。

・それに対して、父系社会のイボ族での同一家族内での生まれ変わりでは、母系で結び付いている事例が74%にのぼる。

■生まれ変わりと人口の爆発的増加

・生まれてくる人間の肉体に見合うだけの心が用意されていない・・とする

 考え方は肉体と心の数が完全に一致するところから推定している。心は、

 新しく創り出されるのかもしれないし、複数に分裂ないし複製されるかも

 しれない。

・仮に肉体と心の数が一致しているとしても、原人が人間になったとされる

 時代からの総数は800億人で、そのことからすると、現在地球上にいる

 50億の人間は、平均して16回ほど生まれ変わっている計算になる。

■動物が生まれ変わる証拠はあるか

・かつて動物に生まれ変ったと主張する例もあるが、証拠が全く無い。

■全ての人間が前世の記憶を持っていないのはなぜか

・非業の死を遂げている事例が61%にのぼるのだが、こうしたことが記憶に

 残りやすいと推測される。

・急死した者たち、若くして死亡した者たち、志半ばで死亡した者たち、継続中の仕事に従事していて死亡した者たちなどは、いずれも不完全な状態で一生が終わっているのがわかる。従って、生まれ変りたいという願望が強く沸き起こったことであろうことが推測される。

・記憶力も問題かもしれない。理由は分らないが、敬虔な態度で送った人物

も記憶に残りやすいようだ。

・家庭や国の環境によっても前世記憶の発現を左右する。

・以上の事から前世記憶が出現するための公式があるとすれば、生まれ変り信仰の強い国に住んでいた中流階級の男性ということになる。

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■生まれ変りは普遍的な体験か

・現時点では分りようがない

■前世の記憶は役立つかそれとも邪魔になるか

・前世を記憶している子どもたちの中には、本当の家族と思っている人たち

から引き離されたと感じているため、ひどい苦しみを味わっている者が多い。

・成長すると、前世記憶の経験から世俗の不幸から超越していられるという

心境になるかもしれない。死を恐れる必要のないことを説いて安心させよう

とする者もいる。

■女児よりも男児に前世を記憶している者が多いのはなぜか

・横変死事例において男児の比率がはるかに高い(2対1)

・女子の事例を両親が押さえ付けて包み隠すことが多いかもしれない

・男児の生涯の方が記憶に残りやすい出来事が多いのかもしれない

■前世の記憶を持つ子どもたちは、なぜ複数の前世を記憶していないのか

・ふたつ以上の前世を記憶しているという子どもたちは少数ながら存在する。

・前世の記憶が、ふつうの記憶と同じく時間の経過とともに薄れ行くもの

であるのであろう。

■自殺で終わった前世を記憶している子どもたち

・2000人中、23人が自殺した人物の生涯を記憶していた。

・生まれ変りという考え方がこうした事例にも当てはまるのであれば、永久に地獄に堕ちるなどの信仰が間違っていると立証される。

・しかしながら、自殺しても苦しみは終わらず、苦しみの生じる場所が変わるにすぎないことを自殺願望者に気づかせてくれる。

■生まれ変りの可能性を信ずることに対する障害

・西洋では生まれ変りという考え方になじみがない。

・人間の心(および記憶)は脳の中にあり、それ以外のところに存在する 可能性はないとする思い込みや、死後の生命がどのようなものか人間には 想像もつかないはずだとする思い込みがある。

・生まれ変りがあるとすれば、人間には自らの運命の責任は自らにあるらしいことになるが、そうした責任を受け入れたくないとする者が多いらしい。

■何が生まれ変わるのか

・どの事例を考えたところで人格全体が生まれ変わったと言う事はできない。それは前世に由来する可能性のある人格の一側面に注意を向けることしかできないのである。

・とはいえ、バラバラな前世記憶が寄り集まったものではなく、全体がひとつの方向性を持っていることを裏付ける証拠が見出されている。イメージ記憶、行動的記憶、身体的痕跡という三通りの要素が不思議にも結び付いている。

・実際に生まれ変わるかもしれないのは、直前の前世の人格および、それ以前に繰り返された過去世の人格に由来する個性なのである。

・たとえ前世の記憶が無くとも、過去世で学んだ言葉や技能は、それを学ぶ適正として残るであろう。そのように考えると、老年になっても、何か新しい技術を身に付けたい気持が起こる。

■なぜ特定の家族のもとに生まれ出るのか

・いくつかの部族の事例では、双方の人格がほとんどが、同一家族ないしは、拡大家族の中に含まれる。もし生まれ変わりが同一家族内で起こるとすれば、何らかの心霊的な力が肉体の無い人格を、次に生まれ出る家族の方へ引き寄せたことにより、そのような結果が生じたと推測できる。

・また、ふたりの結び付きが続けば続くほど、また強ければ強いほど、その

結び付きは強まるのではないかと思われる。

・愛情や憎悪、罪業感や恩義、意志などの感情引き合う力が働くように思われる。

・それとは別に、双方が何らかの関係があった場合や、直近よりも古い別の

前世で関係があった場合、地理的な要因(死亡した場所ないしは、その近く

で生まれた例、死後運ばれた場所で生まれた例、前世の人格が死去した場所

に行っている例がある)がある場合の事例がある。

・特定の家族を自ら選ぶ場合があることをうかがわせるような夢には、生まれ変わりたいという願望は切望すら見て取れるものもある。

■肉体のない人格は次に生まれ変わる肉体にどのような形で影響を及ぼすか

・選択可能な胎児の中から選び出すという可能性について、肉体のない人格が母親の身体的状態に影響を与える可能性は充分にある。

・肉体のない人格は胚の発育にどのような形で影響を与えるのか・・・前世の人格が持っていた傷痕やあざなどと一致する母斑や先天的欠損を持つ事例にからすると、肉体のない人格は、次の生まれ変わりで結び付く胚を選び出す以上の操作をしている可能性が示唆される。

■前世の行ないが来世に及ぼす影響

・調査した事例では、前世の行状が現世の外的状況に影響を及ぼしたことを

裏付ける証拠は見つかっていない。

・前世の行ないによる影響が来世に及ぶとすればそれは、喜びや悲しみとして内部に生じるものなのでしょう。この点で、生まれ変わり型事例は、生まれ変わりを繰り返す中で私たち自身が向上することに対する希望を与えてくれる。

 

・もしこの世が’魂を造る世’であるなら、私たちは自分自身の魂を作っているのである。

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上記の事から、直ちに心(魂)が存在し続けるとは言い切れません。ですが、記憶や感情や技能などが何処かに格納されている事は明らかで、それが霊魂として永久不滅に存在するのかもしれませんし、現世の人が過去生のその格納庫にアクセスする術を持っているのかもしれません。

この格納庫の大きなものをアカシックレコードと呼ぶのかもしれませんね。