日本政府 ワクチン1億2千万本購入契約完了

ナカムラクリニック@nakamuraclinic8

『ワクチン開発、急ぐべきでない 免疫学の第一人者が警鐘』

https://tokyo-np.co.jp/article/47729

新型コロナウイルス収束の鍵と期待されるワクチン。政府は海外の大手製薬会社から早期に大量調達しようと動いている。日本免疫学会長などを務めた大阪大免疫学フロンティア研究センターの宮坂昌之招聘教授は、コロナはワクチンが作りにくい厄介なウイルスだと指摘し「国内で慎重に臨床試験をしないと効果は確かめられず、期間を短縮すると重大な副作用を見逃す恐れもある」と警鐘を鳴らす。(森耕一)

◆抗体できても役に立たない場合も

オンライン取材で、ワクチンの安全性や効果を慎重に確認する必要があると訴える宮坂さん

オンライン取材で、ワクチンの安全性や効果を慎重に確認する必要があると訴える宮坂さん

 宮坂さんには苦い経験がある。かつて研究で飼育していたマウスの間で、コロナウイルスの大量感染が起きた。「調べると、感染したマウスは抗体を作るが治らない。免疫を回避する能力の高い厄介なウイルスだと思った」と振り返る。

 ワクチン開発で世界のトップを走る製薬会社は、バイオテクノロジーを駆使する「遺伝子ワクチン」という技術を活用。「接種したら抗体ができた」と効果を発表している。宮坂さんは「遺伝子ワクチン技術は有効である可能性が高い」と認める一方、「できた抗体の量が十分かどうかも分からない。コロナの場合、抗体ができても役に立たない場合がある」と指摘する。

◆「悪玉抗体」が作られる恐れ

 それどころか、感染時にかえって病気を悪化させる「悪玉抗体」が作られる恐れがあるという。悪玉抗体がウイルスと結びつくと、全身の免疫細胞の1種が感染してしまう。抗体依存性免疫増強(ADE)と呼ばれる症状だ。新型コロナに近いSARSの動物実験で確認されており、宮坂さんは「コロナウイルスが手ごわい理由」と話す。

 こうした副作用を防ぐため、ワクチン開発ではまず動物実験から始め、次に少人数の接種、最後は数千~1万人規模で接種して効果と安全性を調べる必要がある。ADEは個人差も大きく、宮坂さんは「安全性や予防効果は、大規模な接種から1年程度経過しないとわからない」とみている。

 海外の臨床試験で承認されたワクチンが、すぐに国内でも承認される可能性が高い。宮坂さんは「過去には海外の承認薬をそのまま国内で使って重大な副作用が起きた例がある。人種差もあるので国内で試験をするべきだ」と訴える。

◆手順を踏まずに接種をすれば人体実験に

 開発を急ぐあまり、試験に時間をかけない動きには「きちんと手順を踏まずに接種をすれば人体実験になってしまう。効果の低いワクチンで安心し、かえって感染を広げることも。効いたらもうけものだという考えではだめ。有効なワクチンの開発には2年はかかるだろう」と指摘する。


マスコミの中にも良心的というか、危機感のある人が増えてきたのかな。でも遅いよ。

『日本政府 ワクチン1億2千万本購入契約完了』

https://asahi.com/articles/ASN876QG7N87ULBJ00J.html

ワクチン1億2千万回分を供給へ アストラゼネカと合意

 新型コロナウイルスによる感染症の予防ワクチンについて、加藤勝信・厚生労働相は7日、英製薬大手アストラゼネカ社から日本国内向けに1億2千万回分の供給を受けることで基本合意したと発表した。開発が成功すれば、来年1~3月にまず3千万回分が供給されるという。

 厚労省によると、ワクチンは原液を輸入するほか、国内メーカーに原液の製造を委託し、国内で供給するという。接種回数はまだ決まっていないが、1回か2回とみられ、仮に2回接種であれば6千万人分となる。

 ワクチンは同社と英オックスフォード大が開発を進めており、7月に初期の臨床試験(治験)で安全性と免疫反応を起こす効果が確認されたと発表された。世界的にワクチンの開発競争が激しくなるなか、最も開発が先行しているワクチンのひとつとして注目されている。

 同社によると、現在、ブラジルや英国で最終段階の大規模治験が行われており、今後、米国でも始まる予定。早ければ9月の実用化をめざしている。また、日本人に接種した場合の安全性や有効性を評価するため、18歳以上の250人を対象にした治験を今月から始めるという。

 新型コロナのワクチンをめぐっては先月末、米ファイザー社から6千万人分の供給を受けることで基本合意している。加藤厚労相は「ほかのワクチンメーカーとも引き続き交渉し、できるだけ早く、希望する人に接種できるように努力していきたい」と述べた。(土肥修一)

こうなる前に声をあげるべきだった


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