アザミ

http://www.e-yakusou.com/sou/sou125.htm   【アザミ 】

アザミ     (キク科アザミ属:多年草:草丈 ~50センチ:花期 ~6月)

薬効

利尿 解毒 止血 滋養強壮薬 月経不順 子宮筋腫

鼻血(はなぢ) 下血 尿血       

分布生育場所

科名:キク科/属名:アザミ属

和名:野薊/学名:Cirsium japonicum

北海道、本州、四国、九州の全国に海岸から高山まで普通にみられる多年草

本州中部以北の草原に自生、秋に咲くノハラアザミ、本州東北から中部地域の亜高山、高山の草原のナンブタカネアザミ、本州中部以北の山地の草原に自生するナンブアザミ、本州の沢、川岸などの湿地に自生するサワアザミ、中部、関東の山地に自生するトネアザミ、新潟県阿賀町のノアザミ

キク科アザミ属オニアザミ(鬼薊)

見分け方・特徴

多年草で葉は、やや厚く通常羽状の欠刻があって大小の鋸歯があり、いづれも鋸歯の先端はみな堅い刺になっています。

頭状花は、すべて筒状花よりなり、日中の開花しているころ、雌ずいに触れると雄ずいから花粉が押し出されます。接触運動の一種です。雄ずいが先に熟す先熟花で、まず、雄ずいが花筒から表れます。それが引っ込むと次に雌ずいが出て受粉します。するとまた花筒内に引き込んでしまうといった具合です。

それを目当てに、開花時の花粉媒介に多くの昆虫が訪れます。

山野にもっとも普通に見られるノアザミは、北海道を除く各地に分布します。茎に軟毛が多く、もっとも早く5~6月から直径3~5センチの頭状花をつけます。総苞(そうほう)の外側が粘っていて、色は白色、淡紅色、濃紫色などがあります。

鮮やかなものは、花アザミとかドイツアザミと呼ばれています。

採集と調整

夏から秋の花期に採取して、天日で乾燥させます。根は土を水洗いして落としてから天日で乾燥させます

これを生薬(生薬)で、薊(けい)といいます

薬効・用い方

利尿、解毒、止血、強壮薬として月経不順、子宮筋腫、鼻血、尿血、下血などに用いています。用い方は葉20~30グラムに水0.4リットルを入れて煎じ、約2分の1量までトロ火で煮詰めたものを1日量として食前か食間に3回服用します。

止血には根を1日量15グラムとして同様に煎じて用います。出血、吐血、鼻血、痔出血などに効き目があるとされ、健胃薬にも利用されます。

根の中には、持続性の血圧降下作用物質が含まれています

その他

アザミの名前の由来は、「和名抄(わみょうしょう・932)」に「葉には刺(とげ)多し、阿佐美(あさみ)」という記述があります

「植物名の由来(中村浩・1980)」には、「アザムという言葉は、アサマから転訛(てんか)したもので、傷むとか傷ましいの意である」という解説があります

アザミに触ると刺があり痛いので、アザム草が転訛してアザミと呼ばれるようになりました

アザミの種類で大部分のものが食べられます。若ければ刺は揚げたり、ゆでたりすれば気になりません。てんぷら、ごまあえ、クルミあえ、からしあえ、油炒め、きんぴらなどです。

芽、葉、根を用いますが、根は1年中利用できますが、強いアクがあるため、ゆでてから米のとぎ汁で一晩さらすといいでしょう

どこにでも、自生する刺の多いキク科の植物です。日本特産の種類も多く約100種類があります。普通に山野に見られるのはノアザミがほとんどです

モリアザミ、フジアザミ、ハマアザミ、ノアザミの根は煮たり、漬物、キンピラにすると美味しく食べられますが、採取時期は秋がもっとも適しています 


https://ameblo.jp/kyomei-healing/entry-12187032354.html 【アザミ の効能 ― 肝臓の解毒、利尿、止血、等々】  より

田舎の土手や草原などで元気いっぱい伸びているとげとげの葉っぱ、そして赤紫の花と言えば...アザミです。調べてみると、日本には100種以上もあり、日本中に広く分布し、春から初夏に咲くものや初秋から秋に咲くものなど、花の咲く時期は異なるようです。

アザミは副作用が殆どないため、味噌汁に入れたり、ナムル、天ぷらにして食べるなど、食用になります。アザミ(モリアザミ)の根を漬物にしたものが「ヤマゴボウ」の名前で観光地などで売られています。(以前長野に行ったとき、ある売店で「ヤマゴボウ」を見つけましたが、それがアザミの根とは知りませんでした。)また、アザミの花が咲く時期に葉、花、根、全部を採取し、きれいに水洗いして、天日乾燥させると薊(けい)という生薬になり、煎じて使います ― 利尿、解毒、止血、強壮、等の効能があります。

〔 食するときの注意 〕

- アザミは性質が冷たいため、手足がいつも冷たい人は生姜(しょうが)と一緒に食べる。

- 空腹時は避ける。

- 食べ過ぎると下痢の心配があるので要注意。

〔 アザミの効能/使い方 〕

- 打撲傷、止血、皮膚疾患に(外用薬として): 生葉や生根などをつぶして患部に当てる。

- 高血圧に: 生のままで根ごとつぶして緑汁を作り、玉ねぎと一緒に食する。リンゴ(体を冷やす)と生姜、あるいはハチミツを加えると飲みやすい。

- 肝臓の解毒に: プラボノイド成分が体内に吸収され、アルコールを分解して排出させる。

- その他、精力強化、胆石や結石の分解、血液循環の円滑化、癌細胞の増殖抑制、等々素晴らしい効能がたくさんあります。

〔 アザミの酵素ジュース 〕

アザミがたくさん採取できれば、アザミの酵素ジュースを作ることをお勧めします。発酵することで粒子が細かくなり吸収がよくなります。

作り方:

用意するもの 

ガラス瓶

アザミの葉・花・根 (水洗いして水をよく切り、叩いて瓶に詰めやすくしておく。)

砂糖 (アザミと砂糖=1対1の割合/重量)

① 瓶の底に砂糖を敷き、アザミを入れ、砂糖・アザミ・砂糖・アザミと交互に入れ、最後(一番上)は砂糖で覆うようにする。

② 最初の数週間は毎日上下を返し、空気に触れるように全体をよく混ぜる。

③ 3か月ほど発酵させる。(発酵するので密封しないこと。)

④ ボウルにざるを置いて濾す。アザミの酵素ジュースが出来上がり。

特に肝臓が弱っている方は、酵素ジュースに酢を加え、水で薄めて飲んで下さい。目が疲れている(肝臓と関連)方にも効果的です。

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