米国発、代替医療から統合医療へ

http://www.daiwa-pharm.com/info/world/2461/  より

90年代後半、米国医療界は大きな転換期を迎える。年々膨れ上がる医療費に歯止めをかけるため、正統派西洋医療による医療システムの根本的な再構築が差し迫られていたためだ。米政府も西洋医療以外の医療(代替医療)の有効性の調査に本格的に乗り出し、2000年に入ると、代替医療と西洋医療とのコラボレーションによる「統合医療」による医療システム構築の機運がさらに高まる。米国発、代替医療から統合医療への流れを報告する。

米国では未保険者ばかりでなく、裕福な階級も代替医療を利用

代替医療という言葉は日本でも定着するようになったが、米国ではこれをオルタナティブ・メディスンと呼ぶ。医療システムの主軸を成す西洋医療の「代わりになる」医療を示し、医療関係者の間では、相補・代替医療(CAM:Comprimentary and Alternative Medicine)、伝統・伝承医療など広範囲な医療領域を示すものとして捕えられている。

いわゆる非西洋医療と一言でいい表すこともできるが、代表的なものとしては、漢方、カイロプラクティクス、鍼灸、ハーブ(薬草)療法、栄養療法、バイオフィードバック、心理療法、アロマテラピー、催眠療法などが挙げられる。

米国では90年代に入って、ハーブ療法を世界的に知らしめたアンドリュー・ワイル博士らの功績もあり、栄養療法を筆頭に代替医療ブームが巻き起った。 93年にハーバード大学のアイゼンベルグ教授らが代替医療の利用率を調査したところ、90年に代替医療の利用者は34%を占め、3人に一人が何らかの代替 医療を利用していることが明らかになった。その後、97年の調査ではさらに42%に増えていることが分かった。

こうした背景には、米国民の過半数が未保険者で西洋医療による高額な治療が受けられない状況があるためとみられていたが、アイゼンベルグ教授らの調査では、裕福な階級が代替医療を利用していることが判り、国民が西洋医療以外の医療を選択しはじめたことがより明白となった。

90年代後半より、NIHなど政府機関が本格的に代替医療の有効性の検証に乗り出す

92年に米国立衛生研究所(NIH)では代替医療の有効性を調査するオフィス(OAM:オフィス・オルタナティブ・メディスン)を設けるが、 年々高まる国民の代替医療へのニーズに米政府も無関心を装うことができなくなる。また、一方で、高騰する医療費抑止のため、有効な代替医療を活用せざるを得ないという状況も生じていた。

そのため、99年にはOAMを強化した代替医療調査機関、NCCAM(National Center Complymentary and Medicine)をNIHに設置、5,000万ドルの研究予算を計上し、13の大学および研究機関に研究テーマを与え、代替医療の有効性調査に本腰を入れることとなる。

そこでまず検証の俎上にあげられたのが、代替医療の中でも、最も手軽にでき、人気の高いハーブ・サプリメントによる栄養療法。米国で利用度の高いハーブ やサプリメントの有効性や薬剤との相互作用の検証に乗り出した。これについては、20人に一人が鬱傾向といわれる米国で、天然の抗鬱ハーブとして人気を集 めていたセント・ジョンズ・ワートが抗HIV薬や血液凝固防止薬、経口避妊薬などと併用した際、薬剤の効果が減少することが指摘されたことは記憶に新し い。

米国の18歳以上の62%が、栄養療法や祈り療法などの代替医療を利用

米国で、こうした代替医療の有効性の検証が進められ、統合医療の構築が模索される中、先ごろNCCAMと疫病対策予防センター(CDC)が共同調査で、国民の代替医療の利用率がさらに高まっていることを報告した。

それによると、アメリカで18歳以上の62%が、ビタミン服用や祈り療法といったなんらかの代替医療を利用していることが明らかになったという。 調査は、全米の18歳以上、約3万1000人を対象に、鍼療法、カイロプラクティクス、 栄養補助食品療法、食餌療法、祈り療法など主だった代替医療の利用度を調査。以下のようなランキングとなった。

1位 祈り療法(自分の健康のため自分で祈る)…43%

2位 祈り療法(自分の健康のためほかの人に祈ってもらう)……24%

3位 ハーブや栄養補助食品の摂取…19%

4位 深呼吸療法…12%

5位 祈りグループに参加して自分の健康のため祈る…10%

6位 瞑想…8%

7位 カイロプラクティクス…8%

8位 ヨガ…5%

9位 マッサージ…5%

10位 食餌療法…4%

ランキングで興味深いのが、上位についているのが「心」の働きを重視した療法であること。 米国では祈りによるヒーリング(癒し)効果を信じる人々が多く、全くコストのかからない手軽な療法ということもあってか、 国民の間で広く浸透している。

米国では、ここ数年疾病改善において「ボディandマインド」という言葉が一つのキーワードになっている。これまで、肉体を物質オンリーでみなしてきた西洋医療への反動からか、心が肉体に働きかける影響について米国民は強い関心を持ちつつあることがうかがえる。

フェースブック・内海 聡 さん投稿記事

【十年前の話し】

(某医師の過去記事より)

  

ニューヨークタイムズ紙 (電子版) 2008年9月15日 にアイオワ大学の精神科教授であるナンシーアンドリアセンのコメントが載っています。超有名なアメリカの良識派精神科医です。私は良識派が嫌いですけど、中身はまあまあなので。

  

ごく簡単に言うとこの方は、統合失調症の患者さんの脳をMRIで比較しました。そして恐るべきことを突き止めたのです。

   

統合失調症の患者は、同年齢の健康なひとに比べ、脳組織が急速に減少していることがわかったのです。1年に1パーセントの割合で減少している患者も何人かいます。この割合の減少が数年にわたって続けば大変なことです。では、なぜこのように減少しているのでしょう。もう一つの発見は、服用している処方薬が多ければ多いほど、脳組織が減少していくということです。

   

これらの薬は脳幹神経節の活動をブロックしています。そのため、薬剤によって前頭前皮質に必要な情報がインプットされずに中断されてしまうのです。それが精神病の症状を軽減させているわけですが、刺激が与えられなければ当然脳の萎縮を徐々に引き起こします。

  

アルコールでさえ、飲みすぎれば脳の委縮をきたすわけですから、それより強力な向精神薬で脳が委縮するという不可逆的な結果がもたらされるのは、当たり前のことでしかありません。そして訳者は、薬剤を使わずに多くの統合失調症患者に治癒をもたらした「ソテリア・パラダイム」や、統合失調症の診断を受けながらも薬を服用することなく治る人がいる一方で、薬を服用して「治る」ひとは非常に少なく、多くが早死にすることも指摘しています。

  

これらを総合していえることは、永続的に向精神薬を飲むことは、たとえそれがどんな種類であれ、不可逆的に脳を破壊していることになるということです。

  

私は決してこれらの薬をすすめません、一度飲んでしまうと、向精神薬はすべて麻薬のような依存性があるため、やめることは簡単ではありません。これが精神薬の事実です。

  

はっきりいって知らないのは日本人だけでしょう。日本の精神科医がいっている事を信じ込んで、あらゆる人が薬を欲しがっているのが現実なのです。

  

私のところに通院している患者でさえ、どれだけ脅しても最後の薬をやめたがらない人は沢山います。悲しい現実です。