自然治癒力を高める「ホメオパシー」

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1674  より

ホメオパシーという言葉を聞いたことがあるだろうか? これは、200年前にドイツの医師サミュエル・ハーネマンが生涯をかけて確立した医療で、海外では既にかなりポピュラーになっている。

 英国の国会では「最も安全な療法」と認められ、インドでは第1医学として用いられている。また、インド、ドイツ、南アフリカ、メキシコなどでは、ホメオパシーを専門として学ぶ大学もある。日本ではやっと近年になって少しずつ認知され始めているが、まだまだこれからという段階だ。

 日本の医療の主流である近代西洋医学の常識から考えると、実に不思議な感じがする療法だが、実に興味深く、未来における新しい可能性を感じるものがあるので、2回にわたって紹介することにする。

 取材したのは、日本ホメオパシー医学会に所属する小池弘人医師。現在、東京・四谷に開設した小池統合医療クリニックの院長として、幅広い医療方法を用いて体に優しい医療を実践している。

同種の法則

 ホメオパシーの根本的な原理は、「症状を起こすものは、その症状を取り去るものになる」という「同種の法則」。例えば熱が出た場合、西洋医学では解熱剤を投与して熱を下げるが、ホメオパシーでは、これとは全く逆に熱を出す作用のあるものを体内に入れ、自然治癒力を活性化させる。

小池 弘人(こいけ・ひろと)

東京生まれ。1995年群馬大学医学部医学科卒業。医学博士。2001年、統合医療の世界的指導者アンドリュー・ワイル博士率いる米国アリゾナ大学統合医療プログラムへ短期留学、その後も統合医療の実践を研鑽。現在、東京・四ツ谷の小池統合医療クリニック院長。

 つまり、「症状を抑制するのではなく、自然治癒力の後押しをすることによって心身とも健康になる」と考えるのだ。

 ハーネマンが同種の法則に注目したのは、キナという植物がきっかけだった。この植物の樹皮はマラリア患者の特効薬として用いられていたが、キナを服用すると、発熱、悪寒、腹痛、下痢など、マラリアに非常によく似た症状を示す。そこからハーネマンは同種療法の研究に打ち込み、試行錯誤を経ながら、ホメオパシー医学を確立していった。

 同種療法の考え方は非常に古くからあったようで、古代ギリシャの医聖ヒポクラテスも「同じようなものが同じようなものを治す」という言葉を残している。

 小池医師もこう指摘する。

 「同種の原理は特殊なものではなく、漢方にもあります。熱が出ると葛根湯を飲みますが、この中には解熱剤は入っておりません。その代わり、マオウやケイヒなど、熱を出すものが入っています」

 「また、水気が多い場所に生える植物は、関節痛など、湿気が多いときに悪くなるような症状を改善します。同種の原理はホメオパシーに極めて特徴的なものですが、ホメオパシーだけに見られるものではないと、私は思っています」

http://www.homoeopathy-center.org/homoeopathy/  より

ホメオパシーとは

■海外では一般的に広く知られているホメオパシー療法

ドイツのホメオパシー薬局ホメオパシーはドイツ発祥の200年の歴史を持つ自然療法です。海外では医学として認められていたり健康保険が適用されている国もあります。

ヨーロッパでは、駅や空港、街中の薬局で風邪薬を買うような手軽さでホメオパシーのレメディーを購入することができます。

■「症状を引き起こすものが、その症状を癒す」

ホメオパシーは「同種療法」とも呼ばれており、「症状を引き起こすものが、その症状を癒す」と考えます。

症状が出ているときに、その症状を引き起こすものをとって、症状を回復させるという考え方です。

「同種療法」とは耳慣れない言葉だと思いますが、実は日本にも昔から存在しており、皆さんも一度は体験したことがあると思います。

■日本にも昔からある同種療法

同種療法のイメージ例えば、のどが痛いときに生姜湯を飲んで治したことはありませんか?

健康なときに生姜湯を飲むと、ノドがイガイガして痛くなります。しかし、ノドがイガイガしているときに生姜湯を飲むとノドの痛みが治りますね。

同じく、鼻水やくしゃみにはネギを首に巻く、という民間療法がありますが、これはネギが持つ涙や鼻水を出させる働きを利用した同種療法です。科学的にも、ネギには粘膜の新陳代謝を活性化する作用があるということが立証されています。

私たち日本人も昔から、「同じものが同じものを癒す」という同種療法を経験で知っていて、それが民間療法という形で現代まで伝えられていたのでしょう。

■病気の原因を根本からなくすという考え方

このように、症状が出ているときにその症状を引き起こすものをとって、症状を回復させる療法を「同種療法」と呼びます。

ホメオパシーでは病気にかかった場合、症状を薬によって抑えるのではなく、レメディーをとって症状を自然に排出するよう促します。病気の症状は体の浄化作用であり、症状を出し切ることで病気を癒します。

このように、病気の原因を根本からなくしてしまうというのがホメオパシーの考え方です。

逆に症状を抑えることで病気の原因を閉じ込めてしまうというのが現代医学の考え方です。

症状を抑えると、表面的には症状が取り去られたように見えますが、実際は、症状は体内に閉じ込められたままの状態です。体内に閉じ込めた症状は、バイタルフォース(生命エネルギー)をゆがませ、その人が持つ自然治癒力を弱めてしまいます。 ひいては病状を排出する力が弱まり、大きな病気を引き起こす原因になります。

レメディーとは

■レメディー=砂糖玉

ホメオパシーではレメディーと呼ばれる3ミリ程の小さな砂糖玉を使用します。

■レメディーは薬と違って副作用がありません

レメディーには、自然界に存在するありとあらゆるものからエッセンスを抽出して水とアルコールで理論上1分子も存在しない状態まで薄めたものが染みこませてあります。

レメディーは天然成分のエネルギー情報と砂糖玉からできているため、薬と違って化学物質による副作用がありません。 赤ちゃんや妊婦さん、お年寄りの方にも安心してご利用いただけます。

■必要のないレメディーをとっても問題ありません

レメディーは原物質の情報しか含みませんから、万が一レメディーを間違えてとってしまっても、体に害はありません。 また、レメディーによって自然治癒力が揺り動かされるのは、体の中にレメディーが作用する要素がある場合のみです。例えば熱を出すことで体の不調和を解消する必要があるにも関わらず、ストレスなどが原因で体の浄化作用が正常に働かないという時に、熱を出す性質を持ったレメディーをとると熱が出ます。

■レメディーが苦手なもの…日光、電磁波、香りの強いもの

レメディーは日のあたる場所や電磁波、香りの強いものの近くに置いておくと、効果が薄れることがあるので、これらを避けて保存してください。

携帯電話からは電磁波が出ているので、携帯電話とレメディーを一緒にバッグに入れる場合は、レメディーを缶に入れるか電磁波をさえぎる袋に入れていただくと良いでしょう。

■食事の時に気をつけること

ハーブの歯磨き粉レメディーは食事の前後20分はできるだけ避けておとりください。また、レメディーをとっている間は、コーヒーやたばこ、ミントはレメディーの効果を打ち消してしまう場合があるので、なるべくとらないようにしてください。歯磨き粉もミントの入ったものはできるだけ避けてください。ミント以外にも、消臭作用を持つフェンネルというハーブを使った歯磨き粉がございますので、一度お試しいただくと良いかと思います。

■レメディーは一粒ずつ舌の下で溶かしながらとります

レメディーは、ビンから蓋に一粒出しておとりください。レメディーを一粒取り出したら、舌の下で溶かすようにしてとります。続けて別のレメディーをとる場合は、口の中のレメディーが完全に溶けてからおとりください。

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