サダナ想像と祈り

http://sadhana.jp/sozo/sozo-6.html  より

【6】椅子に掛けるイエスと語る

 この祈り方には、2脚の椅子の準備が必要です。

自分が腰掛ける椅子のほかに、もう一脚、イエス様のための椅子を用意します。この椅子を、自分の掛けている椅子の前に、膝の先30~40センチほど空けて、置きます。

 それでは、祈りに入りましょう。

 自分の前に置いた椅子に、イエス様が腰掛けておられることを想像してください。そのお顔をよく見てください。また、どのような服を着ておられるかを、よく見てください。

 イエス様のお姿をよく想像した後、イエス様に語りかけましょう。今自分に関心の深いことを、何でも語りかけましょう。すぐれた聖書の言葉や、神学的な立派な表現を用いることに、囚われないようにしましょう。ありのままの、暮らしの中の思いを、そのまま語りかけましょう。信仰のことでなくてもよいので、気楽な日常会話のように語りかけてください。

 しばらくの間(6~7分)語ることを続けたら、語ることを休止します。

 今度は、イエス様に語る機会を与えましょう。イエス様が語られることに耳を傾けてしばらく過ごし、祈りを結びましょう。

7】福音の場面を想像し、自分もその中でイエスに出会う――38年間寝たきりだった人の傍らで――

 このコーナーの、【3】で行ったのと同じ方法で冥想しますが、入って行く福音の場面は、《ヨハネによる福音書5章1~9節》に変わります。

(この箇所の読み取りが済んだら)

 最初はベテスダの池の場所を思い浮べて下さい。池の大きさ、水の色、回りの回廊はどんな形ですか、どんな天気ですか。具体的に思い浮べて下さい。(2分)

 池の回りに沢山の病人がいます。目の見えない人、足の不自由な人、体のまひした人 などなど。この病人の姿を見つめて下さい。どんな衣服を着ていますか。寝ていますか。 座っていますか。付き添いの方はいますか。具体的に見つめて下さい。(2分)

 その場所にあなたもいます。そこに自分がいることを意識して下さい。どんな衣服を着ていますか、何をしていますか、あなたの役目は何ですか。どうしてあなたはそこにいるのですか。はっきり自分がそこにいることを意識して下さい。(2分)

  病人の中に体のまひした一人の患者がいます。その人をよく見つめて下さい。どんな衣服を着ていますか、寝ていますか、その人に近付いて話しかけて下さい。

 その人のことをよく聞いて下さい。病状はどんなですか、患者の話を聞きながらあなたは何を感じますか、意識して下さい。(4分)

 患者と話しているとき、イエス様が近付いてこられます。イエス様の姿をよく見て下さい。どんな衣服を着ておられますか。一人ですか、弟子が付いていますか。 イエス様は大勢の群衆を見てどんなことを感じておられると思いますか。(2分)

 イエス様は体のまひしている患者を見つめて近付きます。イエス様があなたに近付くとあなたはどう感じますか。イエス様のために場所を作ります。(1分)

 イエス様は患者にどのように話しておられるか、よく聞いて下さい。 病人はどう答えていますか、会話を聞いて下さい。「治りたいか」というイエス様の言葉によく注意して下さい。ゆっくり会話を聞いて下さい。(5分)                

 イエス様の声を聞いて下さい。「立ちなさい」 患者は立って歩きます。あなたはこれをどう感じますか。(2分)

 中風患者はベテスダの池を出ます。あなたにとってチャンスです。イエス様に近 付きなさい。イエス様に癒しについて話しかけなさい。あなたはどう感じますか。 (2分)

 あなたは病気を持っていますか、体の病気ですかそれとも心の病気ですか。そうな らあなたの病気についてイエス様に話しかけて下さい。イエス様の声を聞いて下さい。「治りたいか」(2分)

 あなたは本当に治りたいのですか。もし治りたいなら変わらなければなりません。

 あなたはあいまいな態度でいることはゆるされません。はっきりした態度を取れば恵みはあなたに近付きます。イエス様が治されることを信じますか。これはグループの信仰によって起こることを信じますか。それなら力強いイエス様の言葉を聞きなさい。イエス様の言葉を聞いてどう感じますか。しばらくの間イエス様と一緒にいて下さい。 (3分)

聖歌184番を歌って終る。

8】 自分の歴史の中にイエスが来られる-1

  自分の歴史のどの一コマも、イエス様の御手の中にありました。どのような一コマにおいても、イエス様は、私と密着してそこに居てくださいました。このことを、想像の力を活かして体験することに努めましょう。

 自分の歴史の一コマとして、第一回は、幼少期の悲しく辛かった体験を取り上げましょう。

 まず、しばらく、心を鎮める沈潜の時間を持ちましょう。(5分)

 これから子供のときに起きた苦しかったこと悲しかったことを思い出して、それらから一つを選んで下さい。先ず、その体験があった場所を思い出して下さい。家の中ですかそれとも屋外ですか、家の中であれば部屋の大きさを思い出して下さい。窓はどこにありますか、入り□はどこですか、あなたはどこに座っていますか。他に人がいますか、屋外であれば景色を見て下さい。音を間いて下さい。人の声ですか、自然の音ですか。部屋の中であれば畳に触れてみて下さい。ざらざらしていますか、よく見て、聞いて、触れてみて下さい。そしてそのときの出来事を再体験して下さい。…

 あなたはどのような感情になりましたか、苦しみですか、悲しみですか、出来るだけそのときの感情を再体験して繰り返し味わって下さい。(10分)

 その場所にイエス様が入ってこられます。イエス様は何をなさいますか、イエス様のなさることをよく見て下さい。そしてしばらくイエス様と共にいて、イエス様に話しかけて下さい。(5分)

 この部屋に戻って下さい。窓はどこにありますか、入り□はどこですか、誰といますか、この部屋に戻ってどんな感情を感じますか。この部屋に戻りにくいですか、意識して下さい。(2分)

 もう一度先程の過去の不幸な出来事の体験を思い出して下さい。場所を見て音を聞いて、触れて見て下さい。屋外であればよく景色を見て下さい。そしてそのときの感情を再体験して下さい。(2分)

 この部屋に戻りなさい。窓はどこにありますか、あなたはどこに座っていますか、隣に誰がいますか。この部屋に戻ってどんな感情になりますか。出来るだけ意識して下さい。(2分)

 もう一度先程の過去の不幸な出来事、その苦しい辛い悲しい体験を思い出して下さい。場所を見て音を聞いて触れてみて下さい。屋外であればよく景色を見て下さい。そしてそのときの感情を再体験して下さい。(2分)

 未だ目を閉じたまま、この部屋に戻りなさい。窓はどこにありますか、あなたはどこに座っていますか、隣にだれがいますか。戻ってきてどんな感情を抱きましたか、出来るだけ意識して下さい。

(この祈りを、典礼聖歌53番「神のはからいは」を歌って結ぶと、美しい結びとなります。)

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