https://wizardofsoul.org/8160.html より
瞑想なさまざまな効果
瞑想にはどんな効果があるのだろう。
瞑想の効果は、決してスピリチュアルな道を実践するものだけにとって必要なものというわけじゃない。そのような効果を得る瞑想は、むしろマニアックな部類だろう。
むしろ副次的な効果が、現代人にとって大きく有効なものが多々ある。
ざっと整理してみよう。
マインドフルネスと同じ瞑想
基本的にここでは比較的伝統的、かつライトに取り組める瞑想法に絞って選んでみた。
その一つが、パターンドブリージングだ。
このブログでも何度か取り上げたことがあるな。
既知の方もついでなので、復習しよう。
1.背筋を伸ばして、全身をリラックスし、ゆるめる。
2.まずは4拍で息を吸う。
3.つぎに4拍で息を吐く。
これをただ繰り返すだけだ。
このとき、慣れてきたら、6拍、あるいは7拍とよりゆっくり、深く息を吸う・吐くを繰り返す。5拍はやめてくれ。理由はおれもよく知らないが、身心のバランスに問題を引き起こしかねないリズムという知見があるようだ。
また体を三分割、あるいは四分割して、吸うときに下腹部・中腹部・上腹部・肺の順番で、新鮮な空気とエネルギーが満ちていくようにイメージする。
吐くときは、上から、肺・上腹部・中腹部・下腹部と入れた空気がでていくようにイメージする。
ポイントは、体内に貯まるというか、入っていく空気とその流れにだけ意識をあわせること。
「今、僕は空気をすいはじめた。鼻を空気が流れ、ノドを流れている」
「腹が膨らんできたな。下にまで空気が届いている。中部まで届いた」
「肺もいっぱいになってきた。・・・よしいっぱいになった。吐いていこう・・・」
という具合だ。今、自分がどんな感覚になっているか。
自分の「今」にだけ焦点を合わせるという寸法だ。
それ以外は一切、排除する。
それすらも難しいときは、1,2,3,4,と呼吸にだけ集中する。
毎朝、出勤前に数分間実施するだけで、ずいぶんすっきりするはずだ。
ぜひトライしてみて欲しい。
パターンド・ブリージングとの組み合わせで、エーテルを体内に貯める
次に座ったままでいいので、再びパターンド・ブリージングを繰り返す。
リラックスしてきたら、つぎのように呼吸を変えよう。
1.まず腹式呼吸をしながら、一、二、三、四、心の中でと数えていく。
お腹が当然膨らむ。この四拍でお腹がいっぱいになるほど大きく吸う。
2.次は逆腹式呼吸で四拍吸うんだ。次は胸が膨らんでいくだろう。お腹は凹んでいくはずだ。
3.逆腹式呼吸で四拍で吐いていく。するとお腹は膨らみ、肺からでていく。
4.最後に腹式呼吸で、四拍でお腹を凹ませて空気を吐ききる。
吸う 腹式→逆腹式
吐く 逆腹式→腹式
という順番をただただ繰り返すんだ。
我々現代人は日ごろ、呼吸というものを意識的に行わないために、呼吸が非常に浅くなっている。でも、本来は意識的に呼吸することで、空気からエネルギー(エーテル、気、プラーナ)と呼ばれているエネルギーをより効率的に吸収することができる。
気功とかの経験がある人なら、丹田に気が満ちていく感覚が得られるはずだ。
そして日々の生活の中で、自然にこの呼吸ができるようになっているのが望ましい。
ストレスというのは、神秘学的視点から見ると、「日々の糧」(エーテル)のムダな消費なんだ。
自分に十分なエーテルが満ちていないと体調は壊すし、ましてや人にヒーリングなんてできない。
神秘学を実践するものなら、ましてやさまざまな瞑想ワークを効果的に行うことができなくなる。エネルギー不足なんだな。
そうした状態を解消するためにも、呼吸によって、エネルギーの充填をはかるというのは重要な方法だ。
「今・ここ」の真価はヴィジュアライゼーションを強化する
さて。ここで少しニュアンスをかえてみよう。
パターンド・ブリージングやマインドフルネスもそうなんだが、「今・この瞬間」に意識をもってくることに要点があることに気付いただろうか。
それは人間が過去のことに囚われてイライラしたり、まだ見ぬ未来への不安に囚われて、「今を生きていない」状態に囚われてしまうからだ。
マインドフルネス系は、脳を呼吸でリラックスさせ、意識を今に戻すことで心身のバランスを回復させる瞑想法といえる。
そしてなぜ「今」に戻すことが大切かというと、それは「生きる力」そのものの回復だからだ。
当たり前だが、おれたちは今この瞬間に、この三次元で意識と肉体をもって生きている。
おれたちが取り組むべきことはいつだって、今にあるのだ。
それがいつまでも過去に抱いたネガティブな記憶と感情に支配されていたり、未来への不安におののいていては、ストレス以外の何物もおれたちにもたらしはしないのだ。
では、ほんとの意味で「今」この瞬間に集中するには?
実はこれを少し練習すると、おそろしいくらいに、日ごろ、我々は無意識的に日々を過ごしていたことに気づく。
そのカギが、「この身体を使ったヴィジュアライゼーション(視覚化)」の練習なんだ。
あらゆることに「気づく」力
たとえば、道端に転がる、手ごろなサイズの物品を眺めてみよう。手で触れるものでいい。包めるくらいのサイズならなおいい。大切な人からもらったアクセサリーとかでもいいだろう。
それを触れて、感じるんだ。脳内で完璧に再現できるほどに。
それを見て、触って、その背景まで感じれるように。
いつ、だれがこれを作ったのか。
なぜ、こんなデザインになったのか。
どこでどんな工程で、このカタチを獲得したのか?
どのような流通プロセスで、店頭に運ばれ、なぜ店のスタッフは、これを自分の大切な人に勧めたのだろう。
実に多くの人の意志と感情と計画のもとに、これは自分のもとにきた。
そんなことを手で触れ、観察しながら、一か月ほどすごす。
するとどうだろう。
肉体とアストラル体は、実はこの訓練で大きく感じる力を増している。
ひとたび目を閉じれば、脳裏に完全にその物品を再現している。完璧な視覚化(ヴィジュアライゼーション)だ。
肉体、アストラル体、そしてノエティカル体が、その物品の背後にあるすべてを観ようとするんだ。
この心魂体、三体同時、すべてを使って観る訓練は、あらゆること透徹した見方をその人に与えてくれる。
たとえば、仕事で何気なく、自分のもとにやってきた仕事の書類。
そのわずか数ページの書類を作成するために、作成した人はどれだけの時間と労力をこめたのだろう。
ある部屋にはいったとき、何気に飾られていたアクセサリー。その細やかな配慮に気づく。
それらは、心魂体、すべてを使って生きているものでないと、実は容易に見落としてしまうことなんだ。
たとえば、部屋をきれいに掃除したことのないものには、きれいに保たれた部屋に案内されても、そこにある労力や部屋の主の気づかいに気づけない。
しかし、ひとたび、肉体、アストラル体、ノエティカル体のすべてで見ることを覚えた者は、もうそうではない。
そこにあるすべてが観てとれる。
本当に今を生きていける。
過去や未来の不安に囚われている暇などなくなるんだ。シュタイナーの翻訳で著名な高橋巌さんは、これを「驚く力」と呼んでいる。シュタイナーの行法だと、魂の6つの行によって磨かれる。それは、たとえば聞きなれたはずの雨音や、家の扉の開閉など、そんなあふれた日常にすら、新鮮な驚きをもたらすようになるだろう。
そんな「視力」「気づく力」「驚く力」に目覚めるには、まずは「肉体」を作って、本当に見る、感じる力を養う必要がある。それはマインドフルネス以上の「今を生きる力」を与えてくれる。
もう、ストレスなんて感じてる場合じゃないぜ。(笑)
どうだろう。
現代人のストレスだなんだってのは、根本的には今を生きる力を高めることで、いくらでも克服可能だ。本当に今を生きて、「観て、感じる」ことのできる力をもった心魂には、もはや無縁のものとなるのだから。
まぁかくいうおれもまだまだだけどさ。
そんな心魂体に少しでも早く近づくように取り組んでいるぜ。
ま。そんな話だ。
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