5つのヨガ姿勢でつま先に触れるようになる

https://japanese.mercola.com/sites/articles/archive/2017/09/29/%E3%83%A8%E3%82%AB-%E5%A7%BF%E5%8B%A2.aspx  より

Dr. Mercolaより

米国ではヨガがますます人気ある心身の運動になっており、近年では年に約30%もヨガをする人数が増加してきました。

成人のほぼ9%は体力づくりから背中の痛み、ストレス解消までさまざまな理由でヨガを練習します。Yoga Journal(ヨガの専門誌)はそれほど多くの人がヨガをする動機の上位5つを実際に突き止めましたので、以下に順にご紹介します:

柔軟性(78%)

全身の調整(62%)

ストレス解消(60%)

健康全般(59%)

肉体のフィットネス(55%)

ご覧のとおり他の動機を引き離して体を柔らかくしたい人が最も多く、柔軟性は加齢にともないあらゆる身体の動作を維持し、肉体的活動への取組や日常生活の活気を改善するために欠かせなくなってきました。

この際特につま先に触れることができかどうかは体の柔らかさのバロメータで、ヨガがこの辺りのことにも役立ちます。興味深いことにヨガを使ってつま先に触れるようになるにはとても好都合な訳があります。

つま先に触れないと心臓リスクを意味する

American Journal of Physiology(生理学の専門誌)に掲載された研究によると、座った姿勢(足を床の上に着けて座っている状態)で手を伸ばしてつま先に触れることができなければ、動脈が硬化しており、心臓発作または脳卒中のリスクが増大している可能性があります。

この研究で、被験者の柔軟性のスコアが、血圧、心肺持久力その他の心臓の健康の他の評価基準と相関することが分かりました。

体が硬いなら動脈が硬くなっている徴で、研究によるとヨガなどを練習すると体を柔らかくしたり、さらに心臓の健康に役立つようです。

「研究結果から読み取れることとして、体の柔軟性を改善すると中高年以上の加齢に伴う動脈硬化を是正することができます。新たな推奨項目としてストレッチ、ヨガ、ピラテスなどの柔軟性のための運動が、規則正しい運動による心臓血管にメリットがあると思っています。」

5つのヨガ姿勢でつま先に触れるようになる

座った姿勢でつま先(またはさらに体を曲げる)に届かないことがわかったら、CNN向けにRadius Yoga Conditioning(ラジウスヨガコンディショニング)を開発したダナ・サンタスさんが言うような以下のヨガ姿勢が役立ちます。

1. ラグドール

「腰の幅に足を広げて立ち、前へ体を折るときに息を吐き、腰から上体をぶら下げる感じにします。背中の下部から引き下げる感じではありません。両手で反対の肘をつかんで、頭をリラックスしてぶら下げます。

足全体に(かかとだけにではなく)体重を均等に掛け、四頭筋(大腿部の前の筋肉)で両足を伸ばします。

四頭筋に力を入れると膝腱がリラックスします。体の奥の方の筋肉も使うようにするとこのストレッチを行っている間に背中下部がリラックスします。この姿勢で10回深呼吸します。」

2. >ヨガ式スクワット

「両腕は肩の高さで前に伸ばして両足と膝をヒップの幅に揃えて立つことから始めます。膝を開いたり踵を浮かさずにできる限り低く座る姿勢へと、体を下げながら息を吐きます。そのしゃがんだ姿勢で3回深呼吸します。また立ちあがってからこの動作を3回反復します。」

3. ニーリング・ランジ

「臀部の屈筋が硬いと前へかがめなくなる骨盤の歪みにつながります。ニーリング・ランジはこれを解すために最適な姿勢です。まず膝を折って基本的なランジの姿勢を取ります。

両手を太腿の上に置いて息を吐き、腰を下ろしていきます。ヒップを前へ押し出す感じを維持してください。ヒップの屈筋をもっと伸ばすように腰全体を使ってください。この姿勢で片側ずつ5回深呼吸します。」

4. ピラミッド

「ピラミッド は正しく行えば、骨盤を正しく揃えつつ膝腱を伸ばします。つま先を少し前へ角度がつく程度に片脚を40~55cmほど後ろへ引きます。両脚は真っ直ぐなままで、ヒップから前へ体をぶらさげるように曲げ、両手は前側の脚にできる限り低く当てますが、このとき背中を丸くしないでください。

正しい骨盤のバランスを取るには前になる側のヒップを後ろへ引き、後ろになる側のヒップを前へ押しだします。四頭筋を使い、両脚を真っ直ぐに維持し、膝腱を伸ばします。この姿勢で片側ずつ5回深呼吸します。」

5. バラサナ

「このポーズは背中下部の伸筋を伸ばし、骨盤の前への傾きを矯正するための休んだ姿勢です。ひざまづいて、息を吐きながら両腕を前へ伸ばして生き、ヒップを踵の方へ押し戻します。おでこを床かブロックの上に当てます。この姿勢で5回深呼吸します。」

ヨガは「動きの中の瞑想」

古代インド哲学に起源を持ち、ヨガはときどき瞑想動作としても参照されることがあります。それは、柔軟な体、体の芯の強さ、平衡をとり戻す等の肉体的メリットに加え、リラックス、呼吸、精神的に健全な状態をも維持するのに役立つからです。

ヨガがこれほどメリットのあるものであるのは心と体ともに同時にメリットがあるからです。ヨガは神経伝達物質によい影響を与え、セロトニンの分泌を促すので、抗鬱効果や精神療法として心に同様の効果があることを研究が示しています。

ヨガは、また、炎症、酸化ストレス、血液脂質および増殖因子のレベルを低減すること、さらに次の異常からの改善効果があることも分かっています:

軽症うつ病

睡眠障害

統合失調症(薬物治療を受けている患者の場合)

ADHD(注意欠陥多動障害)

さらに、ヨガはエネルギー摂取とエネルギー消費の調節以外にも心房性細動(鼓動の異常)を調節することでも主な役割を果たすホルモン、レプチンにメリットがあることが実証されています。別の研究では、ヨガが慢性的な背中下部の痛み、不安、高血圧の改善に役立つほか、機能性(歩行や運動能力)の改善にもよいことが実証されています。

ヨガは新陳代謝を促し、減量にも寄与する可能性があります。2012年に公開されたある研究では、ヨガがエネルギー摂取とエネルギー消費の調節に重要な役割を担うホルモンである、レプチンに有益な影響があることが解明されています。

この著者によると、ヨガ専門家は、初心者と比較してレプチンのレベルが36パーセント高く、定期的なヨガ運動がレプチンやアディポネクチンの生産量を変えることにより、健康に寄与する可能性があるという理論を確立するに至ったたそうです。

ツモ(トゥモ)のヨガ実践によって体熱を多く生み出すチベットヨギたちの神秘的能力を調査した別の研究から、これらのヨガエキスパートは褐色脂肪を活性化して身体を温める能力があることが発見されました。この能力があるのでヨギは気温が零下の中でもほぼ裸体で、震えることも低体温症に陥ることもなく瞑想できます。

以前の記事でもご紹介しましたが、褐色脂肪はエネルギーを貯蔵せずに燃やす発熱性の脂肪です。このためにヒマラヤで瞑想中に極低温の中で生存できることが説明されるだけではなく、減量にも一役買っています。

ヨガで発想も新たに変身

湾岸戦争で身障者になった退役軍人アーサー・ボアマンさんはヨガの成功例としてとても新たな発想を吹き込んでくれます。負傷のため15年間ご本人は悪循環に落ち込んでいました。医師らは補助なく歩くことはもうできないと宣言していました。

負傷のため、高強度運動はできませんでしたが、ある日、ヨガの記事を見つけ、医師らが言う通り、あとはお楽しみのストーリーとなります。

ヨガなど軽度の運動には変身させる力などないだろうと疑っていた方なら、このビデオを是非ご覧ください。これは真実の注目に値する成功談です。急速に減量できただけではなく、以前よりはるかに体力、平衡、柔軟性がつき、医師らの補助なしに歩けなくなるという予測を一年未満に反証したのです!

体を柔らかくするもう一つの方法:AIS

ヨガはつまらないという方のために、体を柔らかくできるその他多くの方法はあります。柔軟性を増すために私がお気に入りのストレッチタイプは、アクティブアイソレーティッドストレッチ(AIS)です。

AISでは各ストレッチは二秒しか保持せず、これが身体の自然な生理的組成と調和し、循環を改善し、筋肉接合部の弾力性が増します。この手法では身体が自己修復できるようになり、日常の活動のために完備されるようになります。