病は気から

フェースブック 池内 秀暢さん投稿記事より·

突然死・・・・脳の炎症が引き金に?

大杉連さんが心不全にて突然死・・・というニュースが飛び込んできましたね。 四国ご出身で、私も好きな男優さんでしたので、大変残念に思います。  ビジネスマンが突然心不全にて倒れる…という話は、私の今日までの人生において何件か耳にしたことがあります。

原因は・・・なんとなくストレスが関係しているのではないか????と想像は出来るものの、その医学的メカニズムは良くわかっていなかったのかもしれません。

昨年の夏に、北海道大学が突然死について研究報告がされています。 急性の心不全は・・・脳の炎症が生じることで発症するようです。 簡単に要約すると次のようなルートをたどって心不全を生じさせる要因の一つとなるようです。

①慢性的なストレス 

  ↓

②間脳の視床下部(室傍核)にて交感神経の活性化

  ↓

③脳のある部位(第3脳室・視床・海馬)の血管に免疫細胞(病原性CD4+Tが起点)が集まってきて炎症が起こる

  ↓

④神経ルートを通して背内側核に情報が送られ神経回路が活性する。

  ↓

⑤その活性した神経回路が、迷走神経核・迷走神経に影響を与える

  ↓

⑥胃・十二指腸などの上部消化器で炎症・出血が起こる

  ↓

⑦血中のカリウムが上昇し心臓の機能不全を招く

  ↓

ひどければ…・心不全を起こす。

脳の炎症発生がこのようなルートにより心不全を誘発するそうです。

男優さんは・・・とてもエネルギーが強く、番組収録中・・・かなり緊張型の集中が亢進すると思われます。  その昂ぶった緊張がストレスとなり、交感神経に影響したのかもしれません。 やはり・・・・過ぎたる心の緊張は・・・あまりよろしくないようです。

息をゆっくり吐き、息を整え、神経を鎮めたいものです。

頑張り屋さんの方は、ご注意くださいね。

大杉さん・・・・心よりご冥福を申し上げます。

この心不全を引き起こす、神経と免疫と炎症について詳しく知りたい方は・・・・「北海道大学 病は氣から」 で、検索してみてください。

https://www.j-cast.com/2017/08/17306027.html  より

「病は気から」というが、北海道大学の村上正晃教授(免疫学)らのチームがマウスを使った実験で、ストレスが胃腸の病気や突然死を引き起こすメカニズムの解明に成功した。

研究成果は生命科学専門誌「eLIFE」(電子版)の2017年8月15日号に発表された。慢性的なストレスが消化器疾患や心疾患など様々な病気を悪化させることは経験的に知られているが、分子レベルで発症の仕組みを突きとめたのは世界で初めてだという。

ストレスを受けるとマウスが突然死する仕組み(北海道大学の発表資料より)

ストレスを受けるとマウスが突然死する仕組み(北海道大学の発表資料より)

同じストレスを受けても病気になる人ならない人の違い

北海道大学の発表資料によると、研究チームは、慢性的なストレスか?特定の神経回路を活性化させて症状を悪化させるという仮説を立て、その影響や分子構造について調べた。マウスを睡眠不足にさせたり、床敷を濡らしたりするなどの慢性的なストレスを与えた。そのうえでマウスを、特定の免疫細胞を血管に入れたグループと、ストレスを与えるだけのグループの2つに分けた。すると、免疫細胞を血管に入れたマウスの約7割が1週間ほどで突然死した。一方、ストレスを与えただけのマウスは死ななかった。

突然死したマウスを調べると、脳内の血管に微細な炎症があることを発見した。炎症はこの免疫細胞によって引き起こされ、通常はない神経回路ができて胃腸や心臓に機能不全をもたらしたことがわかった。これは、同程度のストレスを受けても、特定の免疫細胞を持つ方が、ストレスを重く受け止め、脳内に炎症ができる可能性を示しているという。つまり、これが「病は気から」ということになる。

村上教授は発表資料の中で「同じストレスを受けても、この特定の免疫細胞の量や脳内の炎症の有無によって、病気になるかどうかが分かれると考えられます。脳の微小な炎症をどうしたら抑制できるかが、ストレスが引き起こす病気の根本的治療につながります」とコメントしている。