ソリューション・フォーカスト・アプローチ<解決志向アプローチ>は、薬物や飲酒等の嗜好による家族の問題、虐待等の重篤な家族の問題を扱っているBrief Family Therapy Center(BFTC:米国ミルウォーキー)で、de Shazer(ドゥ・シェイザー)やI.K.bergらが開発した心理療法。
特徴は、問題がどのように形成されたか、また問題そのものにあまり注目を払わずに、ダイレクトに解決の状態をめざす。ブリーフ・セラピーの手法として多方面の問題に活用されている。
手順
【理想のクラス】
1)全体を6人から8人の班に分ける。白紙のカードまたは付箋紙(1人20枚)を配る。自分にとっての理想のクラスイメージをブレーンストーミングで出し合う。
白紙のカードに、各自テーマについてのアイデアを記入する。(「外で遊ぶ」「助けあう」「元気なクラス」「仲の良い」「優しい」「笑顔が良い」「一致団結」etc.)
自由な発想で、できるだけたくさんのアイデアを出すようにさせる。
どんな意見も尊重することを伝えておく。
2)各自が書いた全てのカードを見ながら、よく似た内容のカードをグルーピングする。
3)グルーピングしたものを模造紙に貼り、表題をつける。
4)グループ間の関係を図示する。
5)班ごとに、どんなクラス目標にしたいかを考える。
7)各班で決めたクラス目標を発表する。
8)全体で分かち合う。クラス目標を全体で考える。
9)考えた理想のクラスが実現したとして、その状況をイメージできるように話し合う。
【ソリューションフォーカストアプローチ】
1)各自、自分の席の横に「現在」と、「ハードル」、「目標」の用紙を置く。「現在」の上に立ち、その位置でアクティブクェッションに無言で答える。
①今のクラスにいる自分の気分を10点満点で点数にすると何点ですか?
②これからちょっと変わった質問をします。今日の夜、皆さんが眠っている間に奇跡が起きて今のクラスが理想のクラスに変わったとします。でも、あなたは奇跡が起こったことを全然知りません。明日学校に行ったとき、あなたはどんな違いから、理想のクラスになったと気が付きますか?
2)次に、「ハードル」を踏み越えて、「目標」の上に乗る。
支援者の質問を考える。その答えは、イメージするだけで口に出さない。
①今、自分が考えた理想のクラスにいるとイメージして下さい。
ⅰ 何が見えますか?
ⅱ 何が聞こえますか?
ⅲ 自分の体の感じはどうですか?暑いとか寒いとか、気分がいいとか、体の様子を感じてみましょう。
②「目標が実現してどんないいことがありましたか?」「何が変わりますか?」と質問する。児童は、口に出さずにイメージする。
③「その目標が実現されると何か困ったことがおきませんか?」困ったことがあるなら目標を置き換えるよう促す。「エコロジーチェック」
・実際に体験したこととイメージしたことは脳の中では、同じに処理される。スポーツ選手のイメージトレーニングは、映像として具体的にイメージしたことが実際の場面で実現されるという理論だ。
3)「目標」の用紙の上から「ハードル」をかえりみる。
目標到達までに必要なものと妨げになるものを考える。
現在から過去を振り返ったときに、そのとき必要だった物や助けやそのときに気付かなかったハードルが明らかにわかるように、理想の位置から現在を振り返ったとき横たわっているハードルが、よく見える。その原理を使って理想のクラス像を培う。
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