四大元素

鴇田智哉・句集『エレメンツ』(素粒社)

滝壺の風のひろがりつづけたり  鴇田智哉

くさむらを出てゐる虹に苦みあり  同

コンセントから蛤になる雀  同

表紙は4大元素を連想させます。

https://sites.google.com/site/toaruyishijienomaoxianbu/yong-yu/si-da-yuan-su 【四大元素】より

四元素(よんげんそ、ギリシア語: Τέσσερα στοιχεία)とは、この世界の物質は、火・空気(もしくは風)・水・土の4つの元素から構成されるとする概念である。四元素は、日本語では四大元素、四大、四元、四原質ともよばれる。ギリシャ・ローマ、イスラム世界、および18~19世紀頃までの北欧で支持された。古代インドにも同様の考え方が見られる。中国の五行説と類比されることも多い。

エンペドクレスの説がよく知られるが、アラビア・ヨーロッパの西洋文化圏で広く支持されたのはアリストテレスの説であり、四元素を成さしめる「熱・冷・湿・乾」の4つの性質を重視するため、四性質ともいわれる。4つの元素は、土や水など、実際にその名でよばれている具体物を指すわけではなく、物質の状態であり、様相であり、それぞれの物質を支える基盤のようなものだとされた。

四元素

自然な元素の分布を同心円状に表わしたもの。中心から土、水、気、火。

四元素説における元素の関係図(中国語版)。「氣」は「空気」を意味する。

この項では、西洋で広く支持された四元素について説明する。

四元素は、物質の外観と状態に対応すると考えられた。「土」、「水」は可視的な元素であり、この両者は2つの不可視な元素「気」、「火」を内部に孕んでいる。4つの元素の間には「プラトンの輪」と呼ばれる一連の周期的循環現象があり、「火」は凝結して「空気」になり、「空気」は液化して「水」になり、「水」は固化して「土」になり、「土」は昇華して「火」になる。この変化は逆方向にも行われる。また、各元素は、それぞれの基本性質によって生じる二次性質を持つとされた。四元素説はイスラム、キリスト教に取り入れられ、四元素の働きは神が定めた規則に拠っていると考えられた。

ギリシャ・アラビア医学(ユナニ医学)において、重い土・水の元素は身体を構成し、その安定を助け、軽い空気・火の元素は生命力を構成し、その運動を助けるとされた。

固体的状態の象徴であり支えである。絶対的な重さを持つ元素で、自然な状態では、すべての元素の中心に位置する。本来の状態では静止しているため、この元素が優勢な物質は動かなくなり、また離れてもそこへ戻ろうとする性質がある。物質を硬く安定的で持続するものにし、外形を維持し、保護する。基本の性質は冷・乾で、二次的な性質は密、重、硬などである。錬金術における土の記号🜃は、水の落下を止めたり中断させて、流動性を失わせることを示す。

流動性の象徴であり支えである。比較的重い元素で、自然な状態では、土を含み、空気によって含まれる位置である。基本の性質は冷・湿である。水の存在意義は、物質の形を扱いやすいものにすることであり、湿の性質によって、柔らかく形を変えられるという二次性質を物質に与える。土の元素のように、物質の形を維持するわけではないが、湿気を保つことで、物質が砕けたり散逸するのを防ぐ。上昇する火に対し、水は下の方に流れて隙間を埋め、火が膨張させたものを縮小させる、求心的・生産的な元素である。水と火は、対照的であると同時に相補的であり、お互いに引き合い結合してものを生み出す。錬金術における水の記号🜄は、子宮の典型的表示であり、火の記号🜂と重なって、大宇宙を象徴する六芒星をなす。

揮発性の象徴であり支えである。自然な状態では、水の上、火の下に位置し、比較的軽い元素である。基本の性質は熱・湿で、物質に多孔性、軽さ、希薄さといった二次性質を与え、上昇できるようにする。錬金術における空気の記号🜁は、火を止めたり中断させることを示す。すなわち、どこまでも上昇する火に対し、気は一定以上上昇することはなく、火の力を和らげる。

上記の3元素よりずっと微細で希薄な元素で、自然な状態では、すべての元素の上に位置する。生成や消滅の終焉する先であるため、火には絶対的な軽さが生じる。光と熱と電気は分けて考えることが難しかったため、その3つの象徴的な支えであり、エーテル状流体という実体の観念に対応する。それと同時に、物質を構成する究極的な微粒子の運動という観念にも対応する。熱く乾いた元素で、明るさ、軽さ、多孔性という二次性質を与えられる。空気をも浸透する力によって自然界を還流し、冷たく凝り固まった元素たちを解きほぐし、混ぜ合わせる。その熱で物質の成熟や成長を可能にし、土と水の冷たさと重さの影響を軽減する。錬金術における火の記号🜂は、炎が燃え上がり、先で終わっていることを示す。上昇・成長・膨張・侵入・征服・怒り・破壊などを暗示し、女性的な特徴を持つ水に対し、男性的な激しい気質を象徴する。


https://raimuspace.com/blog/2020/04/12/%e3%83%8c%e3%83%bc%e3%82%bd%e3%83%ad%e3%82%b8%e3%83%bc%e3%81%a8%e5%9b%9b%e5%a4%a7%e5%85%83%e7%b4%a0%e8%ab%96%ef%bc%88%e7%81%ab%e3%83%bb%e5%9c%b0%e3%83%bb%e9%a2%a8%e3%83%bb%e6%b0%b4%ef%bc%89%e3%81%ae/【ヌーソロジーと四大元素論(火・地・風・水)の関係について その1】 より

だいぶ前、ヌーソロジーと西洋占星術の関係について軽く聞かれたことがありました。

確かにこれはめっちゃ相性が良いので研究は進んでいます。

ヌーソロジー×西洋占星術をやるにおいて、ヌーソロジーと惑星の絡みも大事ですけど、

もう一つ大事なのは、四大元素論についてです。

四大元素論とか、それに絡んだユングのタイプ論とかの話は、

『NOSとNOOSの精神分析』でちゃんとまとめた覚えがあります。

・・・なんだけど、ブログみたいな所に書いた覚えはありません。

ということで、ヌーソロジーと絡んだ四大元素論について、

あらためて書いておくことにします。

 

前置き。四大元素論とヌーソロジーが微妙な所

ヌーソロジーをやっててちょいちょい出てくるのが「4」の要素です。

『負荷』『反映』『等化』『中和』の4つとか、

『定質』『性質』『反定質』『反性質』の4つとかがあります。

これが四大元素論にも合いそうです。

けど、実はこれは合うっちゃ合うんですが、微妙なものでもあります

特に『定質』『性質』『反定質』『反性質』については諸説あって、

4パターンぐらいの仮説が考えられます。

『定質』『性質』『反定質』『反性質』については置いておいて・・・

『負荷』『反映』『等化』『中和』については、

半田さんが以前、トランプのマークとの対応だと

『負荷:スペード』『反映:ハート』『等化:クラブ』『中和:ダイヤ』と言っていたことがありました。

確かにこれは妥当だししっくりきます。

トランプのマークは西洋魔術やタロットカードだと

『スペード:剣』『ハート:杯』『クラブ:杖』『ダイヤ:貨幣』に対応してて、

さらに『剣:風』『杯:水』『杖:火』『貨幣:地』に対応してるので、

『負荷:スペード』の対応から『負荷:風』などと解釈できます。

◆小アルカナ – Wikipedia

とはいったものの『負荷:火』という解釈も的外れではないです。

というか、西洋魔術では『剣:風』に対応してるという解釈もあるけど、

『剣:火』に対応してるという解釈もあります。

つまり、この辺は西洋魔術的にも微妙な所なんですよね。

ヌーソロジーの『負荷』とは、つまり「始まりのもの」なので、

「風」のような思考を始まりとするか、「火」のようなエネルギーを始まりとするか・・・

それとも、「風」を調整のような役割とするか、「火」を『等化』のような役割とするか・・・

その辺の問題は奥が深そうです。

まぁ、ヌーソロジーの文脈だと『負荷:風』『反映:水』『等化:火』『中和:地』のが妥当そうなのですが、

「対応づけができるけどちょっと奥が深そうだ」って感じなわけです。

 

四大元素論とヌーソロジーがバッチリ合ってる所。ケイブコンパスについて

そして、ヌーソロジーの中には四大元素論とバッチリ合いそうな構造を持ったものがあります。

それがケイブコンパスです。

ケイブコンパスの詳しい説明まですると長くなりますが・・・

これは『奇数系元止揚』『偶数系元止揚』『思形』『感性』の4つで構成されているものです。

そして、ヌーソロジー×四大元素論的には、

『火:奇数系元止揚』『地:偶数系元止揚』『風:思形』『水:感性』

と対応づけをすることができます。

これらを絡めて考えていくと、なかなか奥深いです。

『奇数系元止揚』『偶数系元止揚』『思形』『感性』ってそれぞれ何?って話は、

ヌーソロジーの専門的な話になりますが・・・

その辺が分かってる人はピンと来ると思います。

それから、カール・G・ユングの『タイプ論』との絡みを考えると、

四大元素論のそれぞれの元素は

『火:直観タイプ』『地:感覚タイプ』『風:思考タイプ』『水:感情タイプ』に対応しているので、

『直観タイプ:奇数系元止揚』『感覚タイプ:偶数系元止揚』『思考タイプ:思形』『感情タイプ:感性』という対応関係にもなります。

「感覚タイプ」は「経験タイプ」と言い換えることもできます。

ヌーソロジーで「意識進化」というと『奇数系元止揚』の意識がカギとなるわけですが、

それはタイプ論的には「直観タイプ」の意識ということになります。

(長くなったので次回に続きます。)