旭町の大いちょう

http://www.hitozato-kyoboku.com/asahimachi-ichou.html  【旭町の大いちょう (あさひまちのおおいちょう)】より

樹高 32m(注2) 目通り幹囲 6.2m(注2) 推定樹齢 300年以上(注2)

所在地の地名 栃木県宇都宮市中央1丁目

 〃 3次メッシュコード 5439-67-60

 〃 緯度・経度 北緯36度33分27.1秒

           東経139度52分58.2秒

宇都宮市指定天然記念物(1957年10月4日指定)

注1)「とちぎ名木百選」に選ばれたことを示す高札形の樹名板

注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(Ⅰ)」による

栃木県庁と宇都宮市役所を結ぶ南北の道路と、国道123号から西に延びる、通称「いちょう通り」の交差点。北西角にこのイチョウが立っている。

立つ場所が一段高くなっているが、これは宇都宮城三の丸と百間堀の境界を成す土塁の跡である。周辺はすっかり繁華街となり、古き面影はすっかり失われてしまった。

城のシンボルであったイチョウは、その後、もう一度、宇都宮市民にとって、大きな意味を持つ象徴となったことがあった。

昭和20年(1945)7月12日深夜から翌日の未明にかけてのこと。宇都宮市はアメリカ軍の大空襲を受け、多くの犠牲者を伴って、中心市街地の約半分を失った。そのときの火災で、大イチョウもすっかり真っ黒焦げになった。(案内板を参考。なお案内板には焼けこげたイチョウの写真も掲載されている)

それが、終戦の翌春に、緑の芽を吹き出したのである。この健気で力強い生命力が、戦禍に打ちひしがれた宇都宮市民の心に、勇気の火を点した。

以来、イチョウは戦後復興のシンボルとされ、市制90周年を機に、昭和61年(1986)、宇都宮市民は市の木としてイチョウを選んだ。市民の脳裏には、このイチョウの姿が浮かんだに違いない。


https://di-kuraris.com/contents/521 【【2020年4月10日撮影】宇都宮市のシンボルツリー「大銀杏」】 より

この木の強い生命力(推定樹齢400年以上)にパワーをもらう

新芽を吹いた大銀杏(2020年4月10日撮影)

今年も新芽を吹いた大銀杏

栃木県庁と宇都宮市役所を結ぶ中央通り(シンボルロード)といちょう通りの交差点の角にある樹高33mもある巨木。

2月4日にブログでご紹介させていただきました「大いちょう」です。

今年も新たな新芽を吹きました。

新型コロナウイルスで日常のあたりまえを失った今、改めて大いちょうの生命力に触れ、「生きてさえいれば。」「命さえあれば。」と前を向ける気がします。

宇都宮空襲と大いちょう(看板転記)

宇都宮市は、1945(昭和20)年の7月12日深夜から翌日未明にかけての空襲で、中心市街地の約半分を焼失し多くの犠牲者をだしました。大いちょうも、この空襲により、真っ黒に焼けるほどの被害を受けましたが、翌年には、新芽を吹き見事に再生しました。空襲にも負けなかった大いちょうの強さは、戦後、焼け跡に残された宇都宮市民を勇気づけました。

 そのことにより、大いちょうは、宇都宮の戦後復興のシンボルとなり市民に親しまれています。その後、市制九十周年を向かえた1986(昭和61)年に、「いちょう」は、市の木に制定されています。

空襲で焼けた大いちょう     後ろに見える建物はカトリック松が峰教会